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技術士二次試験対策『病院の設計』

こんにちはー!電TAROです。
本日のキーワード情報をあげさせて頂きます!
キーワード集作成のご参考にして頂ければ幸いです。
YouTubeでも技術士二次試験に関する情報をあげていますので、ぜひ!
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【はじめに】

 病院の電気設備は、集合住宅や事務所ビルに比べても特殊な設備が多く設置されている。また、入院患者においては、災害時に自ら避難が出来ない人がいるなど、通常の設計では災害時の被害が大きくなるため、それを考慮した設計が必要となります。
 特殊な環境である病院を設計する上での留意点を以下に情報をまとめてお届けします!。

【病院に必要な機能および対策】

《災害に対する対策》
 自然災害が発生し周辺の建築物、インフラが被災しても、病院およびその設備はその機能を維持し、災害時の医療活動拠点として機能する必要がある。

《病院の建屋・設備設計に必要な工夫》
 医療技術の進歩に伴って医療機器の入替が発生する。そのための、空間や電気設備の容量、配線ルート等をフレキシビリティに対応できるように設計する必要がある。

《手術室の工夫》
 血管造影装置やMRIなどの画像情報を表示しながら手術が行えるようなネットワーク環境を整える必要がある。また、そこには、ロボット手術装置を導入できるように電気通信品質の確保を検討する。電気配線は、床に敷設しないように、天井や床下に配線するように注意する。

《セキュリティに関する工夫》
 病院内への不審者の侵入や、サイバー攻撃等に対して、AIによる監視カメラの設置やサイバー攻撃対するセキュリティの高度化が求められる。

【病院設計に考慮すべき項目】
 
・配電設備の安全性と冗長化
 ・BCP対策
 ・電源の安全性確保
 ・常用発電機は災害対策として72時間以上の燃料を確保する
 ・環境汚染を低減出来る資材を採用する
 ・トップランナー機器の採用等省エネルギー化を進める
 ・高度情報化対応できるネットワークを確保する
 ・保守管理が容易となる設計とする

【病院設計に求められる電気設備】

 病院の電気設備を設計する際は、「医療法」や「病院電気設備の安全基準」(JIS T 1022)、「官庁施設の総合耐震計画基準及び同解説」(国土交通省)、「電気設備工事設計資料の病院電気設備編」(文部科学省)の規定・基準を満足し且つ、災害拠点病院(厚生労働省)、特定機能病院(医療法)、救急指定病院(各都道府県)などの指定条件を適用する必要がある。
その上で、病院の機能向上を目的に以下、設備を検討する。

《受電方式の検討》
 契約電力2,000kW以上の場合、特別高圧で受電する。信頼性の高い受電方式として、2回線受電方式、ループ受電方式、スポットネットワーク受電方式などがあるが、状況に合わせて受電方式を決定する。

《接地方式の検討》
 通常の建築物と病院の電気設備の違いとして『医用接地』とも呼ばれる接地方式を採用する。多種多様な医療機器がありそれぞれ絶縁劣化による感電の危険性があることから接地、等電位ボンディングが必要となってくる。落雷時にも複数の建物に電位差が生じないような等電位ボンディングを構築する必要がある

引用先⇒https://www.otowadenki.co.jp/necessity3/

《コンセントの検討》
 コンセント設備は、JIS T 1021医用差込接続器、JIS T 1022病院電気設備の安全基準として規定されている。病院のコンセントは「一般コンセント」「医用コンセント」に大きく分けられ、医用コンセントは更に「一般回路」「発電回路」「無停電電源回路」に分けられ、一般回路は白、発電回路は赤、無停電電源回路は緑として分かりやすいように色で区別が必要である。すべてのコンセントに回路番号を表示し、コンセント形状は2P15A(接地極付)が基本となっている。

【コメント】

 上記、内容は病院という特殊環境を設計する上で検討が必要な項目を紹介しています。これに加え、高度化するICTを考慮し、ネットワークやセキュリティの強化についても、要チェックとなります!
こういった特殊環境があることから、技術士試験においても、出題されることが多い分野ですので、上記内容をぜひ確認下さい!

《参考・引用資料》
https://www.hama-med.ac.jp/about-us/disclosure-info/procurement-info/33662ae6e54263c40e793a7ef94aa8c2.pdf
https://www.ribc.or.jp/research/pdf/report/report47.pdf
https://www.otowadenki.co.jp/necessity3/

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