肛門ポリープの手術をしました[その1]
こんにちは。
ゴールデンウィークは子どもの頃から熱を出したりして寝込むことが多いんですが、今年はなんと、3泊4日で肛門ポリープの手術をしてきました。
あくまで自分のケースですが、記録しておきます。
肛門ポリープとはなんぞや?
お尻の病気というと、痔を思い浮かべる人が多いと思います。
肛門ポリープも原因は痔です。
切れ痔が何回も起きると、それを見張るためのイボができるんだそうです。そのイボを「肛門ポリープ」と呼び、形も大きさも様々です。
このポリープ、癌になる確率も低いし、痛みも出血もありません。つまり放置していても問題ありません。
ならば何が厄介かというと、徐々に大きくなるんですね。
ポリープができるということは、お尻に問題を起こしやすい、ということで、繰り返すことにより大きくなったり、増えたりします。
そして、イボなので、治療は切るしかないんです。
痔なら軽ければ薬で治せるのですが、ポリープは軽かろうが重症だろうが等しく切除手術になります。めっちゃやっかいです。
私の場合、ストレスがあるとすぐ便秘になって、結果的に切れることが多かったんです。
だいぶん前から気づいてはいたのですが、一昨年のリストラ前後に頻繁に便秘を繰り返した結果、かなり大きくなってしまいました。
違和感もすごいので病院に行き、ポリープであると診断されました。
診察のきっかけ
最初の違和感は、お風呂で体を洗っている時でした。お尻に出っ張りがある…?
とはいえ自分で見ることもできないし、気にするほどの大きさでもないし、なにより痛くも痒くもなかったので、数年放置していたのです。
それがリストラ前後の1年ほどで、明らかに「イボ」に進化しました。
慌ててネットで検索したところ、素人ながら「肛門ポリープではないか」と思ったのですが、素人なのでいぼ痔と区別がつきません。というか、薬や1泊の治療で治るいぼ痔のほうがまだマシでは…と思ったものです。
その後もしばらくウダウダ悩んでいましたが、徐々に大きくなっていることに気づき、腹を括って医師の診察を受けることにしました。
診察の結果
いろいろ調べて、肛門科を専門にしている病院に行きました。
人様に尻を見せるのは勇気がいりましたが、見せないと診察になりません。
結果は、やはりというかポリープで、他に軽度のいぼ痔も見つかりました。
いぼ痔は薬でなんとかなるのですが、ポリープは切るしかないとバッサリです。
その場で手術の説明があり、3泊4日で10万円。プラス2ヶ月ほど通院、とのことでした。
日数も金額も大きめで、もう涙目です。痔の根治までいれると7泊8日だとか。うん、それは無理…。
今にも日程を決められそうでしたが、術後の経過観察もいれると約1週間うごけないわけで、その場で決めることができませんでした。
なので、一旦いぼ痔の投薬治療をしつつ、次の受診までの間に考えることにしました。
薬というのがCMでよく見る注入タイプで、これが意外と使いにくい。そしてポリープが邪魔。めっちゃ邪魔。
ポリープ自体は痛くもなんともないけど薬使いにくい。
ムキーーーーー!!!
というわけで、あんなにビビっていたのに、受診から数日で「やっぱり手術は受けてキレイなお尻にしよう」と覚悟を決めました。
手術の準備
手術を決めてからまず取り掛かったのが、仕事のスケジュール調整です。
幸い、今お仕事させていただいている企業は、皆さん普通に1週間とか休みを取っているので、繁忙期だけ外せば問題ありません。
上長に確認をとって、大体の期間を決めました。
次にペットシッターの手配です。猫が2匹いるので。
これは友人がいつもやってくれるので、友人に手術の事を相談して、スケジュールを確認しました。
もう一つ困ったのがお金です。
生命保険に入っているので、担当さんに連絡をとって費用が払われるかどうか確認したところ、支払われるというお返事でした。
そして、一気に10万円はやっぱりキツイので、健康保険組合の「限度額適用認定証」を用意しました。
何らかの健康保険組合に入っている場合は、支払限度額を超えた分があとから戻ってくる「高額療養費制度」がありますが、事前に申請して認定証をもらうと、支払い時に減額されます。
手術の時期は決まっていたので、速攻申請しました。
そして次の受診日、手術をしたいことを伝えて、具体的な日程を詰めました。
薬がよく効いていぼ痔自体はとても小さくなっているので、ポリープ切除と痔の注射治療は前回の見立てどおりで、期間も金額も変わらない、ということでした。
退院後は少し仕事を休みたかったので、ダメ元でゴールデンウィークに行けるか聞いてみたところ、やっているというお返事。
そこからコーディネーターの方にお部屋が空いているか調べてもらい、予約を入れて、手術に感染症のリスクがないか調べる血液検査をされました。
そして、肛門というのは腸に直結しているので、ポリープなどがないか大腸内視鏡を実施することに…。
さすがに当日は無理なので、手術のちょうど1ヶ月前に検査することになりました。
大腸内視鏡、気絶しかけるほどつらい
内視鏡は今までもあったのですが、大腸は初めてです。
他の内視鏡に比べて準備に時間がかかるのと、事前の説明が怖い。
「ポリープがあったら小さければ切除しちゃうことも出来ますが、1泊入院になります。でも手術の1ヶ月前はポリープ切除しないことになってるんで、どうしましょうか?」
ああ、そんなに簡単に切除できるんだ…。というか、ポリープある人そんなに多いんだ…。
いや、手術もあるから、仮にポリープがあっても後日一択でしょ、というわけで、ポリープがあった場合は手術のあとに別途、を選択しました。
結果的にポリープはまったくなかったんですが、そのまま切除を希望する人は結構いるようで、入院中も何人か見かけました。
検査は前日の絶食&夜の下剤、当日検査前の下剤、鎮静剤を使って検査、というスケジュールです。
この下剤がつらい。絶妙に飲みにくいうえに効果が激烈でつらい。
大腸内視鏡は、大腸をキレイにしないといけないので、上から流れてくる食事も制限、プラス中にある腸内細菌ごとカスまで全部外に出すように下剤が出ます。
夜の下剤を飲んで、その時は特に何も起きずに寝たのですが、早朝、違和感を感じてトイレに行くと、力んでないのに滝のように下痢が!
止まらないし!
しかもお腹痛い。めっちゃ痛い。気が遠くなるほど痛い!!!
下痢による急激な水分低下と腹痛で血圧が下がり、本当に気が遠くなりかけて、座ったままうずくまりましたが、それでもまだ治まりません。
絶対痔に悪いだろこれ、とうっすら思いながら、気絶しないようにだいぶ長いこと耐え忍び、どうやら漏らさずに済みそうだ、という所まで回復してからトイレを後にしました。
その間約1時間。死ぬかとおもいました。
その後は落ち着いたので、ヨレヨレしながらも無事に病院にたどりつき、検査用の個室に案内され、追加で下剤を飲むように指示されました。
これは1リットルを1時間かけて飲むもので、痛みはほとんどありませんでした。
ここで驚いたのが、便をチェックされる事。
なるべくカスまでないようにしたいので、出たものをチェックする必要があるんだとか。しょうがないけどショック…。
朝に苦しい思いをしたせいもあってか、3回ぐらいで検査OKな状態になりました。
検査は時間が来たらストレッチャーに寝かされ、そのまま検査室に運ばれ、鎮静剤の点滴が効いたら知らないうちに検査です。
実は大の病院嫌いで、血圧爆上がり&アドレナリン出まくりの状態で、鎮静剤の効きがすこし悪く、完全に眠ることが出来ずにぼーっと周囲を見てました。
「ぼーっと」してる所でもう効いているんで痛みとかそういうのはなかったですけど、自分の腸内の映像がぼんやり見えていて、なんか光ってるな、ポリープだったらいやだな、って考えてました。
効き始めたら全部落ち着くわけで、途中から寝ちゃってましたけどねw
検査自体は終わっても、鎮静剤が効いているとしばらくぼーっとするので、30分ほど寝かされていました。
その後説明されて、検査結果(特に問題なし)を聞いて、入院の説明を再度聞いて、そのまま帰宅になりました。
今考えると、手術よりもこの検査が一番つらかったです。
というわけで、次はいよいよ手術のお話です。