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ホン雑記 Vol.348「傷掘れワンワン」
ふと「魂に傷が付く」と検索窓に入れてみた。
漠然と、なんかそういうことってあったりするのかなって思って。
オレの想うドンピシャの内容には行き着かないけど、なんとなくスピリチュアルな内容には行き当たる。
そもそも多少のスピリチュアルは嫌いじゃないけど、行き当たるのはどれもこれも濃すぎてコレジャナイ感。
それでもちまちまとてにをはを変えたりして、しつこく調べてたら「おっ!」と思わせてくれる文面があった。
それは精神科医である秋田巌氏の書いた文章で、そのあたりのスペックがやっぱり、失礼ながらそのあたりの素人連中とは違うんだなぁ、と思わされてしまった。
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ユングの本ももちろんのことながら読んだ。もっとも印象的な言葉の一つが「魂は症状を利用する」。これは大名言である。この名言をタイトルとして一書を成さねばとも思っている。
「症状」つまり一見ひどいことや嫌なことが身に降りかかった時、この言葉を思い出してほしい。
「魂」つまりこの世に生まれ出でた存在として何を為すべきかを知っている自分自身の中の、滅多なことでは物言わぬ「核」。その「核」なるものは、「これこれをせよ」と具体的に「意識」に指示を出すことはしないが、ごく広い意味での「症状」を用意することで、決してわかりやすい方法ではないが、為すべきことを指し示す。
魂の言語は、そこらの古文書よりもずっと読み取りづらいかもしれない。その「古文書」を読み解く鍵が「傷」である。傷が魂の古文書を読み解く手だてを与えてくれる。
転ばぬ先の杖も大事だが、それだけではどうか。転んでもただでは起きぬ心を若いうちから確と知っておくことは、まことに重要と考える。
苦悩においては客観が通用しない。人からみれば、ほんの些細なことで数十年もの長きにわたって(残念ながら)無用に苦しむ人たちがいる。
オレ個人的には、恐ろしく秀逸な文だ。
言ってしまえば秋田氏の書籍出版のための宣伝文句に過ぎないのかもしれないけど、彼の引用したユングの「魂は症状を利用する」という一言を見ただけで「うぉーーーーーーーっ!」と心の澱の半分ほどが消え去ったんで、これはもうありがたや~、なのであった。
で、その一言で勝手に解釈しててはイカンぞ、と思ったんで、読み進めてみたらやっぱり思った通りのようなことを秋田氏が書いてくれてるような気がするんで、一安心して、それだけで十分ホクホクだった。
ちなみに本を買おうかとも思ったんだけど、思ってた以上に高かったのでやめた。それに、今感じた以上の内容はもう書かれていないだろう。決めつけはよくないか。
ただ、メシでもなんでもそうだけど、最初に最高の期待値を持ってしまったものでそれを超えてきたことって一度もないんで、やっぱりこのまま寝かせておくことにする。
魂という滅多なことでは物言わぬ「核」が、具体的に「意識」に指示を出すことはなくても、「症状」を使って為すべきことを指し示す…。
これを知れただけでも(その正否はどうでもいいのだ。他に同じ捉え方をする人間がひとりはいるのだと知れただけで)、ホントにいい出会いだなぁと思うようになってきた今日この頃。
前々から思っていたけど、やっぱり幸福感の中に羅針盤はないんだよなぁ。
つれぇとこだなぁ。
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