xRと移動「リアル/バーチャルがクロスする体験」
お久しぶりです。ちみやです。
更新の間隔が空いてしまい申し訳ございません。
これまでの記事は下記のマガジンでご覧ください。
こちらのマガジンでは、xR時代での自動車の価値、移動する事の価値を考えるべく、バーチャルとリアルの体験の差について記事を書いてきました。
昨年度は、活動で知り合った皆様のご意見やご協力によって、様々なバーチャルでの体験をでき、バーチャルの面白さを知ることができました。
(友人とVRChatのワールド巡りをした際の写真)
しかし、1月から議論していく中で、リアル/バーチャルと切り分けて考えすぎており、そのやり方ではxR時代の移動を不十分なのではないかと考えるようになりました。
進化していくバーチャルの楽しさ・価値を体験する一方で、リアル側の体験がxRによってどう進化するか、という点への洞察が不十分だったためです。
リアル/バーチャルがクロスする体験
コロナウィルスの影響もあり、イベントがバーチャル上で開催されることも多くなってきました。コロナウィルスの収束後、またリアルだけのイベントに戻るのでしょうか。
移動が必要ないこと、人数制限がほとんどないこと、いい席で見れること、ダイナミックな視点移動のようなバーチャルだけの機能が使えること…。
オンラインでの体験の良さに慣れてしまった私たちは、リアルな体験だけがある世界には戻れないように思います。
オンラインとリアルの両方で開かれる音楽ライブの一部では、オンラインでのコメントや応援がリアルな会場に反映されるような仕組みがあり、リアルだけオンライン・バーチャルだけの体験とは違う嬉しさを提供しています。
こういった例のようにリアルだけの体験、バーチャルだけの体験だけでなく、両者が関係し合うような、クロスする体験がより重要となっていくのではないかと考えます。
今後は、バーチャルな場にいる人とリアルな場にいる人が相互にインタラクションする事で、より新しい体験(クロスする体験)をできることに着目していきたいと考えています。
クロスする体験のプロトタイプ
クロスする体験の価値について、私自身ほとんど未体験で、リアル側、バーチャル側でどういった新しい体験ができるか、その時どういう気持ちになるか想像できません。
そこで、世の中にあるものを試しつつ、リアルとバーチャルがクロスする世界を体感できるものを制作し試してみるレポートを、今後このnoteで発信させていただきます。
例えばオフィスに下記のような機能が導入されたらどうコミュニケーションは変わっていくでしょうか。
・バーチャル側で椅子に座ると、リアル側の端末にアバターが表示
・部屋をセンシングすることで、誰がどこにいるかをバーチャル上に共有
・バーチャル側で貼った付箋やメモがリアル側にも反映される
しかし、これだとクロスする要素が少ない事や、リアル側の体験の変化がまだ不十分な事が気になります。
今回は打ち合わせスペースを想定しましたが、作業通話のような「相手の存在を感じることに意味がある」用途の方がより良さを活かせるのかもしれません。
次回は、クロスする体験の価値について考察したものを共有させていただきます。
※本投稿は株式会社デンソーデザイン部の自主研究活動であり、
弊社の開発案件や事業をご紹介するものではありません