#057:アウトカム
兵庫県神戸市を拠点に活動しております「まじわるデザイン」代表の戸田裕之です。
「ムダをなくしたいだけ」です。
プロジェクトのスタート時点で、活動目標を立てるとき、「どれだけがんばるか」というような見方で目標ができてしまうことがあります。
例えば、こういう感じです。
「関係者で毎週打合せをします。」
「作業標準書を12月までに作ります。」
これはこれで大切なことですが、本当に必要なのは、これらの結果でどれくらいの良いことが実現するかです。
今回は、「良いこと」を言語化する方法として、社会課題解決の世界などで使われる「アウトカム」という考え方を紹介します。
内容は、日本ファンドレイジング協会の「幅広い支援を得るために必要な社会的インパクト評価とは」をもとにしています。
アウトプットは、外に出すものです。アウトカムは、アウトプットを外に出したら、外からやってくるものです。これが結果として得たい「良いこと」と言えます。
アウトカムをうまい日本語にしたいのですが、「向こうからやってくる」ということを一言で表現する言葉が見つかりません。
下の図は、私が広島県尾道市因島の活性化のお手伝いをしたときに、状況の整理のために作った資料です。
インプット、活動、アウトプット、アウトカムをこのような形で並べてみると、何を目指しているのかを相手に伝えやすくなります。
社会課題解決を行うためには、必ずしも協力的ではない人たちも含めて、多くの人の共感を得る必要がありますので、このような考え方/やり方が進歩しました。
通常組織においては、かつては(今でも?)、強制や命令で人は動くことになっていましたので、このようなていねいさが求められませんでしたが、今は、それでは誰も動かないので、考え方/やり方を見直していく必要があると考えています。
写真は、たまたまきれいにとれた富士山と富士川鉄橋です。ベストポジションで、多くの写真が出回る構図です。西日本は住みやすいところではありますが、関東育ちとしては富士山を見る機会が減ることがさびしい。
===誰一人取り残さない===