スーパーマーケットでの闘い【ネタ帳グランプリ】
ナレーションは ナレ〉
演者Aのセリフは A〉
演者Bのセリフは B〉
動きは( )
(二人下向きながら暗転板付き)
ナレ〉
世の中にはどんな小さい場面にもドラマが起こっている。僕たちが楽しく笑っているときに遠くシリアの地では子供たちが小さな命の光を消そうとしているかもしれない、、、
ドラマはいつも起こっている
とあるスーパーマーケット
このどこにでもあるスーパーマーケットでもお惣菜が半額になるかならないか21時15分ごろ静かな闘いが始まる
A〉
半額、、、それは店で設定された定価なる価格の半分の値段で同一の商品を購入することを指す
B〉
半額、、、それは非常に甘美な響き
A〉
半額、、、人を惑わせ狂わせる
B〉
半額、、、この言葉の前ではどんな善人も狩人となる
ナレ〉
ルール違反は許さない、半額の前では年老いた老婆も乳飲み子も全て平等でなければならない
そんな中で卑劣な行為をする輩もいる
ナレ〉
ケース1 唾液の源三
人気商品に対して自分の唾を塗りたくり他の人が取るのを防ぐ
(A買い物客 B唾液の源三
Aが買い物カゴを持ち、お惣菜取ろうとした瞬間、B登場
Aの取ろうとしたお惣菜に自分の唾液をベターっとつける
Aが不愉快かつ気持ち悪いものを見るようにそそくさと立ち去り一旦はける)
ナレ〉
世の中が悪いのか、半額が悪いのか、、、
源三だって家に帰れば孫を愛する一人の祖父、、、
(B小さな孫をニコニコ可愛がる素振り)
ナレ〉
そう、半額が倫理を狂わせる、、、
(Bニコニコ笑顔から狂気を含んだ笑顔へ)
ナレ〉
ケース2 タイムリープババア
半額前の20%引きの段階で商品を自身の買い物カゴにキープし、店員が半額シールを貼る段階で己のカゴから商品を出してシールを貼ってもらう
(A店員 Bタイムリープババア
A半額シールをお惣菜にペタペタ貼っていく)
B〉
この商品にも良いかしら?(さも当然のような横柄な態度)
A〉
え?あ、、はい
(少し不満気ではあるが、トラブルも面倒なのでシールを貼る)
B〉
どうもありがとうね
ナレ〉
そう、こいつは商品を一度棚から自分のかごへワープさせることで外敵から商品を守り、半額という勝利を得るのだ。
ナレ〉
ババアは職場では頼られ、みんなのお母さん的ポジション
(B笑顔で力こぶを作って頼れる肝っ玉母さんみたいな演技)
新卒の女の子さとみを苛めることも囲いこむこともなく適度な距離感を保つバランス感覚の良い人
(A新卒さとみ Bババア
Aパソコンでタイピング中に不具合が起き、あれ?困ったなみたいな表情
Bパソコンの画面見てアドバイス→解決、ニコニコしながらAの肩ポンポンと叩く)
ナレ〉
だが、半額の前ではあまりにも無力、あまりにも無慈悲!!
(ニコニコしていた表情から一転、狂気と怒りを孕んだ表情でポンポンと叩いていた手でAを押す、Aそのままはける)
ナレ〉
常識というタガが外れたババアはまるで1匹の鷹のよう
(両手を広げ、鷹のポーズ)
ナレ〉
そう、全ては半額がかけた小さな魔法
ナレ〉
ケース3 キャバ嬢のアケミ
半額シールを貼る権限を任されたお惣菜担当の童貞佐藤くんを手込めにし、20時半ごろからこっそり半額シールをはってもらう。
(A童貞の佐藤くん Bキャバ嬢のアケミ
Aオドオドしながら一つひとつのお惣菜に20%引きシールを貼っていく
アケミ無駄に身体をくねらせながら登場)
B〉
佐藤くぅ〜ん、これオ・ネ・ガ・イ♡
A〉
いや、あの、、、これは、、まだ
B〉
良いでしょ、、、(首筋に息を吹きかける)
A〉
わふっふぅうぅぅんんん
(狂ったかのようにアケミの持つお惣菜に半額シールを貼りまくる)
ナレ〉
そう、彼女は日々の半額のために自分の体を値引きしたのだ。。。
アケミの家は貧しく体の弱い母と中学生の弟がいる
弟はサッカーの強豪私立への進学を希望しており、
(A弟 シュートする真似)
ナレ〉
アケミはその学費を稼ぐため夜の世界へと入った
(Aキャバクラの迷惑客 Bアケミ
キャバクラの迷惑客がセクハラまがいの行為を行う、必死に耐えるアケミ)
ナレ〉
そんな家族想いも半額の前では獣。
彼女は抱かれるときに何を思うのか、、、抱かれながらにして半額の「イカと白菜のオイスター炒め」を胸に抱く自分だろうか、、、?
(B体をくねらせて誘惑するように踊る、どっちもはける)
A・B〉
半額、、、それは世の中の真理
開いてはいけないパンドラの箱、、、
(ゆっくり舞台中央に歩きながら、「〜の箱」あたりで正面を睨む、そのまま静止)
サンサーラのサビ(約20秒)
暗転終わり
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