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#3 独立で見えてくる納税などのお金の壁

今まで

自分は会社に守られてきた。毎月の給料は当たり前のように振り込まれ、手取り額について深く考えることもなく、ただ仕事をこなしてきた。その裏で、税金や社会保険などの煩わしい手続きはすべて会社が処理してくれていた。自分は、知らず知らずのうちにその大きなシステムの中で守られていたのだ。

しかし、独立を決意した今、その「当たり前」が全て崩れ去ろうとしている。
毎月、何にどれだけのお金を払い、どうやって経費を管理し、年に一度は国に収支を申告する。そんなこと、一度も考えたことがなかった。
果たして、独立して得をするのか、それとも大きな損失を抱えることになるのか?まったく分からない。やったことがないからこそ、不安が尽きない。

この不安が、独立を目指す多くの人々にとっても同じように重くのしかかっているのではないだろうか。足元をすくわれるような感覚。先が見えない恐怖。だが、それでも前に進まなければならないと、覚悟を決めた。

対策を練り、行動を起こす。

今の時代、YouTubeには税金や経費に関する情報が溢れている。気づけば、AIのアルゴリズムがどんどん関連動画をオススメしてくれる。動画をひたすら見ていると、一つの真理に辿り着く。発信者ごとに情報が異なることもあるが、共通しているポイントを拾い集め、それを元に自分なりに体系化していくしかないのだ。

もちろん、最も確実なのは専門家に相談することだろう。税理士に頼れば、解決は早い。だが、当然ながら費用もかかる。まだ見えない収入の中で、どこにお金をかけるべきか。そんな迷いもまた、独立への挑戦の一部だ。

だからこそ、まずは自分で学び、挑戦しようと決意した。
各県にある「よろず支援」という企業相談機関を見つけ、助言を求めに足を運んだ。1時間という限られた時間でも、そこで得られる知識やサポートは計り知れない。親身に相談に乗ってくれるその姿勢が、今までの不安を少しだけ軽くしてくれた。

そう、今まで気にも留めてこなかった小さな問題の一つ一つに向き合い、解決していくことが独立の第一歩だ。そして、退職し、独立を目指す中で、ふと頭をよぎる疑問――「本当に独立がベストなのか?」その可能性を完全に捨て去ることはない。
だから、「ハローワーク」にも通いながら、まだ見ぬ未来への準備を進めている。

もう、後には引けない。自分の決断が正しかったのかどうかは、これからの道のりが教えてくれるだろう。


■今回は個人事業主として起業をした物語です。実際に開業で苦労した点している点など書いていきます。

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