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誤飲(ごいん)と誤嚥(ごえん)の違い
歯科と関わりの深い「誤飲」「誤嚥」について
日常生活の中で、「誤飲」と「誤嚥」という言葉を耳にすることがありますが、これらの違いをご存じでしょうか?誤飲と誤嚥は似ているようで異なる現象です👨⚕️
この記事では
2つの違いや、生じてしまう原因として考えられる事、予防のため何が出来るのか
を歯科医師がまとめました☝️
ぜひ最後までご覧になってください!
誤飲(ごいん)と誤嚥(ごえん)は
どちらも口から体内に異物が入る状態を指しますが次のような違いがあります💡
誤飲と誤嚥の違い
誤飲とは
誤飲は誤って飲み込み、食道を通り胃の方へ
入っていく事です。
異物が小さければ便と共に排出される場合が多いですが胃や腸に異物が留まってしまい、閉塞や損傷を引き起こす可能性もあります💦
子供に多く見られる事故であり、小さな部品やおもちゃや薬品などを誤って飲み込むことがあります。
また、高齢者や認知症の方でも誤飲事故が発生することがあります。
誤飲が疑われる場合は、すぐに医療機関に連絡をして適切な対応を取ることが重要です。
誤嚥とは
一方誤嚥は、誤って飲み物や食べ物が気管や肺の方へ入っていく事です。
気管や肺に悪影響を及ぼし、窒息や肺炎(誤嚥性肺炎)のリスクがあります。
誤飲は小児、高齢者どちらにも見られるのに対して誤嚥は高齢者の方に多く見られる傾向があります。
こちらも大きな異物が入ってしまった場合や気になる際はすぐに医療機関を受診するのが望ましいです💡
なぜ誤飲や誤嚥が生じるのか
誤飲が生じる理由としては
子供の場合、好奇心で飲み込んでしまう事
高齢者の場合、認知症や視力低下で誤って飲み込んでしまう事
などが考えられます。
誤嚥が生じる理由としては
筋力や反射機能の低下や脳卒中や神経疾患といった病気が原因となる事が考えられます。
歯科治療で仰向けで治療を受けている際に
抜いた歯や被せ物がぽろっと口の奥の方へ入ってしまい誤飲や誤嚥につながるようなケースも少ないですがあり得ます💦
歯科医師はできるだけ気をつけていますが
もしもこのような事が生じた時は
すぐに顔を横に向けて奥に入って行かないようにする事が大切です。
誤飲や誤嚥予防の対策
誤飲を防ぐために
子供に対しては小さな部品やおもちゃ、危険な物を子供の手の届かない場所に保管する。
子供が遊ぶ場所を定期的に点検し、誤飲の危険がある物を取り除く。
高齢者に対しては
視力が低下している高齢者には、物に分かりやすいラベルを付ける。薬品やサプリメントは、明確に区別しやすい容器に入れて保管する
これらに気をつけるのが良いでしょう。
誤嚥を防ぐために
飲み込む筋肉が弱くならないように
普段から口を開けたり、よく噛んで食べる、ベロをしっかりと動かす、たくさんお話をするなど気をつけるのが良いです。
高齢者の方で誤嚥リスクが高い場合は
とろみのある食事にする事や正しい姿勢での食事をするように気をつける必要があります。
以上
誤飲と誤嚥についてでした👨⚕️
他にも知りたいことや質問がありましたら、ぜひコメントで教えてください!歯科医師として、これからも皆様の健康に役立つ情報をお届けしていきます。
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