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放送大学を卒業しました

2023年の前期試験に合格し、卒業の単位数を満たしたので、9月で放送大学教養学部の心理と教育コースを卒業いたしました。
所属の学習センターで授与式&卒業式があったので、出席して学位記を手渡しで受け取ってきました。
「単位足りたから卒業です」って封書とメールではなんかこうイマイチ現実感が無かったんですけど、授与式に出ると一気に実感出ますね。出席してよかったです。

そもそも放送大学とは

放送大学とは通信制の大学&大学院です。

一応私立という区分ですが、国が主な株主なので、あんまり私立感ないです。校舎も文京サテライトは筑波大学(国立)と一緒ですし。
授業が通信制なだけで、いわゆる普通の大学です。40年前からずっと通信制ってちょっとすごいなって思いました。(2023年で設立40周年)

大学は教養学部のみで、生活と福祉コース/心理と教育コース/社会と産業コース/人間と文化コース/情報コースの6コースに分かれており、私は心理と教育コースを修了しました。

放送大学には学生の種類も色々あります。
最長10年間在学できる「全科履修生」、1年間在学できる「選科履修生」、半年間在学できる「科目履修生」の3種類です。
私は大卒の資格を手に入れたかったので全科履修生でした。

通信制以外に特徴的なのが入学試験がないことでしょうか。
春と秋に出願して、特に問題なければ学費の払込用紙が送られてきて入学となります。

放送大学は1単位5500円、入学金と合わせると卒業まではだいたい77万円ほどかかりますが、全科履修生は最長10年在籍できるので、他の大学よりリーズナブルかつのんびりと卒業することが出来ます。
なので、仕事をしながら勉強する人がほとんどで、社会人やシニアの方がものすごく多いのも特徴です。

ひとつ注意が必要なのですが、放送大学だけでは教員の資格はとれません。
先生になりたい、教職につきたいという場合には他の大学を選んでください。
具体的にどの資格が取れるのかは下記公式サイトをご確認ください。


3年次編入

さて、私の場合ですが、実は短大の卒業資格がありました。この場合は「編入」という制度が使えます。
放送大学は単位を124単位取らなければ卒業できないのですが、短大の単位が認められた場合、一般教養科目を中心に最高で62単位が免除になります。
出身の学校に書類を発行してもらうなど普通に入学するより面倒なのですが、放送大学がお安いとはいえ時間も料金も半分で済むならそれに越したことはありません。
というわけで、出身元の学校からの資料取り寄せに切手代込みで3000円弱かかりましたが、手続きして無事に3年次編入となりました。

2019年の9月入学なので、62単位をまる4年かけて取得し、35万円前後かかった計算になります。

授業の実際

放送大学は2023年現在、BSとラジオ、インターネット配信で授業が見られます。BSとラジオは時間割が決まっていますので、時間に余裕があればオンタイムで授業を観てもいいと思います。
私は録画とインターネット配信で授業を受けました。

つまり、自分で放送の時間を確認して、自宅のテレビやPC、スマホで授業を受けます。
一コマ45分程度の授業で、オンタイムであれば休憩なしですが、録画やインターネット配信であれば途中で休むことも出来ます。
自分で観ないといけないので、忙しいとか体調不良だとあっという間に見るべき授業が溜まっていきます。
また、授業前に印刷教材をざっくり読んでおかないと戸惑うことも多いのですが、かといって印刷授業どおりでもなくて、放送授業でしか出ない話も多いです。
卒業式の祝辞で「入学した中で3割ぐらいしか卒業できない」という話があって今更のように驚いたのですが、自由さを勘違いしてると確かに卒業できないかもしれないな、と思いました。
最初の学期はがんばって10教科ぐらい選択したのですが、ものすごく大変でした…。特に数学と英語という超絶苦手科目も取ったので泣きながら授業を受けてました。

4年で卒業するためにはかなりガッチリと授業を取らないといけないので、仕事をしながらであれば6~8年かかるつもりで取り組むのが負担が少ないのではないでしょうか。
私の場合は予算不足で62単位に4年かかりましたので、予算さえあれば3年で終わったと思います。

実は対面の授業(面接授業)もある

放送大学には実習もあります。フィールドワークのように遺跡を現地で確認するとか、認定心理士や公認心理師向けの実習もあります。
面接授業は実施日が決まっていて物によっては大人気で抽選になります。全国の気になる面接授業を受けに旅行がてら行ってきた、なんて話もよく聞きます。
私は認定心理士向けの実習を希望したのですが、たしかに2回ほど落選しました。人によっては何回やっても落選するそうで…。
東京は時間さえ都合がつけば認定心理士向けの面接授業の実施回数はとても多いので、そんなに何年も落選、ということにはならないと思います。
北海道から東京の文京サテライトまで実習を受けに来ている方もいらっしゃいました。

新型コロナが猛威を振るっていた時期は所属の県内のみでしたが、今は制限が解かれたはずなので、遠くまで面接授業を受けに行くのもいいと思います。

最後に

私は元々「大卒の資格がほしい」ということで放送大学に編入しました。転職の時、ちょっといい条件だと全部大卒でイライラしたのが理由の一つです。
動機はイマイチでしたが、高校で中途半端にしか習わなかった英語と数学を改めて勉強できたし、面接授業をがんばって認定心理士の申請資格もとれました。
自分だけで勉強するのは大変でしたが、一回落としても無料でもう一回チャレンジできるので、10年在籍OKというのんびりさもあって、あまり追い詰められずに勉強できたと思います。
高齢者の方がコースを変えて何度も入学したりしているので、予算に余裕があればそういう勉強の仕方もいいかなと思います。
そういえば情報コースの卒業生、高齢者が一番多かったですね。

専門学校の卒業生も編入が使えるので、私のように「とにかく大卒の資格がほしい」という方にはとてもいい大学だと思います。

なにはともあれ、無事に卒業できてホッとしております。
ざっくりした説明ですが、皆様の参考になれば幸いです。


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