お母ちゃんどうして僕を産んだの?自閉症の子どもと家族の抱える苦悩について
我が家の自閉症の息子は、いつもと違う日常だったり、アクティビティが重なって疲れていたりすると、些細なことで癇癪やメルトダウンを起こしていた。過去形なのは、最近は少しずつ回数も回復までの時間も少なくなってきているから。
メルトダウンを起こす前の状況ってどんな感じだろうか。
今私はコーヒーを飲みながらこの記事を書いているが、ポットのお湯を想像してもらえるとわかりやすいかもしれない。10分前にコーヒーを飲むために沸かしたポットのお湯は、まだ熱さが残っているので、その次はほんの少しの時間で沸騰する。
私たち支援者も含めた周りの大人は、今彼のお湯がどのくらいの熱さにまでなっていて、沸点に達するまで(ここではメルトダウン)どれくらい時間がかかるのか、また、まだ熱そうなので少しクールダウンさせる必要があるのか、など常に観察する習慣が身に付いてはいる。
それでも、時には私たちの余力のなさから、それを読み違えたり、対応するエネルギーがなかったりすることもある。そして、すでに私の身長を超えている大きな体格で、突然怒りの沸点に達し「ワァー!」と突き飛ばされた日には、私は軽々ぶっ飛んでしまう。
そんな日常が普通に家の中で繰り広げられているということは、もしかしたら外の社会から想像することは難しいかもしれない。なぜならうちの息子は学校や外の社会では、とても ”まともな” 振る舞いが出来るから。
私も家族の体験を書いた本を読み漁ったり、自閉症親の会に参加して他の家族のお話しを聞くまでは、我が家ともまた違った他の家のそれぞれの事情を想像することは大変難しかった。
だから私は日常をここに書き始めた。
我が家だけでなく、たくさんの自閉症を抱える家族の日常のほんの一部分を、少しでも切り取ってここで伝えてみようと思う。そうすることで、自閉症に対する誤解を生むかもしれない。偏見を生じるかもしれない。
でも、彼らの行動の裏にある、自閉症の子ども達の抱える苦難、そしてその家族が抱える苦悩の日常を伝えようとすることで、もしかしたら逆に、読んで下さった方の中で自閉症に対するイメージや誤解が解けるかもしれない。偏見がなくなるかもしれない。思いやりの世界が拡がるかもしれない。
私達周りの大人は忘れてしまいがちだけれど、一番苦しんでいるのは周りの家族や支援者だけではなく、自閉症という少し扱いにくい脳の機能を持って産まれてきてしまった彼らだから。
そんな複雑な思いと願いを託してここで書いてみることにする。
ただ、とってもプライベートな内容を掘り下げて書いてみようと思うので、一般公開することがはばかられたので、今日は初めて有料記事の設定にさせて頂くことにした。
もしも、興味がある方がいらしたら読んで頂けたら嬉しいなぁという気持ちと、あと、自分の気持ちの整理も兼ねて、安心出来る読者さん達に向けて自由に書きたかったからだ。
不登校自閉症児の家での日常
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