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ホン雑記 Vol.506「そもそもマジでゲームなんですけどもね」

今日はおとといの記事の補説になるいいエピソードを見つけたんでそれを紹介しちゃって終わっちゃおう。


たとえば「時間を無駄にしたくない」。
そう思えば思うほど無駄に思える時間が増えて、信じられないスピードで時が流れる。
それは、今現在から過去を振り返って実際に抱く思いと、未来の自分が現在の自分を振り返った時に抱くだろうと現在の自分が想像する思いが乖離しているからではないのか…

という自答を具体例として「人生が思うようにいかないのは、経験したことと、それを受けて選ぶ行動に差があるからではないか」と結論づけた。
が、どうにも具体例が弱い気がして、昨日たまたま読んだ本の一部を載せてみる。これはピコーンときた。

元エニックス社員のJUNZO氏が書いた『人生ドラクエ化マニュアル』という本にこうある。


昔『ゼビウス』というシューティングゲームがあって子供の頃にハマったが、著者はシューティングがそう得意でもなくいつも道半ばでやられてしまっていた。
ステージ後半はどうなっているんだろうとやきもきしていた時に、ゲーム雑誌になんと無敵コマンドが載っていた。

早速ファミコンを点けてコマンドを入れてスタート。すると本当に敵弾が自機をすり抜けていく。いよいよ未踏のステージに突入すると、彼の高揚感は爆発した。
オッサンのオレにはこのはしゃぎっぷりがメチャクチャわかる。新しいソフトを買ってもらった時と甲乙つけがたい「ひゃっほーい」だ。

ところが無敵状態でゲームを進めていたJUNZO少年を予想だにしなかった感情が襲い掛かる。なんとそれは「つまらない」という感情だった。
理由は簡単だった。敵弾を避ける必要がなくなったことで、もはや「ゲーム」ではなくなってしまったからだった。「観戦」するだけの動画に成り下がったのだ。

この体験を通して彼はゲームというものの意外な側面に気づく。
「ゲームは敵がいなくなるとつまらなくなるんだ」

ゲームの中で敵は、「いてもいい存在」ではなく「なくてはならない不可欠な存在」だと少年は気づいたのだ。
人生において敵と思える人物と遭遇した時、「クソ、こいつさえいなければ」と思う。でも実際にそういう人、邪魔する障害が一切この世からなくなったら… ゲーム内での無敵のように、高揚感は一時的なものにすぎない。


ということを、最近余計にひどくなってきたTwitterやヤフー知恵袋のモンカー(文句ばっかりの人)を思った時に「あぁ、当てはまるねぇ」と思ったのだ。思うばっかりでなんかアホっぽい。と思う。

文句マンたちにとって、そもそも「自分は生きててつらいのだ」という認識違いがある。当人はそれを認めない。気づかないのにも似たレベルで認めない。
そしてその経験のはけ口として「被弾しないところから人を叩き続ける」という行動の選択自体が間違っている。

あら捜しと反撃されない人叩きは、『ゼビウス』の無敵コマンドと同じで、一時的な高揚感にすぎない。しかも、麻薬ばりの依存性がある。
これは「敵がいるのはダメなことだ」というそもそもの大きな錯覚から来る逃避行動だ。逃げるのがダメなんじゃない。それが逃げだと気づかずに当人は「やってやったぜ」と実際に起こってることと認識のズレが生じてしまうのが怖いところなのだ。
もちろんオレにも多少はある。怒りが首をもたげてくると、ホントびっくりするぐらいズレが生じて人のせいにするのが人間なんだろう。つまり「自分の問題ではない」と思う。そう思うから、自分を棚に上げて「何やってるんだ、ちゃんとやっとけよ」となる。

わかりやすいなぁと思ったのは、政治叩きをおこなう人間のパターンでよく見られるのが「いつまで自民党にのさばらせるのか。反対~!」という意見と「誰がやったって日本の政治はダメ」という意見だ。これ、ひとりに被ってるパターンもあると思うんだよね。矛盾してるんだけど。
誰がやったってダメだとわかってるなら、なぜひとつの党をそこまで毛嫌いできるのか。「ひょっとしたら次こそは」と「どーせ次も」がマーブル模様したなんとも情けないスタンスだと心底思う。ゲームに参加しないとこうなる。
このあたりのことは、芸能人を「一発屋」とあざ笑った瞬間に自分は「零発屋」になるんだけどそのことにはまったく気づかない、というマヌケさと同じ脳の作りから来ている。共通項は「自分は打席に立ってない」だ。

なぜ立てないのか。叩かれるから。自分がさんざん叩いてきたんで、絶対に自分も叩かれるから。でも、そんな敵は実はいない。し、いたとしても人生に壊滅的なダメージを直接与えてくるわけではない。



敵のような人を見かけたら、ウソでもいいからニターッとしてみるのがいい。どんなゲームでも漫画でも、ラスボス以外はたいてい仲間になってるから。




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