Xデザイン学校 授業リフレクション|#04 ユーザー調査とユーザーモデル
すでにコースの半分まで来ていますが、ようやくリサーチについての授業でした。それだけ前段階の理解や設計が重要ということで、ただオペレーションとして作業を行うだけでは、何の意味もないことがよくわかります。
今回はユーザー調査とユーザーモデルの把握についての内容でした。
インサイド・アウトとアウトサイド・インのプロセス
サービスデザインでは、ビジネス、ブランド体験、そしてユーザーの実際の体験を3つのレイヤーとして捉えることが求められます。多くの企業では、ブランド体験が弱点となっていることが多く、この部分を強化すると有効です。
これらの3つの体験を、企業側から見た視線(インサイド・アウト)とユーザー側から見た視線(アウトサイド・イン)でチェックしていき、2つの隔たりを埋めていく作業がデザインの役割です。
ユーザー調査の種類と内容について
ユーザー調査は、サービスデザインにおいて非常に重要な役割を果たします。調査には定量調査と定性調査があり、これらを組み合わせて行うことが重要です。
インタビューや観察調査などの定性調査は、プロジェクトの進行中に複数回実施することで、変化するニーズや行動に対して常に最新の洞察を得ることができます。最初の調査で得られた情報だけに頼らず、必要に応じて何度もインタビューを行うことで、より精度の高い仮説を持つことができます。
また、ユーザー調査を行うにあたって、複数の観点、複数の実務者によってクロスチェックを行うことで、より内容を深く、フラットに把握することができます。
インタビューにあたって、「人の価値と人物像の視点」「人の行動の視点」「人とモノや環境の関係の視点」の3点を押さえるようにすると、より深く理解することができます。
ユーザーモデルについて
多くの場合、ユーザーが考えていることと行うことは一致していません。そのため、観察で行動を確認し、インタビューで内面を把握する必要があります。外から見ることと内から見ることを繰り返すことで、無意識的なユーザーモデルについての把握を行うようにしていきます。
ビジュアル化について
一般的なフレームワークとしてのカスタマージャーニーマップは、作りやすいですが、役に立たないことが多いため、必要に応じてマップ自体を作り直す必要もあります。
必要に応じて縦軸と横軸を設計し、必要なことをテキストでプロットしていく、という方法を採ります。そのためには、あらかじめ何を視覚化したいかを先に決めておくことが大切になってきます。
気づき
多くの企業は、成果を早く出したいと焦っていることが多く、調査を渋ることが多いため、複数回調査を行うことができていなかったという反省がありました。アウトプットが説得力がなかったり、成果が上がりずらかったり、ということにつながっていました。
カスタマージャーニーについては、既存のテンプレートに引きづられすぎて、使いづらさを感じていました。所詮ビジュアル化しているだけなので、最適な形をその都度デザインすればいい、というのは、いい気づきになったと思います。