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#064:お金の困りごとを見える化
兵庫県神戸市を拠点に活動しております「まじわるデザイン」代表の戸田裕之です。
「ムダをなくしたいだけ」です。
今回は、事業のお手伝いで使う技法から、「お金のブロックパズル」を紹介します。
事業の評価尺度としてお金は大切なものです。お金がなくなったら事業は終わり。
とはいえ、お金の話はわかりにくいので、それをわかりやすくするのが、お金のブロックパズルです。
私も所属している日本キャッシュフローコーチ協会の和仁代表理事が開発した技法で、西 順一郎さんのSTRAC表(MG=マネジメントゲームでよく知られているもの)をもとにしています。
事業のお金のわかりにくさの原因は、数字が並んでいるばかりなので、直感的にとらえることがむずかしいところにあります。
そこで、お金のブロックパズルでは、図形化して見えるようにしています。
また、税務会計の言葉を使うと、
営業利益=売上高-売上原価-販売費および一般管理費
という素っ気ない式になってしまって、利益を増やすには、売上高を増やすか、費用を減らすかというところから話が深まりにくいです。
そこで、金額を図形化して表示するとともに、管理会計の考え方である費用の固変分離を織り込んで、わかりやすく体系化したものがお金のブロックパズルです。
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出典を明記することで、用途に応じてアレンジことが可能ですので、これは私が通常使う形式です。
付加価値を労働時間で割った労働生産性を、改善プロジェクトのものさしとして活用する際に、付加価値とは何なのかを説明するために使います。
なお、図の左側の損益計算書の部分は決算書との関係を示したいときに入れます。
利益には営業利益以外に経常利益、純利益などいろいろな見方がありますし、付加価値の計算方法にもさまざまな方法があります。
事業としての方向性を決めるために、わかりやすさを優先して割り切った表現にして、多くの人の知恵を集めやすくしているところがお金のブロックパズルの価値です。
わかりやすいがゆえに、「あああれね。MGやっているから知ってるよ。」で終わらせる方もおられますが、それはちょっともったいない。そのあたりは、今後紹介します。
写真は、姫路駅にある播磨のお酒のディスプレイ。播磨(兵庫県西部)は、酒蔵さんがたくさんあるところで、「播磨国風土記」(717年ごろ)に、麹を使った酒造りの記述があって、日本最古と推測されています。
===誰一人取り残さない===