見出し画像

雑記1086「いまごろナウシカ」

数年前に買ったセットの漫画版ナウシカを読み終えた。
いやー、大変だった。


どーもねー、最初に見たメディアのを本物と思いこんじゃうもんでさ。腰が重い重い。
いままでナウシカ原作は、聖闘士星矢でいうところのアスガルド編みたいな立ち位置だったんだよ。ドラゴボで言えばブロリーとかメタルクウラとかさ。あんな感じ。なんじゃそれ、みたいな。
北斗の拳でいえばブランカ編…もうええか。ってか、こっちは本編だったな。

でも、おとといあたりにもちょろっと書いたけど、ナウシカ原作を読むと宮崎作品全体へのモノの見方が変わるってのが一番デカかったな。いままでは「もののけからは何が言いたいのかわからん」って感じであんまり考えもしてなかったんだけど、これ(ナウシカ)を書く人の作品ってのはきっと尋常じゃない深みだよなぁなんて、ミーハーにも思っちゃうのだ。

いや、でもそれにしてもナウシカ原作は最高傑作だと思った。噂には聞いてたけどさ。
ジブリの鈴木Pなんかは『君たち』のほうをそうだと言ってたけど、そりゃ自分も故・高畑さんも色彩設計の故・保田さんもモデルで出てくるんだから…それに最新作だし、いろいろの思い入れ補正もあると思うんだよね。
だけど、単純に作品のスケールのデカさと深さと「うへーーーっ! そうだったのかーーーっ!」って思わせるヤバさ(語彙力よ)ってのはま~ぁヤバかったね(語彙力よ)。

映画版でも腐海は世界を浄化してるって描写はあったと思うけど(あったよね?)、まさか「少し肺に入った」っていうあの瘴気自体があの気体だったとはーっ! だよね。

これを40年前に思いついてた(漫画版完成は12年かかって'94年終わりだったけど)ってのがもうね、バケモンだよね。
ナウシカはだいたい西暦3500年前後の話だと思われるけど、そんな時代にはあんな技術と、あんな人の闇と、あんな破滅がたしかに訪れそうだよなぁ、なんて思わせる。

個人的には、宮さんの思いが一番表れてんじゃないかって思ったのがこんなセリフだった。
敵っぽい人(厳密には敵とかなさそうなので)が言う「命とは光だ」に対して、ナウシカが「違う。命は闇の中のまたたく光だ」と切り返すんだけど、同じ光でも宮さんにとってはそれほどの違いがあるんだね。

オレがよく「善悪など存在しない」ってここでものたまってるけど、それと同質の観念なのかなと勝手に思う。「白」と「黒&白」はまったく違うんだね。傍らにいたヴ王も「小気味よい。お前は破壊と慈悲の混沌だ」って言うし、それは宮さんのナウシカ評でもあるんだろな。


あんまり人におススメすることないけど(超絶したいやつはおススメしにくい概念だったりして)、この作品は珍しくそう思ったなぁ。




――――――――――――――――――――

【今週の過去分オリジナルソング】




サポート大歓迎です! そりゃそうか!😆 頂いた暁には、自分の音楽か『しもぶくりん』への「やる気スポンサー」としてなるべく(なるべく?)覚えておきます✋ 具体的には嫁のさらなるぜい肉に変わります。