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#3  ずのうせん

○ 3 - 1     探偵事務所 玄関 外

  探偵事務所のドアの前。
  配達員がインターフォンを押す。
  冬吾が出て受け取る。
  【山中俊喜様】あての小包。

○ 3 - 2     探偵事務所 夕方

冬吾 「山中って李くん?」
  冬吾が李に手渡す。
李 「は?誰?」
日下 「山中はこの部屋借りてる名義です」
李 「ああ。管理会社からっすね」
  李が開封し、中身を持ち上げる。
  アメが詰まった透明のビン。
冬吾 「カステラ?」
李 「アメっしょ」
  冬吾、ビンの一点を見つめ、表情を変える。

  李が持っているビンからシャッター音が鳴る。
  (360度カメラが仕込まれており、部屋の内部がとられる)
冬吾 「やば」
  李がビンを置き、箱をかぶせる。

○ 3 - 3     車内 夜


  運転する日下、後部座席に冬吾とライチ。
   事務所にあった機材も乗っけている。
ライチが電話している。
ライチ 「ってわけで、新しい拠点よろしく」
田中(電話) 「了解です。みんな大丈夫ですか?」
ライチ 「うん。李くんは王さんの店」
田中(電話) 「ライチさんは?」
ライチ 「まあ、適当にぶらぶらするかな。日下もいるから大丈夫」
冬吾、黙ったまま。

○ 3 - 4     レストラン 夜 

おしゃれな店の個室。
冬吾、ライチ、日下がテーブルを囲んでいる。
冬吾はテンションが低い。
ライチ 「敵の性格を知れたのはでかいね。事務所使えないのは痛いけど」
冬吾 「ごめんって」
ライチ 「機動力があって、プライドが高い」
冬吾 「単独犯って可能性は?」
ライチ 「もしも冬吾がタブレットの開発者だとして。注文された品を自分でロッカーに入れる?」
冬吾 「いや、入れない」
ライチ 「どうして?」
冬吾 「めんどくさい。ロッカーってよく分かんないし」
ライチ 「じゃあ、誰か雇うわけだね」
冬吾 「そうだね。その辺の業者は当たってるんですよね?」
日下 「はい。未だ手がかりなしですけど」
料理が運ばれてくる。
ライチ 「コスパ悪いんだよ。運び屋の人件費とリスクを考えたら、30万って安い」
考えながら食事する冬吾。(食べ方汚い)
冬吾 「デバッグとか?」
ライチ 「ん?」
冬吾 「タブレット作ったやつは、これを手にした人間がどう使うか、観察してんじゃないかな」
ライチ 「なるほど」
冬吾 「もしライチが開発者と組むとしたら?」
ライチ 「金持ってる団体に直接売りつける」
冬吾 「例えば?」
ライチ 「詐欺屋とか名簿業者に売ったら数千万は固いだろうし。それか、マフィアとか、諜報機関とか」
冬吾 「だとしたら、ネットで売らないよね」
ライチ 「もちろん」
冬吾 「動機が不明って気持ち悪いね」
ライチ 「うん。まじむかつく」
グラスをあけるライチ。
ライチ 「楽しいけどね」

○ 3 - 5     車内 夜

運転日下。後部座席に冬吾とライチ。
疲れて目を瞑っている二人。突然、冬吾が目を開ける。
冬吾 「ねえ」
ライチ 「ん?」目を瞑ったまま答える。
冬吾 「予算ってカツカツ?」
ライチ 「武松さん次第」
冬吾 「だよね」
ライチ 「でも、多分大丈夫」
冬吾 「タブレットもう一個買っていい?」
ライチ 「どう使うの?」
冬吾 「使わない。っていうか受け取りもしない」
冬吾の意図に気づくライチ。
ライチ 「いいね、それ」

○ 3 - 6     白鬼の部屋 昼

白鬼PCにタブレットの注文メールが来る。

○ 3 - 7     某所

誰かの家のポスト。
小包が投函される。

○ 3 - 8     某所

運び屋のケータイにメールが入る。

○ 3 - 9     某所 屋外

人気のない場所の物陰。
運び屋がそこから黒いバッグを取り出す。

○ 3 – 10     とあるロッカー

運び屋がロッカーに封筒(タブレット在中)を入れ、扉をしめる。

○ 3 - 11     王さんの店 昼

薄汚い定食屋。
冬吾、ライチ、李が昼飯を食べている。
冬吾PCにメール。
冬吾 「タブレットきた」
ライチ 「どこ?」
冬吾がライチに位置情報を見せる。
冬吾 「ここ」
李 「で、無視なんすね」
ライチ 「そう」
李 「回収しますかね?」
ライチ 「自分の作品を放置されるのは気分が悪いはず」
李 「そうですかね」
冬吾 「俺だったら、超ムカつくもん」
皆無言で食べる。
李 「どうですか? 味」
ライチ 「・・・」
李 「クソまずいっしょ」
ライチ 「・・・」
冬吾 「え、そうなの?」

○ 3 - 12     白鬼の自宅 夜

PC越しに会話する白鬼と管嶋。
白鬼 「36番、置きっぱですね」
白鬼 「5日前に入れて頂いたやつです」
男(電話) 「はいはい」
白鬼 「びびったんですかね。勿体無い」
男(電話) 「場所は送ってるよね?」
白鬼 「もちろんです。・・・だから素人相手にするのは嫌なんですよ」
男(電話) 「まあ、入金はされてるから」
白鬼 「それはどうでもいいんですけど」
男(電話) 「回収させようか・・・?」
白鬼 「大丈夫ですか?」鼻で笑いながら
男(電話) 「何が?」
白鬼 「いや、何でもないです。回収お願いします」

○ 3 - 13     とあるロッカー 昼

ロッカーを見張るホームレス風の男(浜矢)
手には缶ビール。
(中にカメラが入っている)

運び屋(マスクしてる)がロッカーを開け、タブレットを取り出す。
その場を去る運び屋。
ホームレス風の男がそっと近づき、GPSを取り付ける。

○ 3 - 14     歩道 昼

何食わぬ顔で歩く運び屋。

○ 3 - 15     車内 昼

冬吾、PCで運び屋の位置情報を確認。
ライチ 「行けるとこまでお願いします」
電話で浜矢に指示。

○ 3 - 16     路地裏 昼

浜矢 「つけてますよー」
周りを警戒しながら歩く運び屋。
尾行するホームレス。

○ 3 – 17     白鬼の自宅 昼

PCに向かう白鬼。
モニターにはロッカースペースに設置された監視カメラの映像。(白鬼がハッキングしてる)
繰り返し再生する白鬼。ロッカー前で運び屋とホームレスが接触する様子に気がつく。

○ 3 - 18     駐輪場近く 昼

バイクの駐輪場に向かう運び屋。
運び屋、電話に出る。
運び屋 「回収しました」
管嶋(電話) 「さっきさ、男とぶつかんなかった?」
運び屋 「え・・・」

○ 3 - 19     公園 昼

運び屋、自身のポケットにGPS発信機が入っていることに気がつく。
その様子を遠くから見ているホームレス。
運び屋、発信機をゴミ箱に捨て、周囲を警戒する。
浜矢、意を決したように運び屋に向かって全力疾走、接近し、声をかける。
浜矢 「たかし?」
運び屋 「?」
浜矢 「たかしだろ、お前」
浜矢が運び屋のマスクを取る。
運び屋 「違うわっ!」突き飛ばす
浜矢 「お前、親を突きとばしやがって!」激怒
浜矢が運び屋を倒し、馬乗りになる。
浜矢、持っている空き缶で顔をガード。
運び屋が浜矢を殴り倒し、去って行く。
地面に倒れこむ浜矢。

○ 3 - 20     路地裏 昼

人気のない場所。
浜矢が田中に小型カメラを渡す。
浜矢 「い〜ったい〜」痛がっている。
田中 「ごめんね」
田中が報酬を渡す。 

○ 3 - 21     空き缶カメラの映像

浜矢を殴り倒す運び屋。
その素顔が写っている。

○ 3 - 22     小さなお店 夜

客のいない渋い店。
仙(初老の女) 「大変やったよう。だってこの人カタギなんやもん。ま、カタギやからどうにかなったって部分もあるけどさあ」
仙が運び屋についての資料をテーブルに置く。
ライチ 「さすがっす」
仙 「大変やったよー」
ライチ 「横井昌也・・・」
仙 「ま、プー太郎やね。の割りに、最近羽振りいいからね。お駄賃もらっとるんでしょ」
ライチ 「誰にですか?」
仙 「分からんのよそれが。どうしても」
ライチ 「そうですか」
仙 「でも、一応、怪しいのピックアップしといたから」
ライチ 「めちゃくちゃ助かります」
仙 「まあ、参考程度に」
ライチが資料をめくる。
バイト仲間、友人、同郷、などの複雑な相関図。そのうちの数名に丸印が付いている。
仙 「お兄さん元気?」
ライチ 「さあ、生きてるとは思いますけど」
仙 「無理しなさんなね。べっぴんさんなんやから」
ライチ 「はい」上の空で資料を見ている。

○ 3 - 23     白鬼の自宅 夜

男(電話) 「警察?」
白鬼 「違うと思いますよ。違法捜査ですから」
男(電話) 「じゃあ誰が?」
白鬼 「同業者って考えるのが一番シンプルですね。僕を潰すか、捕まえてタブレットを横取りしようっていう魂胆かもしれません。この前のクラッキング然り」
男(電話) 「同じ相手?」
白鬼 「可能性はありますね、ていうかリアルです」
男(電話) 「あいつら、結局誰だったの?」
李と冬吾(半分)の顔が映った写真を表示する。
白鬼 「よく分かんないです」
男(電話) 「へ? なんで?」
白鬼 「夜逃げしたみたいですね」
男(電話) 「ん? それは、逃げられたってこと?」優しく
白鬼 「まあ、どうせ小物のハッカーですよ。っていうか、警察じゃなくて一安心です」
男(電話) 「・・・こっちの身元が割れた可能性は?」
白鬼 「何かミスしたんですか?」
男(電話) 「いや」
白鬼 「そっちがヘマしない限りは絶対大丈夫です。今回の手口は、逆に、相手が僕らの身元を知らないって証拠でもありますから」
しばし沈黙。
男(電話) 「ネットショップはもう潮時だろうな」
白鬼 「心配でしたら、他にも売り方ありますけど」
男(電話) 「いや、もういい。無駄なリスクは避けよう。申し訳ないけどさ」
白鬼 「いえ、作業に集中できますから、むしろありがたいです」
男(電話) 「了解、ありがとう」
タブレットがらみの事件が増えている描写。
新聞・週刊誌の切り抜き。+ ネット記事。

○ 3 - 24     新アジト 朝

新しいアジト。
ボロい一軒家。
冬吾と日下が荷物を搬入している。

床で資料を見るライチと田中。
田中 「8人ですか」
各人物(市井、丹羽、山内、管嶋、他)の写真と仙さんのメモ。
田中 「全員身元洗いますか?」
ライチ 「いや、そこはリトマス紙作戦で」
曖昧な相槌を打つ田中。

  ※以下、テンポよく

○ 3 - 25     駅前 昼


通勤する市井。
目の前をピンクのタブレットを持った男性が通り過ぎる。
市井はタブレットに注目しない。

○ 3 - 26     中洲のとある店 昼

飲んでいる丹羽。
近くにピンクのタブレットを持った男性。
丹羽もタブレットに注目しない。

○ 3 - 27     歩道 昼

通学する山内(大学生)
目の前にピンクのタブレットを持った男性。
山内もタブレットに注目しない。


○ 3 – 28     駐車場 昼

車に乗り込もうとする管嶋。
ピンクのタブレットを持った男性がすれ違う。
管嶋、表情を変える。
車に乗り込み、再び男の方に目をやる。
その様子を物陰に隠れていた田中が写真に収めている。

○ 3 - 29     新アジト 昼

田中が壁に管嶋の写真(複数)を貼る。
田中 「管嶋匠32歳。ITコンサル会社の社員ですね」

○ 3 - 30     管嶋の会社 デスク 昼

管嶋が務める会社 you matching consulting
スーツ姿で部下と打ち合わせする管嶋。
人当たりの良い印象の男。

○ 3 - 31     新アジト 夜

ミーティングする面々。
ライチ、冬吾、李、田中、武松。
(日下は掃除している)
田中 「正直、ただのビジネスマンですね。やり手はやり手みたいですが」
武松 「もう真っ白シロよ。前科も借金も噂もない。嫁さんも親御さんもみんなホワイト」
ライチ 「そうですか」
冬吾 「こいつが開発者って可能性は?」
田中 「それもどうでしょう。プログラマーというより営業職が強いみたいです。スキルは謎ですね」
ライチ 「盗聴は?」
李 「ゴリゴリのマンションなんで、無理っすね」
ライチ 「レーザータイプは?」
李 「向かいもセキュリティ堅いんすよ」
ライチ 「会社」
田中 「リスクが半端ないですね」
悩む面々。
冬吾 「これ使えばよくない?」
タブレットを指す。

○ 3 - 32     管嶋の先方の会社 昼

管嶋、オフィスでクライアント(川西)と打ち合わせ。
管嶋 「大変申しにくいのですが、最低でも3倍は見ていただいた方がいいかもしれません」申し訳なさそうに
川西が険しい表情に。
川西 「無理無理無理!」
管嶋 「ところで川西さん。ご住所こちらで間違いないでしょうか?」
管嶋がPC上に住所を書きこむ。
川西 「はい」
管嶋 「では、こちらをネットに書いてもよろしいですか?」
川西 「は? いいわけないでしょう」
川西が驚く。
管嶋 「そうですよね。もしも仮に、御社が攻撃された際には、何千人分もの怒りを買うことになってしまうんです」
川西が複雑な表情。
管嶋 「失礼しました」頭を下げる
川西が笑う。

○ 3 - 33     管嶋の会社内 昼

デスクに向かっている管嶋。
管嶋のスマホにメールが来る。
メールの文面に、urlが貼ってある。
管嶋、メールを無視してスマホを机に置く。

○ 3 - 34     新アジト 昼

デスクに向かっている管嶋。
李 「フィッシング?」
冬吾 「うん」
李 「無理っしょ」
冬吾 「だよね」

○ C - 3 記録映像

ハンディカメラ風の記録映像。
田中が画面に向かって喋っている。
田中 「フィッシングは初歩的なハッキング手法なので、管嶋には通用しませんでしたが」

田中 「次の作戦が見事にハマりました。が、手法の詳細は割愛させてください。どうしても気になる方はこちらから」
QRコードが表示される。
田中 「悪用は禁止です」

田中 「兎に角、我々はスマホ越しに管嶋を徹底的に監視しました」

○ 3 - 35     新アジト

ライチと李がタブレットを使い(スピーカーにつないで)盗聴している。
李は寝落ち寸前。
ライチ 「誰かと通話してるよね?」
李 「はい!?」大声で
ライチ 「うるさい」
管嶋(盗聴) 「そう、さすが。局も自分で選べる形がいいと思うけど、どうだろう・・・・・・」会話がかすかに聞こえる。
音に集中するライチ。

○ 3 - 36     管嶋の自宅 洗面所 夜

小ぎれいな自宅。洗面所
管嶋、鏡の前に立ちブツブツ呟いている。
管嶋 「このプロジェクトの素晴らしい点は、極めて現実的だというです。既に流通、運用を行っています。福岡限定ではありますが・・・」

○ 3 - 37     管嶋の部屋 夜

管嶋、机に向かい白鬼と通話している。
白鬼(通話) 「他に質問は?」
管嶋 「充分。ありがとう」
白鬼(通話) 「本当ですか?」
管嶋 「あ、じゃあ、ひとつだけ」
白鬼(通話) 「なんですか」
管嶋 「白鬼の名前の由来は?」
白鬼(通話) 「・・・ただのダジャレですよ。深い意味はないです」

○ 3 - 38     新アジト ライチの部屋

横になって一人盗聴を続けるライチ。
ライチ 「シロオニ?」呟く。

○ 3 - 39     新アジト 冬吾の部屋

情報を共有する冬吾とライチ。
ライチ 「シンプルに言うと、管嶋という男が、一人のハッカーを利用してる。で、そのハッカーの名前は、多分シロオニ」
冬吾 「白鬼?」驚く
ライチ 「知ってんの?」
冬吾 「名前だけ。中国のハッカー集団だと思ってた」
ライチ 「有名なんだ」
冬吾 「居場所は?」
ライチ 「分かんない。正体は全然掴めてない」

○ 3 - 40     管嶋の自宅 台所 朝

管嶋、台所(リビングでも)でコーヒーを飲みながらタブレットをいじっている。
早希 「今日はプレゼン?」
管嶋 「うん」
早希 「大事なやつ?」
管嶋 「すごく大事なやつ」
早希 「頑張って」
管嶋 「ありがとう」
管嶋、タブレットのリストをじっくり見ている。そして、自分のスマホがリストにあることに気がつく。
驚き、スマホからバッテリーを取り出す。

○ 3 - 41     管嶋の車

運転する管嶋。
白鬼(電話) 「僕は知らないですよ」
管嶋 「他に誰がいる?」
白鬼(電話) 「だから、あの夜逃げハッカーじゃないですか」
管嶋 「そんなことが?」
白鬼(電話) 「できます」
管嶋 「どうやって」
白鬼(電話) 「それくらい自分で勉強してください」
管嶋 「・・・」
管嶋、カーステレオで音楽をかける。
白鬼(電話) 「で。解除できました?」
管嶋 「電源切ってる」
白鬼(電話) 「とりあえず、スマホ買い換えてください。後、盗聴器とかも調べたほうがいいですよ」

○ 3 - 42     新アジト 夜 

冬吾がPCでGPS情報を見ている。
冬吾 「電源落ちたままだね」
ライチ 「気づかれた?」
冬吾 「無くした可能性もあるけど」
突然、机の上のタブレットから軽快な音楽がなる。
二人に緊張が走る。
冬吾がタブレットを確認。
〈 自動アップデート中 〉
驚く二人。
音楽が鳴り止み、アップデート完了。

○ 3 - 43     各場所 

色々な場所。
ピンクのタブレットを持ってる人々。
それぞれアップデートされていく。

○ 3 - 44     新アジト

冬吾とライチがタブレットを見る。

〈 サイレンの鳴らし方 〉というアプリ(フォルダ?)が現れる。
冬吾がタブレットを机に置いたまま、操作。
テキストが表示され、URLやパスワードなどが箇条書きで書かれている。
冬吾、じっと画面を見つめ、やがて表情を変える。

冬吾 「これ、アレの鳴らし方だ」
ライチ 「はい?」

しばらくして、部屋中のスマホからけたたましい警報音(Jアラートのような音)がなる。

○ 3- 45     福岡の街、様々な場所


○ 大学の講義室
○ オフィス内
○ 商店街
○ 一般家庭の家

 など。
  色々な人が様々なリアクション。

○ 3 - 46     福岡の街中

交差点。
人々が、立ち止まり、空を見上げる。
走る人、怯える人、笑う人、しゃがむ人。
その中に、ニヤつく白鬼の姿。

○ 3 - 47     新アジト

ライチ 「なんじゃこれ」
混乱するライチ。
ライチ 「え、何がしたいの? 目的が全くわからない!」


○ C - 4 記録映像

ハンディカメラ風の記録映像。
田中が画面に向かって喋っている。
田中 「この時は、ライチさんもひどく混乱したそうです。事実、彼らの目的は、我々の想像の外にありました」
田中 「いまだに、そのすべては明らかになっていませんから」


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