
「あんまさんとして生きていく」
やりたいことが見つからないまま気づけば40歳を迎えようとしていた30代の終わり。
とにかく遊ぶことが好きやった。
少しでもお金があればバイクにキャンプ道具を積み込んでは日本全国行きたいところへ旅をしていた。
私はいったい何がしたい?
逃げるように旅をしていた10数年間。
答えが出ないまま、暮らす糧を得るための仕事だけは続けつつ20代から30代を過ごしていました。
母の入院。
帰省したことなどなかった中途半端な2月の終わりに帰省して入院先に歩く。
そのときに一本の電話が。
「ナコちゃん!国試終わったよ!!たぶん受かった大丈夫。」
付き合いの長い友達から。二月末にある鍼師灸師の国家試験を無事に終え明るく弾んだ声の報告でした。
思えばあの一本の電話から始まった「あん摩マッサージ指圧師」への道。
あん摩マッサージ指圧師だけ取得できる科のある京都仏眼鍼灸理療専門学校への入学。
右も左もわからない業界への第一歩。
入学した年に私は40歳となっていました。