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第三次世界大戦の恐怖がもたらすもの

10/2未明からのイランのイスラエルへの弾道ミサイル攻撃は、多くの日本国民に「第三次世界大戦」の恐怖を植え付けるには十分すぎるものだった。
Xのトップキーワードに「第三次世界大戦」が並び、ポスト主とフォロワーコメントの多くが、「まさか起こるなんて、起こりそう」「止めてほしい」「避けたい」というコメントが溢れかえっている。

つい先日の中国軍機やロシア軍機の領空侵犯には「撃ち落とせ」「警告が甘い」などとよくも言ったものだ。今となっては戦争を起こしたいのか、起こしたくないのか、判らなくなるようなほど、戦争を回避したい、どうすればいいかわからない、コメントが溢れ、どんな倒錯した考えを持っているのかと呆れてしまう。とはいえ、戦争が何故起きるのか?どうすれば避けられるのか?を少しは考えるようになったならば、とても良いことだと思う。一方で、どうすれば戦争に陥らないかを考えられない現代日本人の思考力の低下も同時に感じざるをえない。

ある方が「今こそイスラエルとイランに行って話し合いで戦争を止める時だ、そうすれば憲法第9条の力を信じることができるぞ」と言った冷やかしの言葉を憲法第9条信者へ浴びせていた。当然、憲法第9条が戦争を防ぐわけがない。では「どうすれば戦争を止めることができるか、起こさずにいられるか」をこれまで政治家、学者、国民が真剣に考えて来たことがあるのだろうか?何か憲法9条の議論そのものが、本当の議論をすることをさせない、強力なフィルターであった気さえしてくる。

日本の置かれた状況は、普通の独立国とは違う。独立国であるという前提条件がそもそも誤りであるからに他ならない。地政学や経済力、人口、近隣諸国との関係など各国が持つ条件を除いた普遍的な条件すら、今の日本に適用することができない。まずは、半独立国がゆえに抱える法的制約を理解すること。これなしに独立国としての戦争を防ぐ方法を考えることは出来ない。

戦後80年を経過しようというのに未だに不平等条約を改正出来ていない。日米修好通商条約ですら先人は60年で改定し独立をはたしたのだ。日米地位協定と日米合同委員会の存在が独立を阻んでいるという認識は少しずつではあっても国民の中に広がりつつあると思う。難解なのはそこからだ、より深く考え置かれた状況を正しく理解することさえできれば、もう一歩踏み出すことができるのではないだろうか。



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