美容室における照明の考え方
こんにちは。福岡は久留米周辺で電気工事を営んでいる「denkiya」です。
今回はfacebookに投稿していた美容室の照明の考え方について少し詳しく書かせていただこうと思います。
<頭頂部は昼白色、顔は電球色>
美容室の照明計画で、基本的な考え方の一つとして
「お客様の頭頂部周辺は昼白色の照明をあて、お客様の顔周辺は電球色の照明をあてる」
という考え方があります。
頭頂部周辺、つまり髪の部分に昼白色をあてる最大の理由は「昼白色が太陽の光に1番近い色温度だから」になります。昼白色にしておくと、施術者の手元が見えやすくなるのは勿論のこと、店外に出ても髪のカラーイメージが崩れにくくなるメリットがあります。その為、カラー剤を調合する場所も同じ昼白色にしておく必要があります。
一方で、顔周辺に電球色をあてる理由としては
「鏡で見た際の顔の肌を健康的に見せる、且つリラックス効果をもたらす」
になります。この時の電球色とは、色温度で言うならば2700k(ケルビン)前後が望ましいです。それ以下だと赤みが強くなりすぎるし、それ以上だと温白色に近くなります。
顔周辺に電球色をあてる際は、光を目に刺さないようにする調整が必要です。
<器具選定>
お客様の頭頂部周辺を昼白色、顔周辺を電球色をあてるとなると、どういった器具がベストになるのか。denkiyaがよく使うのは
「深いシェード付きペンダントライト」
「狭角のスポットライト•ユニバーサルダウンライト」
です。深いシェード付きペンダントライトは特に昼白色をあてる時に選定します。主な理由としては
「ペンダントライトを使用する事で施術者の手元に光があたりやすくなるよう調整できる」
「深いシェードで昼白色の光の漏れを最大限に抑える」
が挙げられます。
美容室全体が電球色と昼白色の混合色になると、色温度が違うため室内の雰囲気やデザインバランスが大きく崩れてしまうため、それをできるだけ防ぐためシェード付きの照明器具を選定したほうが収まりがよくなります。
挟角のスポットライトやユニバーサルダウンライトは主に電球色の光をあてる際に選定します。お客様によって顔の位置も変わりますので、微調整の利く器具を選定するほうが後々使い勝手が良いです。
直接顔に光をあてますので、光が目を刺さないように注意を払います。
<大事なのは優先順位とバランス>
美容室の照明では必ず頭頂部周辺は昼白色、顔周辺は電球色でなければならないのか、答えはNOです。今まで挙げていた照明手法は選択肢の一つにすぎません。昼白色だけできれいにデザインされているお店もありますし、逆に電球色だけで統一されているリラックスな雰囲気重視のお店もあります。美容室の照明で大切なことは
「お店のコンセプト」
「機能性と環境(施術者・お客様にとっての)」
「予算」
「クライアントの思い」
この4点のバランスを踏まえどう調整するか、になります。他にもターゲットとする層の違いなどもありますので、それぞれの項目の優先順位を決めてバランスをとることが大切です。
<最後に>
今回挙げたような照明の役割や狙いをそもそも知らないという方は、体感ですが実際多いと感じます。その為denkiyaでは、可能であればオーナー様にヒアリングを行い、必要な照明計画や器具の提案を行っています。美容室だけでなく、アパレルや飲食店でもそれぞれに照明の考え方があります。HPに施工例や活動などがありますので、興味のある方はご覧ください。
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