【懺悔】消えたティガーのしっぽ
たまに思い出して、「ウワーッごめんなさい!」となる自分の過去の行いありますよね。
今回はここでその一つを吐き出させてください。
幼稚園でいつも一緒に遊んでいたおともだちの話です。
その子は「くまのプーさん」のキャラクターの「ティガー」のキーホルダーか何かを持っていました。
でもいつの間にか大部分が取れちゃってて、しっぽだけになってました。
こういうティガーのしっぽとか、なにか物の一部を何故か大切にとっておく性質が、幼稚園くらいの子どもにはあるんじゃないかなーと思うんですけど、
その子もそんな感じで、しっぽをいつも持っていました。
ある日。地面が濡れていたから、雨が降った次の日とかだったかな。
幼稚園の園庭で遊んでいる最中に、私がある遊びを提案をしたんです。
どういう遊びかというと、ティガーのしっぽを砂に浅く埋めて、私たちは一旦数メートル離れてから戻り、宝探しの雰囲気でまたしっぽを掘り当てよう、というものです。
その子はそんなに乗り気じゃない顔をしていたのになあ、、私の勢いに巻き込まれるようにして、一緒にその場を少し離れた。
私は、感覚としては本当に一瞬、少しだけ離れたつもりだったんです。
そのまま見つからなくなっちゃいました、ティガーのしっぽ。
そのときの表情が、なんとなく今でも頭に残ってます。
わるいことしたなあ。後先考えないときがたまにあるんだよなあ。
プラスチック製のしっぽだと思うんだけど、相当前の話なのでさすがに跡形もなくなっているか。
幼稚園も砂を入れ替える工事とかするのかな。
もし奇跡的に形が残っていたとしても、あの園庭にはないかもしれないな。
どこに行ったんだろう。
ものを無くすって、なんだかとても悲しくなりませんか。
私は、買い替えればいいものでも、無くしたものが今も世界のどこかで横たわっているということを想像して、胸が苦しくなります。この感情わかります?
なのでそのおともだちに対しては、勝手に、余計に申し訳なく思います。
ティガーのしっぽ自体は跡形もなくなっていても、しっぽを構成していた分子や原子はどこかに存在するはずです。
もしかしたら今日昼間に私の目に入ってきたゴミは、元々ティガーのしっぽだった物質かもしれません。
とにかく、あの件はごめんなさい。
覚えてないか。