「プーと大人になった僕」はサイコホラーじゃなかった

「プーと大人になった僕」が気になっていて、昨日観てきたので報告します。
大人になって家庭も持って戦争や不況でスレちゃったクリストファー=ロビンがプーや仲間たちと再会して……お話の意外性はそんなにないけど、特に前半はビターな展開で身につまされるし、キャラクターたちはやっぱりかわいかったので、大人のみなさんにはおススメです。で、リアルCGのプーはかわいさ半分、不気味さ半分でよい。とくにプーは動きも少なくてセリフも意味深なので、ちょっとホラー的な風味で「ぬいぐるみが喋ってる」感あります。

でもね、お気づきのとおり原作の「くまのプーさん」のアフターストーリーとしてはこれは不完全なんだよ。原作では「プーさん」の物語は著者ミルンが息子クリストファー=ロビンにプーたちの架空の生活を語って聞かせるという形を取っているので、プーはただのぬいぐるみであるということは読者にも当のクリストファー=ロビンにとっても自明なのです(アニメの設定は知らないけど)。だから、クリストファー=ロビンが小さい頃にプーたちと遊んだ思い出(思い込み)をもっているのはまだいいとしても、大人になったクリストファー=ロビンの前に動いて喋るプーが現れるわけがない。現れるならその理由をきちんと説明する必要がある。クリストファー=ロビンだけに見えている幻覚なのか? なんらかの理由でぬいぐるみに人格が生まれたのか? それともプーの形をした別の何かなのか?
なので、僕は予告編を見た時からひそかにこれ、ジャンルはサイコホラーなのかな?と期待していたのです。画面も暗いし。で、今映画館でなんかそれと違うバージョンがかかっちゃってるみたいなので(でもおもしろいよ!)、ここに僕が正統なプー続編を発表します。

「あくまのプーさん」

"大人になったクリストファー=ロビン・ミルンの前に現れた喋るぬいぐるみ、プー。そんなはずはない、「くまのプーさん」は父さんの作り話だったはず…クリストファー=ロビンは混乱するが、徐々に忌まわしい記憶の数々を取り戻してゆく。

プーはミルン家に代々取り憑いた悪魔で、ミルン家に子供ができると現れて「どこでもない場所」に連れ去ろうとする。幼い頃のクリストファー=ロビンもおぞましい体験をしたが一命は取りとめた。その記憶に蓋をするために父ミルンが創作したのが、「楽しい思い出」としてのくまのプーさんだったのだ。

蘇ったプーはクリストファー=ロビンではなく娘マデリンを狙っている。ピンチ! しかし当のマデリンは「くまのプーさん」から祖父ミルンの真意を見抜いており、すでに家中にプー対策のトラップを張っていた。ハチミツで足止めしたり、穴に詰まらせたり、風船に括り付けて空に飛ばしたり、あらゆる策でプーを遠ざけるが、すぐに復活してしまう(ヴォク、ハチミツ、ダアイスキ…ナンニモシナイヲ、シヨウヨゥ…)。

意を決したクリストファー=ロビンは、プーの力の根源である100エーカーの森を焼き払うべく、マデリンとともにハートフィールド村へ車を走らせる。一方プーも、悪魔のぬいぐるみ達を集結させつつあった。
ついにミルン家最後の戦いが始まる。"

これだ…
これだよ僕が見たかったのは!!!
やったあ!!!

#映画 #映画感想 #プーと大人になった僕

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