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皮膚科専門医試験 勉強法とその対策
デルマ侍です。皮膚科の専門医試験の対策と勉強についてです。
専門医試験直前の方も、皮膚科入局1年目の方も、専門医を目指す方はまずは1度読んでいただけると嬉しいです。先にどんなふうに勉強していけばいいのか理解しておくと気持ちが楽になります。
勉強法については自分+諸先輩方のやり方を総じておすすめを書きます!時間がない人ほど、上から優先でいいです。他の情報を探したい方はこちらから。
↓答えだけ知りたい方はこちら↓
勉強の流れ
①まず最新の過去問1年分 を解く
②「あたらしい皮膚科」で出題範囲周辺 を読む
③2年前、3年前の過去問 を解く
④1-2年前に新しく発刊されたガイドラインを見る
⑤過去問5年前まで遡る
⑥にっぴかいしのセミナリウム、講習会テキストを読む(目を通す)
⑦臨床皮膚科の増刊号 特集 最近のトピックスを読む(目を通す)
⑧マルホのラジオセミナーを読む 聞く(目を通す)
⑨過去問10年まで遡る
⑩にっぴかいしの抄録を見て、地方会などでよく出る話題を確認
細かくみていきましょう〜
①過去問
まずは1年分。そのあと3年分〜5年分〜と拡大していくのですが、
とっても大事なことが一つあります。
正解のみを覚えるだけでは通用しない
答え以外の誤っている選択肢も吟味。
周辺知識についてあたらしい皮膚科学などの教科書を読みながら広く学習する
あたひふに書いていない出題は、にっぴかい発行のもの(セミナリウム 、ガイドライン、講習会テキスト)を中心に読み漁る、教科書に追記する
ことが重要です。
正直、正解だけを覚えるだけでは皮膚科専門医試験には合格できません、同じ問題オナモンは100問+筆記20問に対して、数題と思っていてください。
(ちなみに、2019年から筆記10→20問と増えました。同年から口頭試問がなくなったためです)
ただし、関連問題は非常によくでます。
正解でない選択肢に関連した出題は数年後によくでています。
答えについてはこちらもご覧ください。
② あたらしい皮膚科学を読む
繰り返しますが、過去問の答えを覚えるだけでは通用しません。
しかし、出題範囲に偏りがあることも確かです。
過去問で出題された疾患のみならず、その疾患の周辺ページを、広く深く勉強することで点数アップにつながります。
勉強をすすめるにおいては、何か一つバイブル的なものを持っておいた方がいいです。過去に出題された範囲や単語を書き込んでいくことで、出題傾向が見えてきます。
筆者のおすすめは清水先生の【あたらしい皮膚科】です。(通称あたひふ)
次点で大塚藤男先生の【皮膚科学】です。
試験会場ではあたらしい皮膚科で勉強している人が多いように見えました。あたらしい皮膚科には書かれておらず、【皮膚科学】にしか記載していない事項も出題されています。
ただ、みんなと足並みを揃えるためにも、「あたらしい皮膚科学」を基本バイブルとすることを現状お勧めします!!
理由についてはこちら。ボーダーラインについてはある程度相対評価が加味されています。
ボーダーライン、受験者、合格率の推移、各支部ごとの比較について、こちらでまとめています。
あたひふは最新版がオススメです。筆者は結局1,2,3版と全てもっていますが・・・どんどんアップデートされています!写真も多いのでビジュアル的にもgoodです。
③過去問3年分
1年分+あたひふで出題範囲を読むことで、大まかな傾向、雰囲気はつかめると思います。
その上で3年分に広げて解いていくと、出題の傾向が見えてきます。
出題の傾向がわかれば、日常診療においても「これは試験にでそうだな」と気づくことができて、普段から試験対策をすることができます。
これは非常に時間の節約につながります。
2020年度の試験問題について、過去問との相同の割合、過去問と同じ問題、新しい傾向の問題の比率、などについてまとめました。
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時間に限りがある方はここまでで十分!3年分を周辺知識含めて完璧にして、かつ日常5年程度皮膚科医をやってきたあなたなら間違いなく合格できるでしょう。
時間に余裕がある方や、もっとしっかり対策したい方は以下、読み進めてください。
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④日皮会が発行しているガイドライン
文字としてはっきり記載されていて、出題ミスも起きづらいので、出題しやすいです。ちなみに直近のものは出題されません。
そちらの裏側事情については別記事を参照してください。
このような記事もかいています。
出題されやすいのは、推奨度がBかCか、のあたりです。
⑥日皮会誌セミナリウム、(前年度の)講習会テキスト
日皮会が発行しているもののほうが、出題されやすいです。セミナリウムは勉強になりますが、細かいところは出題されていません。時間がない人は、セミナリウムの題名と要約の部分だけでも流し読みするといいです。セミナリウムでよく扱われているテーマに関連した出題は非常に多いです。
講習会テキストに関しては、あたひふで補えない部分を補強する形で使用するといいと思います。講習会テキストからの出題はそこそこあります。
講習会テキストに掲載されている写真が過去問で使用されたことがあります。こちらの記事に該当の問題について解説しています。
⑦臨床皮膚科の特別増刊号トピックス
多くのまじめな受験生は目を通していますが、個人的には出題確率は低いです。やはりにっぴかいが発行しているもののほうが優先されます。
時間に余裕があれば目を通すといいです。
⑧マルホセミナー
マルホセミナーからの出題はなぜかかなり高いです。
ただ、数が大量すぎるので、
過去問を説きながら、出題された周辺のマルホセミナーを読んで知識を定着させるのがいいと思います。
マルホセミナーについてはこちら
また、出題委員の先生方のマルホセミナーは読む価値ありと思います。アクセスしやすいのもいいですよね。
出題委員の先生のマルホセミナーはこちらにまとめています。
こちらの記事は順次更新予定です!!!
一から全部読むのはあまりおすすめしません。時間に余裕があればいいですが。
⑨過去問10年分
ここまでくればさらに過去問を掘り下げていけば安心感がでます。
ただ、筆者のリサーチでは2012~2010あたりの焼き直しは少ないのと、やはり10年たつとだいぶ試験の傾向も変わってくるので、優先順位は低いです。
(2020年の試験問題では2014年過去問の関連問題が出題されました。)
⑩学会でよく発表されているテーマを確認
キニーネやDPP-4関連など、学会でよく話題になっているものは出題されています。今後はリブレなどが出そうだと思っています。
おわりに
いかがでしたか?参考になれば幸いです。
2020年令和2年度の皮膚科専門医試験の解答!解説つき
皮膚科専門医試験対策についてはマガジンにまとめています。
目次はこちら。
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はてなブログもやっています。試験や日々の臨床に役立つような小ネタを日々綴っています。