うつ病は気の持ちようという人がいる。
うつ病は「気の持ちよう」という人、稀にいますよね。
でもうつ病を経験してる人ならわかると思いますが、気の持ちようでどうにかならないですよね?それを説明し、理解してくれる人がいた時、とても嬉しい気持ちになります。
では気持ちや意欲はどのように伝わるのでしょうか。
シナプスの間の隙間では、電気信号で送られてきた情報の量に応じて神経伝達物質がこの隙間に送り出され、次の神経の受け取る側に渡されることで、情報が伝わっていきます。
このとき電気信号が神経伝達物質に変わることで、情報の信号を強めたり、さらに情報が細かく分かれて伝わるはたらきが生じるのです。
うつ病のときには、この神経伝達物質に異変が起きていると考えられています。
しかし、うつ病が起きるメカニズムは未だに明らかになってないですが、神経伝達物質の中のモノアミン類(セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンなど)が関わっていると仮説が立てられています。
それなので、現在の抗うつ薬は「仮説」を元に研究し、開発されています。
1965年にはアメリカ国立精神衛生研究所のJoseph Schildkraut氏が、うつ病では脳内のノルアドレナリンが減少し、抗うつ薬はこれを増加させる作用がある、という内容の仮説を提唱し、ついに「なぜ抗うつ薬はうつ病に効果があるのか?」という疑問を説明する理論が発表されました。
しかし、数年後、抗うつ薬は脳内のノルアドレナリンではなくセロトニンの濃度を増加させていることがわかり、Schildkrautの仮説が間違っていたことが判明しました。
そこで開発されたのが、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)という薬です。
しかし、セロトニンの減少がうつ病の原因であることの根拠はいまだに示されていないため、SSRIがなぜうつ病に効果があるのかは不明のままです。
薬の研究開発には500憶円以上かかります。そして、莫大なお金をかけたにも関わらず、うつ病のメカニズムについて解明できないことがほとんどで、ファイザーやサノフィなどの大手製薬会社が神経科学研究施設を縮小、または、完全に閉鎖し、進行中であった臨床試験や新薬の研究をストップしているとこもあります。
なにが言いたいかというと、大手製薬会社がうつ病の研究のために莫大な資金を投入しても解明できないのに、「気の持ちよう」や「うつは甘え」で片づけられるはずがないんです!
もしみんなの周りで「気の持ちよう」や「うつは甘え」と言ってる人がいたら、僕の記事を紹介してください笑