ホン雑記 Vol.5「笑神降臨」
昨日はTVを見た。いつも見るけども。
年1回放送する、「誰も知らない明石家さんま」というバラエティ特番だ。色んな番組がある中でトップクラスで好きな番組。でも、毎年いつ頃やるかをチェックしているわけではなく、たまたま見れている。
前回も今回もそうなのだが、ほぼほぼ泣きながら見た。
嫁は笑い、オレは3時間中ほぼほぼ泣いていた。
昔からさんまは好きなほうだったが、「バカなこと言ってら」とか「これだけ好きなことして金もらえるなんていいなぁ」という、羨ましいおじさんの1人でしかなかった。
ところが、14年前に父親を亡くした途端に、それはもう「降りてきた」と言ってもおかしくないような感じで「あ! さんまってすごかったんだ!」と悟ったことを覚えている。彼についての新たな情報を入れたわけでもないのに。
普段からそんなにマークしている芸能人でもなかったが、深い悲しみのおかげか、今までと違う色眼鏡が勝手にかかったんだろう。いや、外れたのか。
そして、この番組を知ってから彼をますます尊敬するようになった。
よくよく見ていれば、オレが思い描いてきた生き神のようなことをずっとずっとやってきているのだった。
2時間かけて1校の修学旅行生全員と写真を撮ったことや、街中でいきなり中学生に尻を蹴られイラつきながらも「ナイスキック」と返せるところや、芸人の陣内が傷心にメールで相談したら「そんなことより、俺おもろい?」と返してみたり。
学生時の運動会では徒競走で逆走してみたり、みんなで手をつないでゴールしてみたり……。
ただのヤンチャでは、どれだけ事前に示し合わせてもみんなが手をつないで勝負ごとを放棄するなんてことは考えられない。きっとマジメな生徒をも巻き込むような、天性の空気感があったんだろう。
オレの尊敬する、とある人の言葉にこんなのがある。
「人は誰でも、しばしば悟りを開くことはある。その人たちとマスター(悟った者)との違いは、いつも同じ選択ができるかどうかだ」
これを思い出した時に、やっぱり明石家さんまという男は天から使わされているなぁ、とまた大仰なことを思ってしまうのだ。
学生の時分から、いつ何時でも「人を笑わせる」ということしか考えていない男。
中学生に蹴られた時も、どついたろかと思うのをこらえたらしいが、とっさに相手を笑わせるような言葉など普通は出てこない。蹴った少年も彼のオーラか機転にか、直立不動になったという。
まさに人を幸せにするために、ずっと命を使ってきた男の生き様だった。
順番通りに行けば、彼のほうがオレより先にこの世を去ることになると思うが、その時いったいどれほど大きなものを失うのだろう。
そして、どれほど大きなものを残すのだろう。
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