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【歯科医師】お給料事情を教えて!

そ知らぬふりをしても、一番知りたい事、それが「お給料」です。新卒の時はほとんど一律なのですが、キャリア転職の場合は、求職者の経験や人間性によっても大きく変わりますし、お給料を支払う歯科医院の経営状況や考え方によっても大きく変わってきます。お給料よりも「やりがい」とよく言われますが、とはいえ、やはり仕事のモチベーションをアップさせるためのバロメーターですね。


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新卒のお給料の相場

「新卒のお給料の相場っていくら位ですか?」と聞かれることが良くあります。地域によっても全然違うでしょうが、関西(大阪・神戸近辺)を基準にお話をさせて頂くと、現在、新卒(臨床研修明け)の相場は、月給30万円という感じでしょうか。どんどん上昇傾向にあり、35万円というところも増えてきていますし、 少し地域的に不便な立地だと新卒40万円で打ち出しているところもあります。 その反面、新卒は何もできないのだからと20万円台の歯科医院もまだまだあるのが現状です。幅はありますが、「30万円~35万円位が相場だと思います」とお答えさせて頂いています。

 一般的に求人票などでは「総支給額」が記載されています。税金などを引かれると実際の手取り、記載の金額よりも少なくなると思っておいて下さい。総支給30万円の場合は手取りが20万円台になってしまうため、総支給35万円は欲しいと言われる方もおられます。

実家からの通勤であれば良いのですが、一人暮しの方にとってはさすがに30万円を切ると生活するのに厳しくなるかもしれません。住宅手当などを支給している医院もあるので、そのあたりをチェックされることをお勧めします。

 ただ、研修明けは何もできず、逆に院長や勤務医に手間をかけてしまう立場であることは肝に銘じるべきです。 この段階では給与よりも自分が成長できる歯科医院を選ぶことが第一です。 最初の3年間しっかり学んで働いた人は必ず3年後大きな成長をします。その時にはしっかりお給料も高く頂けるようになっているはずですので、最初の歯科医院を探すときは、『お給料よりも成長できる環境』を重視しましょう。


2年目、3年目のお給料ってどの位?

お給料の相場を質問されることは多いです。しかしながら経験と共にかなりバラツキが出てくるため一概には言えなくなってきます。 目安としては、1年で5万づつアップと思って頂いても良いかと思います。 「新卒(臨床研修明け)で30万円」「2年目で35万円」「3年目で40万円」。 これはあくまでも目安だと思って下さい。

最近は、「3年~5年は勤務して下さい」と言われる歯科医院も多いようです。 要するに新卒のお給料が「30~35万円」とじわじわ高騰している分、「3年は勤務して下さい」という縛りを設けられているところが増えて来ています。最初は何も出来ないけれど、医院がその分負担してお給料を払うので、その代わり、3年~5年は働いて医院に貢献して下さいねという意味です。


キャリア転職の場合のお給料の相場

3~5年を過ぎた頃には一般診療はもちろん、自費も少しづつできるようになって、グンと収入がアップしてくるはずです。 スタートはどこの歯科医院も同じような金額ですが、その後の給与は、歯科医師のスキルはもちろん、勤務している歯科医院の規模によっても大きく変わってきます。

求人票の「給与欄」では「応相談」「経験に応じて」という記載がされているのはそのせいです。3~5年を過ぎる頃から人によって大きな差が出てくるため、経験〇年だから給与〇〇万円位というような決め方は出来なくなるという事です。

では、2回目以降の転職の際には何を基準にするのかということですが、歯科医師の場合は、年齢でも、経験年数でもありません。 基本的には前職で保険診療・自費診療をどのくらい挙げていたのかというところになってきます。 実力主義の世界ですから、どんなに経験年数が長くても数字を上げられない人はお給料も上がらないということです。 経験を積んでくると「歩合制」というスタイルが主流になってきます。 「最低保障+歩合」の世界に入ってくると、年齢に関係なく月収100万円以上の人も出てきます。

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歩合給って?

「歩合」ってどういうものかわからない人も多いかと思います。歯科医師のキャリア転職の場合は基本的に、「歩合給」になります。点数を上げてもらえる先生にはしっかりお給料も支払いますが、点数が上がらなければお給料もそれなりになりますよという事で、一番適切で納得のいく方法ではあります。
一般企業の事務仕事の人であれば、「あの人のお給料高いのに、全然仕事してないよね~」というような陰口を叩く人も多いですが、そういう意味では、歩合というのは簡潔明瞭です。

「保険の歩合は20%」「自費の歩合は23~25%」という歯科医院が比較的多いようです。

色々なお給料のパターンが出てきます。例えば・・・
(歩合率は医院によって違います)

【固定給40万円+歩合】
40万円+(保険診療の点数×20%)+(自費治療の点数×23%)=●●万円  
【歩合給(最低保障40万円)】
(保険診療の点数×20%)+(自費治療の点数×23%)=●●万円
ただ、●●万円が最低保障の40万円より下回る場合は、40万円は最低保障されます。
【完全歩合】
(保険診療の点数×20%)+(自費治療の点数×23%)=●●万円
最低保障が決まっていない場合は、もし●●万円が非常に低くてもそのままになります。
【80万円 or 歩合給の高い方】
(保険診療の点数×20%)+(自費治療の点数×23%)=●●万円
「●●万円」か「80万円」かどちらか高い方が支払われます。

以上のようなパターンがありますので、医院にしっかり聞いておく方が良いでしょう。またお給料交渉をする場合は、自分の生活状況なども踏まえてどれがいいか考え、交渉することをお勧めします。


支払い方に要注意!

年収に変わりはないのですが、支払い方にも注意が必要です。
歩合給の支払い方は医院によって違います。

・ 1ヶ月遅れでお給料に加算される
・ 歩合分を半年に1回賞与のような形で支給される

注意しないといけないのは、「固定給40万円+歩合」といった場合、歩合分も入れたら1ヶ月100万円になる場合でも、年2回(夏・冬)にまとめて支払いますという医院もあります。そのため毎月振り込まれるお給料は、40万円だけになります。転職してすぐの数か月(賞与時期まで)は当面月40万円しか入りませんので、ご家族のある方などは要注意です!

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条件は人間性で左右される

「ここの歯科医院の条件(給与)を教えて下さい」
「経験●●年だとお給料はいくらになりますか」

このような質問をされることが良くあります。残念ながら大企業のように「勤続●年で給与○○万円」といった決め方をされている歯科医院はほとんどありません。お話をしたようにその方のスキルによって変わってきます。もう一点、「人間性」によっても大きく変わってくるという事を忘れてはいけません。経験10年で、大変高い技術をお持ちの先生でも、協調性が無くスタッフに対する態度が悪い、その先生が入ったことによってスタッフが何人も辞めたというような先生も正直おられます。また、経歴は申し分なくても、お会いしてみると清潔感に欠ける人や、患者さんにしっかりした説明ができないという方もおられます。なので、実際にお会いしてみないと具体的な給与は提示できないというのは当たり前だと思います。

逆に言えば、このようなことがありました・・・

経験10年で、それなりのスキルもお持ちの先生でした。前職のお給料は月給100万円。その先生がある歯科医院に非常勤で働かれたときに、その歯科医院の理事長から「月給150万円出すから常勤で働いてもらえないだろうか」というオファーがありました。

月給150万円の所をさがして転職活動をしてもそうそう見つかるものではありませんが、一緒に働いてみて本当に良い先生だと思ってもらえたら高額のオファーが出るという事です。


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「お給料」の内容は、一番聞きたいのに、一番聞きにくいところです。あたり前のようにサラッと説明される場合もありますが、若い先生であれば歩合制に慣れていない場合もあり、よくわからなかったと言われる方もおられます。また、転職してすぐのときは生活費が足りないという事になる可能性もあります。とはいえ、お給料の事を何度も質問するのも…という時は、コンサルタントを活用して、納得いくまで説明してもらいましょう。


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