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「お金の真理」を読んで

久々の読書備忘録になるのか。
投資に首を突っ込む前から、いつかお金についてお世話になるだろうと思って購入した本である。

奇しくもウチにはこのタイトルの本が2冊ある。
1つは「銀座まるかん(スリムドカンの)」の創業者であり、納税王とも呼ばれる成功者の斎藤一人氏が著したもの。
もう1つは若き投資家、与沢翼氏の著書であるが、今回はこちらを紹介していきたい。
いつものように、自分が「ハッ」とさせられた部分を羅列してみる。


楽観的な人は死ぬ

勤続年数に応じて給料が上がり、企業が定年まで難なく面倒を見てくれる時代は近い将来に終わりを告げる。トヨタ自動車の豊田章男社長をはじめ、経済界の多くの人間が「終身雇用制度を守っていくのは難しい」とはっきり言っている。
年金制度も、受給額が減らされたり、受給開始年齢が引き上げられたりと、維持していくのが難しくなっているのは明らかになってきている。とくに、今の若者世代は年金の「払い損」になるという報告もある。
少なくとも、もはや国家制度などを盲目的に頼りにしていてはいけないのである。
昨年には「老後2000万円問題」が大炎上した。ただし、この炎上自体は金融庁の報告書を多くの人が曲解し、過剰解釈した結果に過ぎないと言える。
年金だけでは老後に2000万円が不足すると政府が言っているかのように騒がれたが、どちらかというと報告書は人生100年時代を生き抜くための投資や積み立て貯蓄のアドバイスに近いものだったからだ。むしろ当然のアドバイスと私は感じた。

実はこの抜粋、お金の真理の観点からそうハッとさせられたわけでもない。し、とある1章の前置き部分であって、サラッと読み進める箇所であろう。
じゃあ、なぜこの部分を抜粋したのかというと、この誰もが分かりきったようなことにYESと言えるのかが、意外とお金の識字率、ひいては今後の生き方に対しての試金石になっているような気がしたからだ。

「はっ、2000万円!? そんな金いったいどこから湧いてくるんだ?」
と脊髄反射的に怒るのでなく、
「今まで政府がこんな言いにくいことをわざわざ言ってくれたことはなかったな。人生100年時代だ。お金に対して、本腰を入れて向き合ってくれということか」
と捉えられるかどうかが、今後の幸不幸の分水嶺になっているんじゃないだろうか。

そもそもが、所詮動物であった。いや、今も動物だ。それがタダで学校にも行かせてもらえて図書館もあって、なるべく死なないように道路や、電気水道ガスや、街灯やガードレールや公園や… あらゆる上等のインフラが整備されている。生まれる前から勝手に先人がやってくれていた。
だいぶ賢いオランウータンでさえ、こんな文明の血脈はない。

その大前提を忘れなければ、文句など出て来ようはずもない。貯蓄にしても投資にしても節約や節税にしても、塵も積もれば意外な大きさの山になっているものである。(投資は複利的なので特に)


本当の年収を知れ

たとえば年収440万円ぐらいの人は、手取りが約350万円ほどになるが、「ある程度満たされた暮らしをするための費用」を鑑みての最低コストは、家賃やローン、光熱水費、食料、衣料、日用品、医療費、通信費、交際費、雑費などになる。

ー中略ー

(振り幅はあるが)これらの年間計は330万円ほどになり、つまり350万円から引くと可処分所得はせいぜい20万円ほどということである。
知りたくない現実かもしれないが、これがあなたの本当の年収なのである。

ひと月に均せば、月収2万円弱。すべてをこのように純利益から考えて厳しい現実を知ることがスタートだ。
しかもこの2万円は好きに使っていいお金ではないのである。半分の1万円は「勝負を仕掛ける時のための資金」として貯金に回す。この貯めたお金を将来何に使うかという点こそ、お金持ちになれるかどうかを分ける最大のポイントである。

これも大事な部分だと思った。この1万円を前にしてため息をついてはいけないのだろう。ここに来るまでに億単位の話をさんざん聞かされるので余計にそうなりがちなのだが、与沢氏がこの1万円が大事だと言うのだ。間違いないのだ。

いつだったか、普段はまったく気にも留めていないみのもんたが、
「最近のヤツらは1円落ちてても見向きもしない。僕は億の金をもらってるが1円落ちてたら喜んで拾うよ」
と言っていたのを覚えている。オレの脳内のどこかに刺さったんだろう。
与沢氏が言うことにもどこか被っていると思うし、スピリチュアルな言い方をすれば、その小さな1円をだいじにしてくれる人間のところに、親玉である大金が寄ってくるのではないか、そんなことを真剣に思ったりもする。

1万円を増やすための使いみち。マジメに考えてみたいもんである。


アーリーアダプターを意識せよ

ビジネスや投資において、動く時期も非常に重要である。最も成功する確率が高いのは、市場の6分の1ほどを占める流行に敏感な層が動いた時に行動することだ。この層を「アーリーアダプター」という。
イノベーター理論の1つで、トレンド形成において中心的な役割を果たす購買層のことだ。イノベーター理論は普及の過程を5つの層に分類している。


【イノベーター(革新者)】市場全体の2.5%
最初期に商品やサービスを採用する層。情報感度が高く「新しい」ということに価値を感じている。市場にまだ普及しておらず、割高で行き届いてないサービスでも、自分の価値観に合致すればそれを利用する。

【アーリーアダプター(初期採用者)】市場全体の13.5%
イノベーターほどではないが、新しいものにいち早く目をつけて購入する層。世の中の動きやトレンドに敏感で、積極的に情報収集してこれから流行りそうなものを採用するためインフルエンサーになりやすい。この後に続く層への影響力も大きく、5つの層の中で最も攻略が重要とされる。

【アーリーマジョリティ(前期追随者)】市場全体の34%
割と慎重な層。それなりに情報感度は高いが、すぐに新しいものには飛びつかない。前の層であるアーリーアダプターの意見に大きく影響を受ける。

【レイトマジョリティ(後期追随者)】市場全体の34%
割と懐疑的な層。新しいサービスには消極的で、利用者が多数派になったのを確認してから初めて採用する。普及率が高くならないと決して動かない。

【ラガード(遅滞層)】市場全体の16%
市場の中で最も保守的な層。世の中の動きや流行に対して関心が低く、サービスが普及するだけではなく、文化や伝統、常識の域にくるまで採用しない。


見ての通り、イノベーターと呼ばれる層がその商品を買う時は、また市場全体の2.5%しかシェアがない。一方、レイトマジョリティが買い始める時シェアは半分を超えている。
つまり、イノベーターを見て行動するのでは早すぎるが、レイトマジョリティを見てから動くのでは遅すぎるということだ。
メディアでその商品が取り上げられて多くの人が騒ぎ出したことを確認できるのは、ほとんどの場合レイトマジョリティが動いた直後のことである。

それに対して、イノベーターとアーリーアダプターが全員買ってもシェアは16%で、早くも遅くもない、これからその商品が流行り始める絶好のタイミングがここである。

逆に言えば、これ以前で動くと早すぎて自ら普及のための啓蒙活動や説明に時間をとられたり、これ以後で動くと今度は遅すぎになりつつあり、ライバルが多く自分が先駆者としての存在感を示せなくなってくるのだ。

これは投資を始めてから特に入ってきた箇所だった。始める前も読んでいたのだが、割と流していた。
「エントリーは、銘柄よりも入口出口がだいじ」というような投資の格言があるがまさにそうだと思った。時期が命なのだ。

ビジネスを立ち上げて上手くいくのは6%だけ、というデータがあるようで、起業に携わったことのある者にとっては、上手くいかないかもしれないなんてことは織り込み済みの話のはずだ。
上記の論を極論して採用すれば、いくつかのビジネスを立ち上げて、そのすべてを市場に行きわたる16%ぐらいのところでスタートさせれば、1番負けない方法なのだろう。もちろん、トップの手腕やその他諸々のパラメータの影響のほうが肝要であろうことはさておきながらも、時期的要素に限って言えば使えるのではないか。

最近自分が参加しだした仮想通貨投資においては、この辺りのことが分単位でハッキリ分かれてくるので、株ほどの勉強は要らないと思うが(多分)スピードにおいては本当に顕著だ。少しでも上層に行きたければ、英語の勉強が必須だと感じてきた。


本の紹介記事は本当に紹介し足りないといつも思う。真ん中あたりまでを本当にザッと記してみただけなのだが、いつもの倍ぐらいの紙幅をとってしまった。(だから紙幅とかないし)

あ、note毎日更新に切り替えました。では、今後ともよろしうに。




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仲大輔
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