見出し画像

『モブレBL~抵抗できない状況でイかされ続ける男子たち~』 千桜 インタビュー

電書バト利用作家 インタビュー企画【第4弾】をお届けします。
今回は、『モブレBL~抵抗できない状況でイかされ続ける男子たち~』の著者 千桜(ちはる)さんにお話をうかがいました。

現在、電書バトでは『モブレBL』の他、『いじられ体質』のご依頼に始まり最新作『神父モブレ~執着されてイかされ続けた夜~』まで、計4タイトルのBLコミックをお取り次ぎしています。

作家さんによる自主連載作品として2019年にお取次を開始した『モブレBL』シリーズは、性癖に刺さるオムニバス・ストーリーとして好評を博し、現在18巻におよぶ長期連載となっています。
また、2025年の元旦には『ビンカン上司 強制メスイキ絶頂~東雲三兄弟シリーズ~』の新刊が発売予定です。

さて、成人向けコミック等ではいわゆる「同人サイト」の市場も賑わっているところ、なぜ千桜さんは電書バトを販路に選んだのでしょうか?
また、そもそもは商業作家をされていたとのことですが、弊社を介した「自主連載への挑戦」は成功したのでしょうか?
個人配信の道を選ばれた千桜さんに、その辺りのことを詳しくお話しいただきました。

それではどうぞ!


Q. 電書バトへご依頼に至った経緯を聞かせてください。

ー 千桜さん
当時、私は商業作家として電子書籍市場でBLマンガを描いており、販売も好調でした。また、コミックスを出版していただく機会もありました。
しかし、商業作品では自分が本当に表現したいことが難しいと感じる場面も多々ありました。

そこで一度、自分の思い通りにマンガを描いてみたいという気持ちが強まりました。そして、どうせやるなら趣味にとどまらず、しっかりと収益化も目指したいと考えました。

同人活動を通じて、どうやってマンガを販売していくかーまずはそこから考え始めました。同人活動で収益を上げる方法を考えたとき、大きく二つの販売方法が浮かびました。

一つは、電子同人サイト(「DLsite」・「FANZA同人」等)に自分で作品を登録し、販売する方法です。これらのサイトは基本的に、会員登録さえすれば個人でも自由に作品を発表できます。

もう一つは、電子書籍として多くのサイトで販売する方法です。当時、私の商業作家としての活動のメインは電子書籍市場で、定期的にランキング入りもしていたため、どうしてもこの市場でもマンガを読めるようにしたいという思いがありました。

しかし、電子同人サイトと異なり、電子書籍として多数の書店に配信することは個人では不可能です。法人化すれば可能ですが、手間や費用を考えると現実的ではありませんでした。

「商業作品ではない、一個人のマンガを流通させてくれるサービスはないだろうか…」その時に出会ったのが、電書バトさんでした。

私が電書バトさんに初めて問い合わせをしたのは、2018年のことです。当時、個人が利用できる電子書籍取次配信サービスは限られていました。調べた結果、印税率80%という好条件で、かつ誰でも問い合わせできるサービスは電書バトさんだけでした。

また、運営会社の代表が佐藤秀峰先生であることも、大きな魅力でした。作家側の目線を大切にしてくれるのではないかという期待もありましたし、単純に自分が佐藤先生のマンガが好きだったという理由もありました。

初めての問い合わせの際、審査があると聞いて非常に緊張したことを覚えています。無事に配信が決まったときは、本当に安心しました。もし配信できていなかったら、今の自分の創作スタイルは大きく異なっていたと思います。


Q. 電書バトを利用されてみていかがでしたか?

ー 千桜さん
最初に電書バトさんに預けたのは、72ページの読み切り作品(『いじられ体質』)でした。読み切り作品ということもあり、あまり大きな売上げは期待していなかったのですが、実際の印税額は自分の予想以上でした。
この経験を通じて、「個人作品でもやっていけるのではないか」という思いが強まりました。

この読み切り作品での手ごたえを元に、自主連載に挑戦することに決めました。まず、配信目標月を設定し、それに向けていつまでに原稿を納品すればよいかを逆算し、自主的に締め切りを設けました。
約3年間の連載を続けた結果、話数が増えるにつれて収入も安定し、個人連載でも一定の成果を上げられたのではないかと感じています。

自分の好きな作風で、かつスケジュールに余裕を持ちながら執筆できる環境は、私にとって非常に合っていました。電書バトさんは、その環境を支えてくれる大切な存在の一つです。


Q. 電書バトのご利用でロイヤリティ収入などに変化はありましたか?

ー 千桜さん
電書バトさんは印税率が高いこともあり、単純に比較すると商業時代よりも印税額は増えました。特に調子が良い時には、商業作品と比べて印税収入が数十倍になることもありました。

ただし、商業作品の場合は、そもそも原稿料をいただけますし、コミックス化やメディアミックスといった大きなチャンスもあります。どちらが良い・悪いといったことを言うつもりは全くありません。

しかし、何らかの理由で商業活動が難しい作家にとって、個人でも十分に収益化できるということは、大きな希望となるのではないでしょうか。


Q. 電書バトを検討中の作家さんに一言お願いします。

ー 千桜さん
電書バトさんの大きなメリットの一つは、印税の支払いが2か月に1度行われる点です。これは電書バトさんの強みだと思います。
さらに、細かな明細も頂けますし、希望すればエクセルデータを頂くことも可能です。私自身も定期的にデータをまとめて、グラフにするなどして管理しています。

また、「丁寧な対応」もおすすめしたい点の一つです。自主連載をしていた頃は、スケジュール管理で大変お世話になりました。事前に「〇月に配信をお願いします」と依頼し、納品さえ間に合えば、その通りに配信していただけました。

たとえば『モブレBL』シリーズでは、めちゃコミックさんでの配信取次もお願いしましたし、最新連載の『ビンカン上司』シリーズでは、私がタイトル付けのルールをよく理解していなかったのですが、何度もやりとりをして丁寧に教えていただきました。

「これはできるだろうか?」と思うことがあれば、まずは気軽に相談してみるのが良いと思います。メールでの返信もとても丁寧ですので、安心してやりとりができますよ。


Q. 弊社に対するご意見やご要望があれば聞かせてください。

ー 千桜さん
作品を預ける際の最初のハードルが少し高いかもしれません。具体的には、データ作成の部分です。
私も最初は、書誌情報を読み込み、ルールに沿ってデータを作成するのが非常に大変だったことを覚えています。慣れてしまえば問題ないですし、自由度の高いこのシステム自体は個人的に気に入っています。それでも、もっと簡単にデータ作成できる方法が選べると、より利用しやすくなるかもしれません。

もう一つ気になる点は、アピール不足でしょうか?
電書バトさんでは、大規模セールの実施や広告バナーへの選出、ファンレターの転送サービスなど、さまざまな取り組みを行っているにもかかわらず、それが十分に認知されていないように感じます。

積極的に販促活動をされていることを、もっとアピールしても良いのではないでしょうか。同時に、今後さらに積極的な販促活動が行われることを期待しています。


Q. 最後に、他ございましたらご自由にお願いします。

ー 千桜さん
私が取次配信サービスを探していた当時とは異なり、今では数多くの魅力的なサービスが存在します。実際のところ、私も何度か他のサービスを利用しようかと考えたことがあります。

それでも最終的に電書バトさんにお願いしているのは、やはり長年の信頼感があるからです。このインタビューが、電書バトさんの取次配信を検討している方々にとって、参考の一助となれば幸いです。


ここまで、作家さんへのインタビュー企画【第4弾】として、『モブレBL~抵抗できない状況でイかされ続ける男子たち~』の千桜さんにお話をうかがいました。

お忙しいところ終始ご丁寧に回答いただきありがとうございました。サービスへの貴重なご指摘と併せて、弊社への励ましも頂けたように感じまして、心より感謝申し上げます。

今回、千桜さんからお話を伺って感じたことは、電子書籍市場で自主連載をしていくための、確かな計画性と強い意志のようなものでした。
連載の継続に加えて、さらに収益化を実現することの大変さは想像以上のものがあるかと思います。弊社としても作家さんたちと同じ目線に立ち、スタッフ一同、全力でサポートしてまいりたいと思います。

それでは、これからも電書バトをよろしくお願いいたします。
次回、【第5弾】もどうぞお楽しみに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?