見出し画像

新生児低体温療法 出産後1日目

午後10時頃、妻の緊急帝王切開の後、生まれは息子は帝王切開時の麻酔で寝ていました。

画像1

その後、病院側から息子の鳴き声が弱いということですぐ近くの大病院に移送して詳細に診断してもらおうとなりました。幸い、妻が運ばれた病院からNICU(子供版の緊急治療室)がある大病院までは車で10分程度のところにありました。

もともと妻は出産予定だったクリニックで子癇発作から意識障害と痙攣を起こし、血圧もそのとき200まだあがったことからすぐに総合病院へ移送されました。この時、降血圧材も打たれたことからお腹の中の我が子への影響も心配でした。

大病院に移送された息子は診断に入り、結果が出るのが3時間後でした。3時間私は緊急帝王切開後、ICU(集中治療室)に運ばれた妻のそばにいました。そして、妻の両親が息子のところにいてくれました。しばらく経ってから妻の両親から連絡があり、息子の状態が芳しくなく、治療が必要なのでそれを施すにあたり父親の了承が必要とのことでした。すぐに大病院に行き、お医者さんから説明を受けました。

『新生児低酸素性虚血性脳症の疑いがあります。』

このままだと出産後の体温上昇により脳細胞の死滅が進み障害が出る可能性が高いと説明を受けました(当時受けた説明を記憶の限りで書いていますので実際の発症例と異なる場合は申し訳ありません)。それを防ぐために新生児低体温療法を行いますと説明があり、私は書類に判を押し、すぐに新生児低体温療法を開始していただきました。

この新生児低体温療法は出産後6時間以内に開始するのが効果的。実施後に障害が少なくなる確率は76%とのこと。処置時間は72時間。その間は麻酔で眠らせている。

出産後最初に会った後、すぐに大病院に連れていかれ何も分からず色々な器具をつけられて処置してもらっている息子に申し訳なさと頑張れという思いと自分がこれから得られる運を全てこの子に与えてくれ!と心から願ったのを覚えています。

画像2

一連の流れがひと段落ついたのが午前5時でした。再度妻がいる病院に戻り、妻がいるICUのベットのとなりに椅子を何個か並べて仮眠取らせてもらいました。

私達夫婦と妻の両親、そして息子が生まれてすぐに頑張らせてしまった初めの日でした。

いいなと思ったら応援しよう!