「DESIGN CAMP @奥大和 2021」開催レポート
2021年8月30日(月)〜9月15日(水)、「DESIGN CAMP @奥大和 2021」を開催しました(2020年はコロナ禍で開催中止)。
5回目となる今年は、シンガポールで活躍する3名のデザイナーと地元奈良で活躍する3名のデザイナーたちがペアとなり、デザイナー2名+通訳コーディネーターのチームを組み、3社の地元事業者に受け入れてもらいました。
参加デザイナー
それぞれのプロフィールは、後述するプレゼンテーションのブロックに記載しています。
受け入れ事業者
「ウェルネスフーズUDA」、「吉谷木工所」、「森庄銘木産業株式会社」の3社です。
全9日間のプログラム
コロナ禍で海外渡航制限があるため、シンガポールデザイナーはフルオンラインで参加。
前半3日間は地元事業者の元で過ごし、商品や会社、地域のことを深く理解した上で、後半10日間はオンラインでコュニケーションを取りながらデザインを制作しました。
全日程を終えて
フルオンラインで参加しているシンガポールデザイナーと奈良県デザイナーは、例年のように一緒に滞在することができないため、プログラム前に事前にコミュニケーションを取り、プログラムを決めることでチームビルドをしていきました。
事業者研修期間は、奈良県デザイナーが現場で体験したこと、知ったことなどをオンラインで随時アップデートし、アイディアを話し合っていきました。
今回は制作期間を10日間と長く設け、一つの提案としてまとめていきました。
<ウェルネス>
課題であった「知ってもらい、購入する方法」を構築するために、ウェブサイトとオンラインショップを構築。さらに、商品の魅力を伝えるためのパッケージデザインを提案しました。
<吉谷木工所>
製造の役割だけではなく、今の生活では馴染みのうすい三宝について伝える役割を持つことを提案し、曲げの技術を使った新しいプロダクトを通して三宝をもっと知ってもらえるための提案をしました。
<森庄銘木>
山を守り・山から切り出して運ぶ・製材と販売までと幅広い役割を担っている会社。未来を担っていくために、自分たちが背負っていくブランドメッセージ・プランを提案しました。
また今回は発表会後も、チームで伴走を続けることによって、デザイナーたちが提案した未来の可能性の種が少しづつですが、動き出しています。
プレゼンテーション①/ウェルネスフーズUDA
ウェルネスフーズUDA 山口 武
県庁を47歳で退職し、山口農園を立ち上げ、今では50名以上の従業員がいる。現在、宇陀市で生育する薬草や規格外の野菜を使った商品を作り、地域に生育するもので作り手をサポートする循環を作っている。
Winnie Wu
studioKALEIDOの創設者・デザインディレクター。高度な概念的アプローチを通じて、文化的知見、実験的で大胆な代替ブランディング、出版物のデザイン、タイポグラフィのソリューションは、国際的な賞賛と、ニューヨークタイプディレクターズクラブ賞、日本タイポグラフィ賞、レッドドットデザイン賞など40以上も獲得している。
三浦 貴和子 / Kiwako Miura
Goodpatch Anywhere UIデザイナー 神山高専 プロボノデザイナー。
日本一大きい村で、田舎暮らしをしながらフルリモートでマルチに働くデザイナー。
地方でいろいろ仕掛けようとU WORKS TOTSUKAWA(株)を数ヶ月前に設立する傍ら、デザイン会社で初上場をしたGoodpatchのフルリモート部署 Goodpatch AnywhereでUIデザイナーとして従事。 デザインの可能性を多方面で追求している。
★プレゼンテーション資料は下記よりご覧いただけます。
プレゼンテーション②/吉谷木工所
吉谷木工所 吉谷 侑輝
吉野郡下市町で1910年から三宝を製作。いにしえは後醍醐天皇が、吉野に皇居を移された時、献上物の器として、三宝を用いたのが始まりとされている。生活様式が変わり、外国産の三宝が市場に入ったことで、日本で三宝を作る会社も今では限られてる。三宝の可能性・技術を次に繋げようとし、日々新たな可能性に挑戦し続けてる。
<デザイナー>
Tilly
シンガポールとフランスの国籍をもつデザイナー。シンガポールを拠点とし、インテリアデザイン会社「Takenouchi Webb」に勤務。
ナツ マヤ / Natsu Maya
イラストレーター・デザイナーときどき、かき氷屋。
1979年、神奈川県横須賀生まれ。東京→沖縄→神奈川と拠点を移し、
2019年、ご縁いただき奈良県吉野に移住。
2021年、「アソビバ うちゅうねこ」OPEN。イラストやデザインのお仕事をベースに、’’おもしろそう!’’というわくわくをアンテナにして様々なジャンルで活動中。
★プレゼンテーション資料は下記よりご覧いただけます。
プレゼンテーション③/森庄銘木産業株式会社
森庄銘木産業株式会社 森本 達郎
宇陀市で1929年創業。百年・何百年後に使う木のために、吉野の山を護り継がれている。伝統ある吉野の銘木は、まさに圧巻。森本達郎さんは木材商社での経験後、家業に戻り、自然・山と使う人の距離を縮めたいという想いを持ち、森のことを自分たちの家族のように話す。
<デザイナー>
Celestine
アニメ、犬、旅行が大好き、日本語も話せる(少し)。現在、シンガポールを拠点に名だたるクライアントのためのブランディングおよびデザインコンサルタントを手がける会社、&Larryでデザイナーとして働いている。
長光 宏輔 / Kosuke Nagamitsu
1979年生まれ、大和郡山市出身、奈良市在住。奈良県立高円高校美術科油画専攻卒業。神戸芸術工科大学プロダクトデザイン学科卒業。10年間東京の広告代理店でグラフィックデザイナー・アートディレクターを務め、2014年に奈良へUターンし、デザイン事務所INtoOUT&Co.設立。
★プレゼンテーション資料は下記よりご覧いただけます。