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技術士二次試験対策⇒カーボンニュートラルに向けた取り組み(CCS、CCUS)

 カーボンニュートラルに向けた取り組みとしてCO2を回収・貯蔵・利用する技術が注目されています。技術士二次試験でも頻繁に出題される、エネルギー問題ですが、その対策の一つとしてCCS、CCUSは、有効な技術ですので、ぜひご確認下さい。

【概 要】

 『CCS』とは、「Carbon dioxide Capture and Storage」の略で、「二酸化炭素回収・貯留」技術と呼ばれる。排出されたCO2を、他の気体から分離し、地中深くに貯留・圧入する技術である。
 『CCUS』とは、「CO2の回収・貯留・有効利用」を行うもので、CCSで貯めたCO2を必要に応じて取り出し、化学薬品や燃料として有効利用するサイクルも加えたものである。CCS、CCUSを推進することで、CO2削減に貢献できる。

≪CCS、CCUSの定義≫

CCS :CO2を分離・回収し、地下の貯留層に安定的に圧入する
CCUS :CO2を分離・回収し、地下の原油生産層に圧入しながら、原油増進
      回収であったり、その他燃料などに利用する

≪CO2回収の方法≫

具体的な回収方法としては、①化学吸収法、②物理吸収法、③酸素燃焼法などがある。

化学吸収法

 アミンなどのアルカリ性水溶液を排気ガスに接触させ、溶液にCO₂を吸収させる。その後、CO₂を含む溶液を120℃まで加熱することで、CO₂を分離・回収する。

引用先⇒https://www.env.go.jp/earth/brochureJ/ccus_brochure_0212_1_J.pdf

物理吸収法

 CO2を吸収するポリエチレングリコール系溶液メタノールなどの吸収液を通すことで、高圧・低温下で物理的にCO2 を吸収する方法である。物理吸収法では圧力や温度を利用して吸収液にCO2を取り込む。

酸素燃焼法

 酸素で完全燃焼すると、排ガス中にはCO₂と水のみになる、これにより、CO₂濃度を95%以上の高濃度にすることができる。そして、この排ガスの温度を50℃以下にすると、燃焼排ガス中の水分の大半を除去することでき、CO₂が回収可能となる方法である。

≪CCS、CCUSの課題≫

 排出源によってCO₂濃度が異なるため、濃度の違うCO2についても効率的に回収できる技術の開発が必要となる。回収のしやすさでは、濃度が高い方が回収しやすいため、今後は低濃度のCO2回収技術の確立が必要である。

・CO₂高濃度⇒鉄鋼製造、石炭ガス発電など
・CO₂中濃度⇒セメント製造、石炭火力発電、廃棄物処理など
・CO₂低濃度⇒天然ガス火力発電など(10%以下)

 民間企業の更なる参入においては、CO₂の取り扱い法的責任などの法的枠組みの整備が必要となる。貯留事業は長期的に運用される大規模インフラとなるため、CO₂の漏えいリスクなど、その公共受容社会的合意を得るための仕組みづくりも課題の一つである。

【コメント】

 技術士二次試験では、各部門ともカーボンニュートラルに関する問題の出題頻度は高い。そのため、今回のCCS・CCUSについては、解決策や対応策として使用しやすい内容ですので、要チェックです!

引用、参照先⇒
https://www.env.go.jp/earth/brochureJ/ccus_brochure_0212_1_J.pdf
https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20211004.html

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