技術士二次筆記試験対策【BCP対策】
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【BCP対策とは】
事故や災害が発生した際に、被害を極力小さくし、事業継続するため多面的に手段・対応策をまとめた計画
【BCP対策推進の観点】
・人的資源 - 災害発生時の、従業員の安全確保
・物的資源 - 建物や設備、資材の耐久性、損傷発生時の代替ルート
・資金 - 事業中断から再開までの損失、損害保険、融資制度などの把握
・情報 - 情報資産のバックアップ、外部媒体への保護、緊急時の通信方法
・体制 - 災害発生時に、復旧手順のルール化
【BCP対策を検討する上での留意事項】
•対象地域での津波などの浸水レベルの確認
•免震構造、耐震
•電気室,発電機室,熱源機械室,防災センターなどの上層階設置
•安全な避難経路
•通信設備冗長化
【電気設備に関するBCP対策の具体例】
1、耐震補強
大規模地震が発生した場合、激しい揺れによる電気設備への影響をできるだけ回避する対策を検討する必要がある。
例えば、トランス(変圧器)などの設備の場合、激しい揺れで固定しているボルト・ナットの緩みや全ねじボルトの破損、設備の傾きや倒壊といった危険な状態になる可能性がある。基本対策としては、日常の点検において、固定しているボルト・ナットの緩み、締め付け具合など点検を強化することが必要である。
電力設備における対策としては、しっかりとした耐震支持金具を取り付けるとともに、端子部やエキスパンション部分は、移動を吸収できる「フレキシブル導体式」のものに変更することが有効である。
同様に、ケーブル(配管を含む)、配電盤、空調設備、その他の電気設備等の日常点検においても災害の発生を事前に意識する。
2、非常用電源
非常用電源は、普段使用している重要度やコスト面を考慮し、通常、負荷制限を設けているため、BCP対策を行う上では、非常用電源の発電容量を確認し適正な負荷の選定をする必要がある。非常用電源には、発電の方式や発電能力などによりさまざまなタイプがあり、現状ディーゼルエンジンなど石油燃料を用いて発電機を作動させるタイプのものが主流となっている。
他にもガスと石油燃料を切り換えられるデュアルフューエルエンジンもある。維持管理コスト面と事業継続性を十分に考慮し発電機や動作条件の検討をする必要がある。停電発生時は、早急に発電をスタートし、必要な電気を供給できるよう耐震構造の専用配線や自動切換システムを検討する。
3、受電方式の見直し
電源設備のBCP対策として、まずはライフラインの強化が挙げられる。具体的には,商用電源に対する信頼性を高める対策として、受電回線の複数化などがある。
受電方式として、1000kw未満の建物では1回線受電が一般的であるが、BCP対策を検討する上で、重要施設においては、「ループ受電」が検討できる。
※ 各受電方式の図及び特徴を図に示す。
これら方式は一つの変電所から受電しているため、対象の変電所が停止すると停電となる。対策として、複数の変電所から受電する「本線予備電源方式」の採用が更なる停電リスク低減となるため、特に重要な施設においては、積極的な検討が有効である。
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