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開発者チームに必要な声を届けるDeployGateの道のりと今後の展望

こんにちは!採用広報チームです。

2023年9月10日は、DeployGateのリリースから11周年を迎える特別な日です。今回はこの素晴らしい節目を祝し、私たちの成長と未来への展望について代表である藤﨑さんにインタビューさせて頂きました!

Q:まずは、藤﨑さんのキャリアとDeployGateの誕生について教えてください。

2008年、株式会社ミクシィ(現:株式会社MIXI、以下ミクシィ)に新卒として入社しました。当時、ミクシィは主にWebアプリケーションに力を入れていたので、アプリ開発者は存在しませんでした。ただ、ちょうどAndroid端末が登場したタイミングで、偶然端末を手にする機会があって、私は「mixiのクライアントアプリを作るとしたらどんな感じだろう?」と個人的に試行錯誤を始めたんです。そんな中作ったものが副社長に見つかって、勝手にイベントに出されて一躍「mixiフォン」(ソーシャルフォン)なんて言って注目を浴びるんですが(笑)それをきっかけに、社内で取り組みが評価されmixiのAndroid開発部隊が作られることになりました。部隊といっても最初は私一人だけでしたが、徐々にメンバーが増えチームとして開発を進める中で直面した開発課題に対して、どうにかしたいな、と思い作ったシステムがDeployGateの前身です。
その頃ミクシィとしては大きな転換期を迎えており、新しい取り組みを模索している最中でした。そこで私にも、何か良いアイデアはないか?と声がかかり開発課題の改善体験について話したところ、新規事業の第一弾として2012年6月にDeployGateを立ち上げることが決まりました。

Q:DeployGateのプロダクトリリースは9月10日ですよね、3ヵ月で作ったんですか?

そうですね、実際にスタートしたのは2012年7月からだったので、実質2ヵ月でプロダクト作って9月末の時点でKPI達成していなかったら即シャットダウンする、というスピード感でした。アメリカのスタートアップのような形で、どんどんラピッドに試行錯誤をしていくような文化を会社の中で作らないといけない、そのパイロット案件としてスタートした、というのが始まりでした。

Q:そこからどのように、独立へと繋がったのですか?

2012年9月にローンチしてから、最初は新しいマーケティングツールとしての可能性を模索したり、広告との連携で新しい収益モデルを構築しようとしていました。そのような試行錯誤はあったんですが、最終的には「開発しているアプリの改善に繋がるフィードバックを届けたい」と非常にシンプルな、一番最初の課題感に立ち返ったんです。そこから、Android対応だけではなくiOS対応も開始して、徐々に徐々に、多くのお客さんに使ってもらえるようになりました。
このようにしてDeployGateは存在感を増していきましたが、開発者向けのサービスだったため成長には時間がかかり、爆発的なスタートアップとしての成長はまだ訪れていませんでした。当時のミクシィはモンストに注力していくというタイミングで、DeployGateはミクシィの中で存続していくための規模感には達しておらず、どうするか社内で何度も議論しました。既に既存のお客様からも支持を受けていましたし、何より自分自身もサービスを終了したくない、という想いが強くあり最終的にはDeployGateをミクシィから買収することで話がまとまり、2014年12月に独立しました。

Q:去年10周年という区切りのタイミングでこちらの記事を更新していたかと思いますが、ここから1年経って何か変化したことはありますか?

そうですね、自分が考えているプロダクトに対する想いや、なぜそう考えたのかの背景とか、自分の中にある情報をオープンにするようになったのはここ半年で大きく変化したなと思います。

Q:きっかけがあったんですか?

ちょうど1年前くらいに、失敗に対する考え方を見直したタイミングがあるんですが(失敗に対する考え方が変わってきた話)当時、既に1年以上進行中でありながら、リリース日が未定の状態でなかなか進展を出せていないプロジェクトがありました。失敗する可能性があっても、とにかく物を出して、アップデートされ続ける状態にしないとチームとしてもいつまでも学びを得られない。それは組織として良くないなと思い、まずはクリティカルな部分をミニマムにリリースして、反応を見ながらアップデートしていける状況を作ろうと、元々考えていた計画を逆転させるような変更をしたんです。

しかしこの時に「なぜ」そうしたのか、という変更の理由や背後にある考え方について、チームメンバーとの適切なコミュニケーションが不足していました。結果メンバーから指摘を受けることになるのですが、これをきっけにチームでより深いコミュニケーションを取ることができ、新たな気付きを得ることに繋がった経験から、自分の決断や思考プロセスをしっかり共有するようになりました。

チームで仕事をする上で、「主語を”I”ではなく”We”で考える」ことを、今更ですがここ最近強く意識するようになりましたね。自分自身、あまり今までのキャリアで「チームワーク」という事に関わってこなかったのも大きいかもしれません。もちろん、ここまでやってこれたのも自分一人で成し遂げられたとは全く思っていません。ただ、ミクシィ内でAndroid開発部隊を一人で始めたところから、自分がやったことを拾ってもらって、それを大きくして、という感じだったので、チームで作り上げるという事に対してしっかり理解出来ていなかったんだと思います。

自分を主語にしてしまうと、自分の言葉に責任が伴っていつまでも情報を共有できなかった部分もありましたが、自分たちがどうありたいかで物事を考えることで、チームの一員としての動き方として今この情報を出そう、しっかりとこの背景について伝えよう、と情報を積極的に共有していけるようになりました。

Q:11年もプロダクトを継続することは、そう簡単なことではないと思います。ここまで長く続けられてこれた秘訣は何ですか?

自分が開発者として直面してきた課題に対し、開発者の視点から解決するためのサービスを提供できたこと。そして、それを安定的に提供し続けられていることも大きいと思います。

アプリ開発をする上で、使っているライブラリがメンテナンスされて使えなくなってしまう事はよくあるんですが、個人的には周りのことに影響されて開発プロセスを考え直さないといけないとか、サービスが止まってしまう状態は良くないと思うんですよね。開発ツールとして、開発者の仕事を止めるようなことをしてはいけない、「良いアプリを作ることを、負担なくできるようにしたい」というのが開発者自身の体験として、ずっと大事にしてきたし、それがプロダクトの根幹になっているんです。

前半に述べた通り、DeployGateのサービス拡大に向けて方向転換の可能性を真剣に検討したこともありました。でもそうではなく、自分たちが開発者であり、積み重ねてきた経験が他では提供できない価値であること、それがプロダクト自体の価値を高めることに立ち返れたことが、実績に繋がっていったのかと思います。
もちろん、新しい領域に飛び出すことも大切ですが、今持っている軸に対してどのように付加価値を提供できるかが、今後の更なる成長に繋がってくると思っています。

設立当初からずっと軸をぶらさず、安定したサービスを提供し続けられていることが長く続けられている秘訣なんですね。

Q:最後に、これからDeployGateが挑戦していきたいことについて教えてください。

DeployGateのミッション「開発チームに必要な声を届ける」の通り、今私たちは開発チームに対して届けないといけない声、必要なフィードバックを届けることを価値として提供していますが、最終的には開発チームの外の人の声、実際の利用者の声も届けられるようにしたいと思っています。もちろん既にアプリ等にはお問い合わせ窓口があって、利用者が問い合わせることは可能だとは思いますが、プロダクトマネージャーだけが見るのではなく、作り手と受け手のやり取りが自然と生まれる状況を作りたいですね。究極、アプリだけじゃなくて物理的なものでも、「これ良かったよ」「ここが少し気になる」とか、どんな声でも作っている人にとっては貴重なインプットだと思うんですよね。
開発チームの外の人といっても、ちょっと知り合い、全然知らないユーザーとでそれぞれで本来必要なコミュニケーションも違えばツールも違うと思いますし、マスプロダクトの一対多のコミュニケーションだと、なかなかハンドリングできなくて実現が難しい部分ではあると思いますが、段階を分けて徐々にスコープを広げ、新しい形で、新しい価値を生み出していきたいと思っています。リアル飲食店の店員さんと常連さんみたいに、プロダクトに貢献してくれるユーザーと作り手で集まってコミュニケーションが生まれる未来を作っていきたいです。

Q:藤﨑さん個人としては、何か挑戦されたいことはありますか?

そうですねぇ、、積極的にそこに向けて動いている、という訳ではないですがやはり過去に経験したサンフランシスコでの経験が非常に楽しかったので、また海外でのコミュニティ作りとかはしていきたいですね。サンフランシスコに限らずですけど、シリコンバレーとかスタートアップの界隈で賑わっているような場所は自然と技術が好き、新しいプロダクトが好き、みたいな人達が集まってくるので、そういう人たちとのコミュニケーションが日常にある生活ができるよう、日本を超えたスタートアップの界隈でも自分の名前を知ってもらえるように挑戦を続けていきたいです。

藤﨑さん、この度はインタビューご対応頂きありがとうございました!

さいごに

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