Maniac Love Story.
リュカ:人間の女性。グレタが好き。
グレタ:アンドロイドの男性。
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リュカ:あなたは歳をとらない……永遠に若いまま……。
リュカ:あなたはアンドロイドだから……壊れない限りは……生きていられる。
リュカ:あなたのその手は何人抱いて来たの?
リュカ:あなたは恋を知っているの?
リュカ:教えて……?この身体に……。
【間】
リュカ:あぁ……最高だったわ。
グレタ:満足して頂けたなら何よりです。
グレタ:リュカ、私は疲れました、充電したいです。
リュカ:あらぁ~アンドロイドでも疲れるのね?
グレタ:まぁ、普通の人間よりは動けますが……。
グレタ:何というか……気疲れですね。
グレタ:あなたは私に質問ばかりしてくる。
グレタ:正直に言いますと、あなたは疲れる。
グレタ:今、この空間に居るのも嫌になります。
リュカ:そんなこと言わないでぇ~、愛してるのよぉ~。
グレタ:愛してる?
グレタ:それはどんな感情ですか?
グレタ:それは温かいですか?冷たいですか?
グレタ:食べられますか?不味いですか?美味しいですか?
グレタ:……私にはわかりません。
リュカ:わからなくても大丈夫よ?
リュカ:あなたには私が居るんだから……。
グレタ:不本意ですがね。
リュカ:さぁ、充電するならして頂戴?
リュカ:そして続きを楽しみましょ?
グレタ:もう寝ます。
リュカ:つれない人……。
【間】
グレタ:起きて、リュカ。
リュカ:グレタ、なぁに?まだ眠いのよ……。
グレタ:そろそろチェックアウトの時間です。
リュカ:もうそんな時間?なら着替えるわ。
グレタ:はい、私も早くここを出たいです。
リュカ:そんなに私と居るの嫌?
グレタ:……お答え出来ません。
リュカ:愛して欲しいだけなのに……。
グレタ:……愛とは何ですか?
リュカ:それは……私よ。
リュカ:私のことを言うのよ。
リュカ:あなたに抱かれている時、泣きそうになる。
リュカ:あなたは冷たい目と冷たい手で、私を触る。
リュカ:キスも、愛撫もない。
リュカ:濡れないままでも……それでも私はあなたを欲してる……。
リュカ:他の女性以上に……あなたを愛してる。
リュカ:ずっと隣に居たいのよ……あなたの。
グレタ:それは出来ません。
グレタ:だって私はアンドロイド。
グレタ:壊されない限り、壊れません。
リュカ:わかってる……。
リュカ:わかってはいるけど……それでも……!!
リュカ:……それでも……命尽きるその日まで、あなたと居たい。
グレタ:……。
リュカ:ねぇ、キスして?
グレタ:……キス、ですか?
グレタ:……それは命令ですか?
リュカ:命令では無いわ、お願いよ。
グレタ:……それはどうやるのですか?
リュカ:唇と唇を合わせるだけ。
グレタ:それで愛を感じるのですか?
リュカ:えぇ。
グレタ:仕方ありません。
グレタ:(SE:小さなリップ音)……これで良いですか?
リュカ:上出来よ!最高だわ!
グレタ:人間はこんなことで喜ぶのだな。
グレタ:まだ、私にはわからないことが多い。
グレタ:もっと研究しなければ。
リュカ:さぁ、今度はデートに行きましょう?
グレタ:デート?何処に?
リュカ:何処でも良いの!さっ、行きましょう!!
【間】
リュカ:あははっ!最高!!
グレタ:……。
リュカ:あれー?もしかして怖い?
グレタ:いいえ、こんなものなら私に乗ったほうが速いのでは?
リュカ:遊園地に来たなら、やっぱりジェットコースターに乗らなきゃ!!
リュカ:でも、あなたに乗るのも悪くないわね?
グレタ:私が担いだほうが速いです。
リュカ:きゃっ!?
グレタ:ほら、あなたは軽い。
リュカ:ちょ、ちょっと!!
リュカ:担ぐならお姫様抱っことかにしてよ!!
リュカ:肩に担ぐなんて恥ずかしいわ!!
グレタ:そうですか、ではお姫様抱っこにします。
リュカ:うん!
【間】
SE:空を飛ぶ音。
リュカ:夕陽が綺麗……。
リュカ:もう陽が沈む時間なのね……。
グレタ:そうですね。
グレタ:夕陽に染まるあなたは、不本意ながら……美しいです。
リュカ:ありがとう……グレタ。
グレタ:少し寂しそうですね?
リュカ:あなたが急に優しくしてくるから……涙が出そうだわ。
グレタ:今の言葉、嬉しかったのですか?
リュカ:えぇ、とっても!
グレタ:なら、もう一度言います。
グレタ:リュカ、あなたは美しい。
グレタ:いつもぶっきら棒な態度をとってごめんなさい。
グレタ:……本当は、あなたを失うのが辛いのです。
グレタ:いずれリュカ、あなたは私の元から居なくなる。
グレタ:でも、絶対に忘れない。
グレタ:あなたを……。
リュカ:それはアンドロイドのグレタと、私、リュカの始まりの恋。
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