インプットとアウトプットを同時に考える
先日、メルマガ読者の方から「良いデザインを作る為に日々やらなければいけないことって何ですか?」という質問を頂きました。
シンプルですけど、誰もが知りたいことですよね。毎日毎日ぼくも同じようなことを考えてましたが、10年くらいデザインの仕事を続けた時くらいに「なんとなくこうかもしれない」って思ったことを率直にお答えしたいと思います。
はい、二つあります。
この2つです。シンプルすぎて怒られそうですが、できるだけ真剣に考えて、出て来た結論で、そして、2つと言っておいて何ですが、この2つを前提にして考えた3つ目があります。そこがもの凄い重要です。
じらすのは嫌いなんで書いちゃいますと、インプットを最大限濃くする、ということです。多分これだけだと何のことやらわからないと思いますので、順を追ってご説明していきますので最後までお付き合いください。
1.作品をたくさん作る
はい、これはずばりアウトプットですね。当たり前ですがとにかくデザインを多く作る、ということです。
もちろんお仕事でデザインする立場にいれば、そのまま仕事をがんがん続ければ、自然に沢山作ることになるはずなので、仕事を一生懸命続けていけば良いと思います。
やはりデザインを上手くなるために、とにかく作品を多く作っていくことがデザイン上達の為に必要不可欠なことなので、まず作ることを続けていくことは大前提だと考えてもらいたいですね。
2.良い作品をたくさん見る。
こちらはインプットとなります。とにかく良いものを自分の中にたくさん取り入れる、自分の中にデザインの引き出しを沢山用意することです。
「自分が作るデザインはオリジナリティに溢れていて、自分の中からデザインのインスピレーションが湧いてくる」なんて言ってる人がいたとしても、その人自身が忘れてるだけで、どこかで何らかの形で、イチから自分が作ったと思いこんでいる作品の「デザインの素」を手に入れているはずです。
まあ普通に良いものを作る人は、人一倍良いものを見ていますよね。よく一流の映画監督と脚本家同士が対談とかしているのを聞きますと、どちらもとんでもなく色々なものを読んでたり見てたりしてることが垣間見えたりすることあります。
さて、ここまでは大切な内容ですけど、よく聞く話かもしれません。でも今回の記事で本当にお伝えしたいのはここからです。
3.濃いインプット体験をする
インプットとアウトプット。。これだけを単独でやってては足りません。インプットとアウトプット。この二つをそれぞれが円だとイメージしてみて下さい。
よくやってしまう間違いとして、インプットとアウトプットを別物として捉えて別々にやってしまうことです。これだと効果は上がらないので次の図のように、インプットとアウトプットを重ねてそれぞれ影響し合うように意識してみましょう。
そしてこの二つの円を右と左から重ねていき、円が交わる所。。ここの部分が濃くなるように努力してみるのです。
例えば、例えばあなたの上司が「そう言えばうちの会社、デザイン会社なのに格好いい会社パンフレットがない、〇〇なら作れるよね!」なんて言いだしたとして、Webデザイナーであるあなたは「Webサイトのトップページデザインなら自然に浮かんでくるんだけど、普段作っていないパンフレットデザイン〜アイディアが浮かばない!、、でも明日までに3案出せとか上司は言うし、どうしよう?、、、となってしまった時、
ぼくならまずPinterestのページで「会社パンフ」と検索し、色々なデザインのバリエーションを見ていって何かしら使えるところはないか必死になって見ていくようにしますね。3案出すってことはそれぞれ違う切り口のデザインが必要になるんで色々なバリエーションをまずは自分にインプットしないとならないわけです。
でも、これはデザインの仕事をされている方のケースで、学生の方やノンデザイナーの方が濃いインプットを手に入れる方法は何かないものでしょうか?
可能であれば、あなたが素敵だと思うデザインを模写してみましょう。
もちろん、インプット→アウトプット、の流れで最後アウトプットする作品が自分で作り上げたものである方が、より濃いインプットを手に入れることができるでしょう。
このようにインプットとアウトプットを別物と考えず、アウトプットとインプットが共鳴し合うように、常に2つが重なる部分が濃くなるように、意味のある作業をしてみましょう。
まとめます。
追記(デザインの本を出版しました!)
次回の記事であらためて書かせていただきますが、デザインについての本を出版しました。「センスがないと思っている人のための読むデザイン」という本です。
内容はここで書かせてもらっているようなことで、出来るだけ文章のみで納得してもらえるよう、あえて「参考作品を載せないデザインエッセイ本」というテーマで書きました。特にタイトルにある「センスがないと思っている人」とはかつての自分であり、「センスは磨くものだ」と励ましてくれた先輩たちに向けて書いた感もあります。4月末に出版し好評発売中です。是非読んでいただけたらとここにこっそり告知します。
最後まで読んでいただき有難うございました。
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