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【初期費用の負担が軽減される選択肢が増えました】選択肢としての太陽光発電の学び

エシカル、SDGs、環境にやさしい電気がよいとの個人的な価値観に基づき住宅の太陽光発電を学びます。


前提として、太陽光発電設備についてはあくまで持続可能な社会への手段。情報収集し、比較検討した上でエシカルな選択行動の結果として導入する、しないがあると思います。

今回は、導入する場合の学びのプロセスとして以下、学びの結果を記載していきます。

太陽光発電のある家を選択することがエネルギー利用の環境へ与える影響においてエシカルな選択である。自家消費率を高め経済的にも軽減される可能性があればエシカルな選択である。停電時の電源としてもエシカルな選択である。

・導入費用やメンテナンス、その他留意すべき事項について、いろいろな事情を考慮して上で導入しないというのもエシカルな選択である。→エネルギー利用による環境への負荷を減らすための代替手段や災害時の電源確保は現実的な範囲内で別の手段を選択。

1.普及率(戸建て住宅)

【今の姿】2020年10月30日付の資料によると2019年度の戸建て住宅での導入件数は新築・既築計で約15万件。累計での戸建て住宅での普及率は9%。【将来】年間の新築戸建ては現状、約40万件程度のようです。資料2030年度の新築戸建ての6割に太陽光発電を導入との姿が示されているので、40万件×0.6=24万件、仮に1件4.5kW搭載とすると約100万kW/年という姿になります。ここからの学びですが、太陽光発電は、         

といえるのではないでしょうか。特に、既設住宅の設置率が低い(物理的・技術的に設置できない住宅は除く)ので、現状の電気代+ガス代より安く初期費用の負担が少なく太陽光発電設備+住設機器を導入できるビジネススキームなどができ、それが認知されると、自ずと機器交換等のタイミングで資材等の物理的な制約条件等がなければ消費者の合理的な選択肢になり普及が進む可能性があると考えられます。

2.太陽光発電のそもそもの原理

キーワードは半導体です。半導体に太陽光があたったときの反応を利用して発電します。発電される電気はそのまま家電製品では利用できません。利用できるのが理想ですが。直流で、電圧も違います。商用の電気は交流で100ボルト前後ですので、「変換」装置が必須です。詳しくは ↓

3.住宅用太陽光発電に必要な設備

〇システム構成

基本的なシステム構成は、屋根の太陽光パネルとパワコンとモニターになります。太陽光パネルで発電された電気は、商用の電力系統とつながります。自家消費され、余れば商用の系統に流れ(売る)、夜など足りなければ、商用の電気を使用する(買う)ことになります。住宅用太陽光発電のシステムは電気工事を伴うので有資格者による設置工事が必要となります。耐用年数、メンテナンス、廃棄も生じます。

〇太陽光パネル

屋根の形状や材料、メーカーによりいろいろな製品があり消費者が選択することになります。発電効率も違いがあります。以下の製品だと発電効率は19%です。公称最大出力動作電圧は24ボルト。住宅で使用する商用の電気の電圧は交流の100ボルト前後なので、「変換」する必要があります。その装置がパワコンです。太陽光パネルについて、将来、イノベーションが進み発電効率が飛躍的に向上しコストも下がるとよいのですが。

〇パワコン

パワコン(パワーコンディショナー)の役割は、大きく2つ。太陽光パネルで発電した電気の変換と系統連系保護機能です。系統連系保護機能とは、商用電源が停電した時に、太陽光パネルで発電した電気が商用電力の系統に流れることを防ぐ機能です。パワコンにも設置場所や接続できる機器などによりいろいろな種類があり、変換効率も違いがあり、消費者が選択することになります。以下の製品は、変換効率が96.5%で、屋外設置、蓄電池連携タイプです。

〇モニター

パワコンの各種設定や発電量などの確認ができます。

以上が基本的なシステム構成と機器です。

太陽光パネルで発電した電気の自家消費率を高める(電気料金プラン等によると思いますが太陽光パネルで発電した電気を売る価格<商用の電気を購入する価格の場合など自家消費がお得になる場合がある)、停電時の安心につながるオプション的な機器があります。

太陽光発電設備、オプション機器を設置する場合もかかる費用と消費者がメリットと判断するものを十分に比較、試算、検討し消費者自身が判断することになります。様々な要因で消費者が判断したメリットが必ずしも得られないリスクも考慮しておくことはとても大切なことだと思います。

【オプション】

●蓄電池

太陽光パネルで発電した電気を蓄えます。容量や設置できる場所などメーカーによりいろいろな製品があり消費者が選択することになります。

●HEMS  

ホームエネルギーマネージメントシステム。蓄電など太陽光パネルで発電した電気をAIやクラウドなど最新の技術でスマートに管理するものです。たくさんの情報管理や機器設定などができます。これもメーカーによりいろいろなシステムがあり消費者が選択することになります。

●V2H機器 電気自動車と住宅のきずな

太陽光パネルで発電した電気を電気自動車のバッテリーに蓄えたり、電気自動車のバッテリーの電気を家で使用するために必要な機器です。対応している電気自動車は現状多くはありません。今後増えるとよいのですが。

●エコキュート

太陽光パネルで発電した電気を効率のいい電気給湯機エコキュートで利用すると自家消費が増えます。エコキュートはもともと夜間の電気を使用する前提なので、昼間に使用するには天候と自動的にリンクするタイプが便利だと思います。

4.太陽光発電の設置方法 どこに頼むか

新築の場合でもリフォームの場合でも、設置方法もいろいろあるので消費者が選択することになります。消費者の選択する場合の判断基準は、消費者のもつ価値観により変わりますので何が正解というのはないと思います。よく情報収集し、比較検討して判断することに尽きるのだと思います。    

選択肢をいくつか考えてみると

〇新築の場合・・ハウスメーカー、工務店の建築プランにある場合、相談する。ハウスメーカー、工務店と提携している太陽光発電設置業者、あるいは提携していない太陽光発電設置業者に相談するなど選択肢はいろいろあると思います。費用やメンテナンス条件など契約条件を十分に確認し消費者が選択します。所有形態で、リース形式や第三者所有式などがあります。自治体の取り組みを見ると電気料金とセットのプランもあるようです。前述のとおり、太陽光発電設置業者の選択は消費者の情報収集と価値観による判断力が問われますが、消費者庁などから行政処分などを科されている業者などは選択肢から除外される(処分を科された業者は公表されている場合があります)とは思います。太陽光発電設備の設置は、屋根など住宅の躯体の重要部分の工事が伴います。施工実績、技術力、アフターフォローなど多面的な情報収集が欠かせません。太陽光発電機器で気に入ったメーカーがあれば、メンテナンスや保証のことも考えてそのメーカーに相談するのもよいでしょうし、電気料金とセットのプランなどは、設置業者というより電力小売会社を選択すると考えた方がよいのかもしれません。

〇リフォームの場合・・太陽光発電設備のみ取り付ける場合と他のリフォームに合わせて実施する場合があると思います。選択肢は、新築の場合と同様だと思います。ハウスメーカー・工務店をリフォーム会社に置き換えることになります。リフォームでは、トラブル事例もあるようなので国民生活センターのトラブル情報など参考になります。

5.設置費用 初期費用0円の選択肢もいろいろ

設置費用については、設置する機器、現場の状況、設置方法などにより変動要素が大きいこと、各業者と消費者との相対の交渉により決まるものですのでケースバイケースということかと思います。注意すべきは、契約は慎重に、見積もりやメンテナンスや保証も含めて契約内容をよく確認する、発電シミュレーション、必要に応じて複数の会社で見積もりを取る、行政の補助金条件の確認など合理的な選択になるよう消費者が判断することになります。初期費用を抑える選択肢もいろいろな業者から出されています。「太陽光 初期費用0円」で検索すると広告がヒットしますが、ウェブサイトを確認すると定額利用料金は見積もりのようです。(以下のサイトに掲載されている採用事例は参考になります。)

👇追加選択肢 !

6.費用対効果 多様な価値観、難しい選択

設置費用については前述の通りですが、消費者の選択に影響する効果は何か。経済性(メンテナンス、機器交換費用など含めるか、期間をどうするかなど比較対象とする費用にもよりますが)、光熱費の削減+売電収入が費用を上回るか。環境性、停電時の安心、エネルギーセキュリティ、メンテナンスの手間、太陽光発電の持つ設備的な特性、その他。判断材料の代替手段も勘案することになるかもしれません。

結果として、消費者は自らの価値観で設置するかどうか選択します。設置するときの追加的な対応や設置しないときの別のアクションも選択の中に入るのかもしれません。(ex.ポータブル電源とソーラーパネルをフル活用するとか・・・)

※売電収入について 住宅の太陽光パネルで発電した電気はその時の住宅の電気使用量を超えた場合、商用電力の系統に流れていきます。適切な手続きが必要ですが、商用電力の系統に流れた電気は、一定期間、固定価格で買い取りされます。一定期間後(いわゆる卒FIT)は、消費者が買い取りする会社を選択し契約することになるので固定価格買取期間満了前の適切な期間内に消費者による手続きが必要です。買い取りの契約条件は、売電できる会社もいろいろ工夫したプランを用意しているので、情報収集し、試算、比較検討し消費者の価値観にもとづく判断となります。エシカル消費で地産地消がありますが、勉強してみたら卒FITにも地産地消がありました。自治体が関係している例もありました。

太陽光発電の持つ設備的な特性(デメリット)としてメーカーホームページ情報などを見て思いつくもの

実際に取り付けるかどうか検討する際は、メーカーWebサイトのFAQや機 器取説、業者への相談など消費者自身で十分な確認が必須だと思います。

・屋根の上に電気設備があり、普段目視できない不安。

・屋根の修理が必要な時に影響が出る。

・太陽光パネルの上には乗れない。滑る。

・太陽光パネルからの落雪。

・発電量は天候に左右される。出力制御の可能性がある。

・不可避的な要因で設置後日陰になってしまうと発電量が落ちる。

・発電するので災害時の対応に注意が必要

・太陽光パネルの反射光

・パワコンから音が出る。パワコンを屋内に設置する場合、条件がある。

・パワコンをアマチュア無線機のアンテナの近隣には設置が難しい。

★★★★★★★

以上のように、太陽光発電について学びました。持続可能な社会のために消費者が実践する行動として現実的な選択肢になると思います。スマート化や連携できる機器、導入方法なども多様となり太陽光発電がライフスタイルにもたらす価値もこれまでとは変化し、これからも変化していくと思います。

事業者と消費者との間には、情報量の格差があり、多様化、複雑化、変化するとその格差は広がるベクトルになると思います。太陽光発電での情報量の格差を痛感したのは、パネルの施工方法。とても重要なことなのですが経験したことがない消費者には容易に理解できるものではないと強く自覚しました。容易に理解できないことを選択するためには、何かで補完しなくてはいけない。太陽光発電の場合だと、施工実績であったり、メーカーの技術認定の確認だったりするのだと思います。

今回は、太陽光発電を事例としましたが、事業者との情報の格差を前提に日々、消費者学習を積み重ね、格差を埋める努力をしてよりエシカルな選択ができるようになりたいと思います。

幸いにも消費者が学ぶ素材の多くがインターネット環境に公開されている時代ですから。

以 上

2021.9.17 消費者庁消費者安全調査委員会の太陽光発電システムから発生した火災に関する会議資料です。対策が進んでいることが確認できます。

https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/meeting_materials_001/assets/csic_cms101_211101_02.pdf

https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/meeting_materials_001/assets/csic_cms101_211101_03.pdf

2022.2.4 売電価格についての資料 2023年度は16円のようです。

https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20220204_1.pdf

↓ 再生可能エネルギーの方向性

↓ 環境省補助金情報






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