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#061:言葉に対するこだわり
兵庫県神戸市を拠点に活動しております「まじわるデザイン」代表の戸田裕之です。
「ムダをなくしたいだけ」です。
事業のお手伝いをするとき、パワーポイントの書き物をネタにして、ファシリテーションをするのが私のスタイルです。
パワーポイントは1ページずつ独立に作ることで再利用できるところがメリットで、何度も同じページを使いながら完成度を上げることができます。
これをよりうまく実現するためには、表記方法を揃える(文字の大きさ、句読点の種類)ことと、使う言葉を揃えることが大切です。
違うところからもってきたページを並べたときに、同じことを違う言葉で表現していたらかっこう悪いですから。
日本語は、同じようなことを違う言葉で言う場合が多いです。特に、ビジネス関係の用語は、それが顕著です。
また、人によって、こだわりがあって、言葉で論争になったりもします。
自分の場合のこだわりの例をまとめてみました。
・ありたい姿:よく、「あるべき姿」という言い方をされますが、「べき」ではやる気にならないので、「たい」にこだわって使っています。たまに、「ありたい姿」と「あるべき姿」は別だと言われることもあります。そこは趣味の問題なので突っ込まないようにしています。
・問題:点をつけて問題点という言い方をされる場合がありますが、「問題」で統一しています。「ありたい姿」と「現状」の差です。やわらかく言うと「お困りごと」。
・課題:問題と同じ意味で「課題」という言葉が使われるケースがあります。「課題がありますね。」のような言い方。私は、課題は、明確になっている実施事項という意味で使います。スポーツクライミングの「課題」と同じです。
・リーダー:伸ばさずに、「リーダ」に統一したいと考えておりますものの、一般的に「リーダー」なので流されています。
・メンバ:こちらは伸ばさなくても抵抗が少ないので、これで統一してます。
・目標:これまで「活動目標」という呼び方で統一していました。あらためて考えてみると、「活動」と「行動」の差をわかりやすく説明できないので、どっちもつけずに「目標」で統一することにします。
・行動:課題を実現するために実施すること。
・行動計画:誰がいつ何をやるかを決めて文書化したもの。
・肯定表現にする:「〇〇しない」と書くかわりに、「△△する」と書くようにしています。「〇〇しない」という表現を見ると、本来やってほしくはない「〇〇」が印象に残ってしまって逆効果になります。
・「思う」を使わない:自分を含めなんとなく断定したくないときに「思い」がくせになっている人は多いです。冗長なだけなので「思う」は使わずに言い切るか、ないしは、あいまいさを排除して「考える」といった表現にしています。
表現はあくまでも手段なので、できるだけ単純化することを心がけています。いろいろな言葉を使わないというやり方は有効です。
写真は、桜満開の高知城天守閣。ようやく暑い夏が終わり、これから寒い季節がやってきます。そのときに恋しいのはこの風景。
===誰一人取り残さない===