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リモート時代の新入社員歓迎会のすすめ
「はじめましてはオンラインで」そんな機会が当たり前になった昨今。
一度も出社しないまま、一度も飲み会がないままにオンライン研修を経て配属が決まった新入社員たち。なんとかして歓待したい、そんな思いでDentsu Lab Tokyoでは6月にバーチャル歓迎会を行いました。今回はそんな歓迎会のメイキングを村上と末冨がご紹介いたします。
バーチャル上でのオフィス再構築
今回は、私たちDentsu Lab Tokyoがいつも実験などに使っているスタジオを、バーチャル上に再現。
大量の写真から3D モデルを生成するフォトグラメトリという手法で大まかな形状をまずは取り込みます。
そして目星をつけて、ガイドラインにしながらモデリングを行うと・・・
スタジオモデルの完成です。
余談ですが、「カンヌライオンズ」のトロフィーはポリゴンが数多すぎてバーチャル化に向いてませんでした。その点、スパイクスアジアのトロフィーはバーチャル向きの形状です。
下準備が整ったところで、モデリングデータを「Unity」に取り込みます。
モデルをUnityに取り込んだところ
「トリガー・ギミック」によるバーチャル余興制作
バーチャルSNS「cluster」では「トリガー・ギミック」という機能を使うと、スイッチやエレベーターのような、インタラクティブな仕掛けを制作することが可能になります。この機能を使って、3Dモデルに命を吹き込んでいきます。今回作成したギミックをご紹介します。
クイズ床
A・Bの選択肢に応じて床に乗ると、クイズ結果によって不正解の方の床が落ちる仕掛けです。さらに、不正解者にはクイズ内容に応じたオブジェクトが落ちてくる「バーチャルたらい落とし」も実装しました。
落とし穴ギミック
たらい落としギミック
会場裏のバックヤードに実はオペレーション用のボタンが並んでいます。
バーチャル福笑い
新入社員の顔をちゃんと覚えているのか、抜き打ちテスト!バーチャル空間で福笑いを実装しました。これならリモートでも顔を覚えてもらえそうです。せっかくなので新入社員の顔以外に、先輩社員の顔のパーツも混ぜることで難易度を高めてみました。
ドア
小ネタですが、会場のドアも、トリガー・ギミック機能を利用して実装しました。
ドア自体をトリガーオブジェクトにすることで、ドアをタップすると開閉するようになっています。
新入社員をバーチャルオフィスにご招待
完成した会場にさっそくゲストをお招きします。
入口が分かりやすいように建物の前に幹事が立ったり、全員にバーチャルビールが行きわたるように配ったりするなど、現実さながらのオペレーションが求められます。
乾杯時は目上の方よりグラスの口を少し下げるといったちょっとした飲み会マナーを新入社員に伝えることもバーチャルならバッチリ可能でした。
上座下座もしっかり反映することができます。スポーン位置(ワールドに入った時の初期位置)から遠い場所がきっと上座なので今後バーチャル幹事の方は気をつけてください。
インタラクティブさが加わることでバーチャル飲み会の楽しみ方はまだたくさん可能性がありそうです。バーチャル宴会芸のために若手社員がひたすらUnityの勉強をする、そんな未来が来るかもしれません。