部族のダンスと自他境界について/オタク+ハッタツムーン第10回/10.5回

「部族のダンス」とは、ハッタツ民には理解困難な、定型同士のコミュニケーションプロトコルのこと。命名者は借金玉 @syakkin_dama 氏。
たとえば……
朝出社/登校して「おはようございます」はいいとして、その後にどうして、用件を切り出す前に「天気の話」をする必要があるの?
すげえ忙しいのに「絆を高める」とか言って、飲み会するのどうして? しかもその翌朝「夕べは楽しかったっスね」までやらなくちゃならないのどうして?
これらの茶番は「部族のダンス」です!
「部族のダンス」には自他境界を溶かし、信頼感と一体感を醸成する効果がある……らしいです!

・定型のコミュニケーションは茶番に見えるけど、大事な「部族のダンス」なので頑張って踊ろう

・「部族のダンス」はグルーミングであり、互いの信頼度を上げる行為である

・定型社会でサヴァイヴするには、「部族のダンス」を踊れるようになると有利

・しかし「部族のダンス」を踊るとひどく疲れたり、ウソをついたような気分になることもある

・部族のダンスの試行回数を増やしてPDCAサイクルを回そう。次第に精度も上がるし、楽にもなってく

・「部族のダンスを踊れ」と言われたら「仲良くしたい」て意味だから「可愛い奴め」と思って踊ろう。そうすれば楽しく踊れるかも(考え方を変える)

・内向型の人は無理してPDCAサイクルの精度を上げようとするより、サードプレイスでの回復優先

・それぞれの場で定型との橋渡しを手伝ってくれる人(定型・発達問わず)を見つけよう

・ハッタツは「コミュニケーションスキルやテクニックで何とかしよう」と考えがちだが、一発で全てがうまくいくテクニックとか存在しないので、まず自分のコミュニケーションスタイルを見直そう

・DENNYは声量やしゃべるスピードが威圧的だったので、出力を三割に抑えるようにしたところ、数ヶ月でコミュニケーションが劇的に改善した。

・自分のコミュニケーションスタイルは自分で見直すのは難しいので、身近な人にアドバイスしてもらおう。

・定形同士は「部族のダンス」をグルーミングとは思っておらず、相手の調子を見たり、お互いのテンションを合わせる作業だと思っている(それを外側から観察するとグルーミング以外の何物でもない)

・ハッタツのコミュニケーションレベル(仮説)
レベル0 一方的に自分の話だけをする
レベル1 相手の話を聞くフリをすれば、同じだけの時間しゃべっていいと理解する
レベル2 相手の話を聞いて受け止めることができるようになる
レベル3 相手の話と自分の話を噛み合わせることができるようになる

・誰もがレベル3を目指す必要はないが、レベル0のままだと周りは困るよね

・定型社会でレギュラーとしてバリバリやるつもりなら、レベル3は必須だけど、リリーフや二軍でいいなら、レベル1~2くらいでも通用する場所は意外とあるよ(サービス業は厳しめ。第一次・二次産業を探してみよう)

自他境界について

ASDは薄いATフィールド(自他境界)を自分の周りにだけ張っている

定型は厚いATフィールドを親密圏の周りに張っているが、実は自分の周りのATフィールドは極めて薄い(あるいはない)

だから定型は親密圏の内側では空気が読める?

定型が「ケンカして仲直りできる」のは、親密圏の内側(自他境界の内側)なので「頭に血が上って思ってもいないことを言っている」がお互い了承できている?

だとすれば、我々は「言ったことは思っていること」なので仲直りが難しい?

ASDが稀に「親密な相手」を見つけると、自他境界が完全に溶けて「どうしてわかってくれないの!」が発生する?

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