ロゴからパッケージ、販促物までを一貫して。無添加ドライフルーツcheerfulのロゴ制作秘話
健康意識と食ロスという二つの問題
今回は、「良い食生活(food)が根付くことを応援したい」という事業コンセプトを掲げておられる会社様から、国産&完全無添加のドライフルーツのお菓子の商品のパッケージリニューアルのご依頼をいただきました。
まずなぜこの商品の開発を思い立ったかのヒアリングからスタートし、代表者様自身の経験から生まれたものであることをお聞きすることができました。
ご依頼者さま自身が元々肌が弱く、その影響で食生活には気を配られており、生活の中でスーパーやコンビニなどではと添加物が入ってないお菓子を探すとなるとまずないということに気づかれたそうです。私たちが普段何気なく手軽に買えるものにはほぼ添加物が使用されています。今の日本において、無添加を探すのはとても大変なことだったりします。
そしてもう一つの問題として、市場にでない・カタチが少しハマらない規格外商品や、賞味期限が近いからと青果販売店舗で捨てられてしまうフルーツが大量にあるという事実、この2つの問題を解決できないかという気持ちが「Cheerful」という商品を誕生させたきっかけになったそう。
一つの商品で2つの問題を同時に解決しようと思うなんて!
とてもすごいなと思うと同時に、この魅力的な商品を任せていただけて光栄だな!と思い、身が入りました。
マーケティングターゲットと表現したいイメージ
お話しをお聞きしたあと、競合にどのような商品があるのか、調べながらイメージを共有するところから作業に取り掛かりました。
ターゲットとなる客層としては、健康意識が口にするものに気を配ってる方になる可能性が高い。そうすると、淡い色や自然素材を用いた優しい印象のデザインでのアプローチが多くなります。
ですが、ご依頼者の希望は、ナチュラルな印象よりも元気!な印象にしたいとのこと。ドライフルーツの商品となるとナチュラルな印象のものが多いようで差別化も図りたいとのこと。
むむむ。。ナチュラルな商品だけれど、元気な印象に。。
どのようなデザインが良いだろうか。。と頭をフル回転しつつ、
・「良い食生活(food)が根付くことを応援する」
・「元気な印象に」
・「商品はナチュラルなもの」
上記の3つのキーワードがあがりました。
方向性はきまり、いよいよロゴの制作に入ります。
コンセプトを表現しつつ、遊びごごろを
今回は、商品に使用するロゴなので、ロゴタイプがメインのデザインでの依頼です。
ロゴタイプはざっくり二つの印象に分かれていると私は思っています。筆記体は、優雅で繊細な印象にしたいとき、逆にゴシック体は力強く元気な印象にしたい時。リアルタイムデザインの中では、さまざまなロゴタイプをお見せし、選んでいただくフェーズがありますが、そういった人に与える印象を実際ロゴタイプを見ながらアドバイスさせていただきつつ選んでもらえるのは、コレデのサービスの一つの特徴で、多くの方にご好評いただいています。
今回ロゴマークは作成しないけれど、このロゴタイプメインのロゴにもマークとしての役割もあるような、遊び心が欲しいよね。そんなお話から、文字の下にはあえて線を置き、「f」の文字を接触させることで土俵に根ざしているように表現。この「f」の文字を”チアシンボル”とし、土から生えてきた作物のように表現しました。そして、その「f」の上には注目マークを!フレッシュな元気さが表現されたデザインとなりました。
そして使用した色は、日本の国旗から日の丸の赤を引用し、日本の消費者や生産者など食と関わる人を応援できる事業であること表現することに。
こうしてできたロゴデザインはCheerfulの商品でしか表現できない形となったと思います。
リアルタイムミーティング後に線や、色の細かい部分の検証に入ります。
赤といってもさまざま。オレンジ寄りの赤がいいかな、いやもっと明るい赤がいいかな?と考え、最終的に「元気な印象」と「日本らしい」を表現するため、10%の黒を混ぜて深みのある印象的な赤に。
そんな検証を繰り返し、最終的に最適な形となるよう修正を加えていき、一つのロゴが完成!
デザインの商品化
今回ご依頼いただいた内容は、お菓子の「パッケージリニューアル」というところがメイン。それは、商品の顔であるロゴを作る他に、それを使用するパッケージや、PRの部分まで携わることのできる案件は、作成したロゴをより有効に仕様してもらえ、より包括的に事業のサポートができます。それは私たちデザイナーにとって、最良の提案ができるとともに、よりロゴというものの重要性を伝えられる機会が与えられるということ。とても嬉しいことです。
完成したロゴは元気な印象が最も押し出されたデザインに仕上がったことで、あとはフルーツの美味しい要素である「みずみずしさ=ナチュラル」を押し出したデザインが良いのでは?と考えながら、さまざまなイラストのテイストを提案し、選んでもらうことに。
*ここでちょっとしたデザイン豆知識!*
実は私たちが何気なく手にとっているジュースのデザインには果物のデザインを使用する際に、ルールが存在します。
それは、
・100%果汁の商品以外は輪切りのデザインは使えない
・果汁5%未満、無果汁の商品については果実のリアルなイラストも使用できない
というもの!
こういった細かいルールでしっかりと消費者に誤解を与えないよう、商品のデザイン基準が守られていたりします。
もちろん、今回ジュースではないですが商品はしっかり本物が使われているので大丈夫!ということで、存分にみずみずしさの伝わるイラストの制作することになりました。
そして、最終的に選んでいただけたオリジナルのイラストはKOZAKIKAKUに所属している後藤が一から制作。リアルかつ温かみのあるイラストにご依頼者さまからも好評でした。
PR写真は真夏の太陽をイメージし、太陽の恵みをいっぱいに受けて育った果物たちがドライフルーツに使われていることを表現。ここでも、そのナチュラルでいて元気な印象を落とし込みたい。そう思い、フルーツ自体をPRするつもりでイメージを作ることにしました。
商品に使われるパキッとした色をイメージにもふんだんに使いつつ、わざと商品に影を落とすことで、光の降り注いだ太陽の下に置かれているような印象に。こういったアピールしたい商品の魅力を総合的に高めて、より表現したい方向に活かすことができます。
どうでしょうか?
ナチュラルだけれど、元気な印象に。。!ロゴとパッケージの両方のコンビネーションでどちらのアプローチも成功したものをご依頼者とともに作り上げることができたのではないでしょうか、!
おわりに
今回、深く健康を意識した商品は初めて携わらせていただきました。
私個人日頃から健康オタクな一面があり、共感するお話を聞けたりしながらデザインを提案させいただき、とても貴重な経験をさせていただきました。
健康で、安心して食べられるものは年々手に入りづらくなっているようにも感じられる昨今、こういった商品の開発をされる方のお力になれることはとても嬉しかったです。
コレデの詳しいサービス概要は公式サイトから↓
https://www.corede.design/
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