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虫歯菌と歯周病菌の決定的な違い

歯を抜く行為である"抜歯"
その原因は虫歯や歯周病によるものがほとんどです。

どちらも細菌が引き起こす病気です。

虫歯であれば虫歯の原因菌
歯周病であれば歯周病の原因菌
です。
そんな2つの違いについて本日はお話ししようと思います。

虫歯菌と歯周病菌の違い

虫歯菌は
口の中に入ってきた糖に反応して
菌が酸を出して歯を溶かします。

歯周病菌は
何もなくとも勝手に毒素を放出します。

そうなんです💡

虫歯菌は
人間が何かした時

正確には虫歯の原因になりうるものを
飲んだり食べたりした時に
はじめてアクションをおこすのです。

歯周病菌は
人間が何もしていなくても
問題を引き起こします。

それぞれについて細かくお話ししていきましょう。

虫歯のメカニズム

虫歯の原因となる食べ物、飲み物が
口の中に入ると.....

口の中にいる虫歯菌が
食べ物、飲み物に含まれている糖を分解して
その結果歯を溶かす酸が出ます。

しかしそれは後戻りできないほど溶けるのではなく

"表層下脱灰"(ひょうそうかだっかい)といって
ほんの少しだけ溶けた状態なのです。
ほんの少し溶けた歯は再石灰化といって口の中に糖が入っていない時に唾液の力でゆっくりと修復されます。

毎日飲食の度に、この様な
溶けるvs修復する
この戦いがくりひろげられているのです。

飲食後約30分は溶けている時間です (水やお茶など除く)

この戦いにおいて
溶ける力が勝ってしまうと
虫歯になり、歯を削る事になってしまいます💦

平衡状態が保たれていたり
修復する力の方が勝っている場合は
歯を削る必要はないです👍

修復する力を勝たせましょう❗️

つづいて歯周病について

歯周病のメカニズム

歯周病は
その名の通り歯の周りに生じる病気です。

具体的に言うと
"歯ぐき"や"歯を支える骨"などが
腫れたり、溶けてしまう病気です💡↓↓↓

気づいた時には手遅れなケースも…

歯と歯ぐきのきわの部分、
歯ぐきの溝(歯肉溝)付近
の清掃が不十分になると
歯の周りに付着する細菌が多くなってしまいます💦

そうすると炎症を引き起こし....

進行すると
徐々に歯がグラグラしてきて
最後には
歯を抜かなければならなくなってしまう事も!?

気づかないうちに進行することが多く
サイレントキラー(静かな殺し屋)
とも呼ばれたりしています。


骨が溶けるメカニズムとしては

汚れの中にいる歯周病菌が出す
LPS(リポポリサッカライド)
という毒素で骨が溶かされていきます。
骨が下がると必然的にくっついている
歯ぐきもつられて下がっていってしまいます。
(実はこれは毒素に対して体内を守るための防御反応なんです💦)

歯周病菌はどんどん悪さをします💦


歯周病菌をしっかり除去してあげないとダメです😊

そのためには
歯ブラシだけではなく
歯間ブラシやフロスの使用も大切です。

まとめ

虫歯菌は糖の存在があって初めて悪さをしますが
歯周病菌は存在そのものが悪なのです。
「歯周病菌、ごめんね(笑)」

虫歯菌も歯周病菌も清掃によって数を減らす!
歯磨きはとても大事です。

しかしながらいくら最新の電動ブラシをつかっても
口の中の細菌を100%全て除去する事は出来ません。

歯磨き以外にも
それぞれの疾患に対策をする必要があります。

虫歯で言えば
口に入れる糖の種類やタイミングをしっかり管理する

歯周病では
歯周ポケットという歯周病菌の棲家を浅くして
菌が住む場所を減らす。

などです。

人によってそれぞれ、疾患のリスクは異なります。
歯科医院で検査を受けて
自分に特に必要な予防や治療を知りましょう❗️

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