vol.5:これから始まる”育苗”たまねぎ・ビート・水稲で健苗育成の秘訣とは
みなさんこんにちは!おかげさまで”デンカの宝答”5回目のリリースとなります!
第5回目はこれから始まる”育苗”について考察していきます!
苗半作といわれるくらい育苗はその後の生育や収量に左右するといわれています。
現に北海道でも酷暑や異常気象の被害を受けることが多くなってきており、
良好な苗作りをして健全な作物を定植することが被害を小さく済ませるための重要な施作でもあるのです。
今回も読者の方から寄せられた質問に”江川”がお答え致します!
【質問】今年もたまねぎ、ビート、水稲などの育苗が始まりますが、アヅ・リキッド413を使った事例を教えてください。
北海道で腐植酸液肥資材であるアヅ・リキッド413が販売されるようになって丸3年がたちます。上市前から本資材はたまねぎ、ビート、水稲に対する健苗育成に有効であると想定していましたので、育苗試験はたくさん取り組みました。
その際、基本的な使い方として3作物とも、育苗時に2回処理することとし、希釈倍率は200~500倍と設定しました。
1回目
出芽直後から発根を促し健苗育成を目的に播種後7~10日後に処理
2回目
移植後の活着促進を目的として移植前の最後の潅水時に合わせて施用
希釈倍率は一律200倍でもいいのですが、200倍にするとたまねぎ等で腐植酸特有の黒ずんだ色がわずかに葉に付着することがあります。これがその後の生育に影響を与えることはありませんが、気になさる方もおられることから500倍まで幅を設けました。もちろん、500倍でも効果が極端に落ちることはありません。
これまで多くの育苗試験を実施してきましたが、結果は期待通り、根張りが増し、健苗育成と活着促進に効果を示しました。
ただし、気になるのは1回目の処理時期が設定より遅れている試験が多いことです。それでも変わらす効果が出ていることから、当初の設定はゆるやかな基準と考えていいようです。
今回はその試験事例をいくつか紹介しましょう。
<たまねぎの事例>
たまねぎでは2019年、2020年に行った2事例を表1に掲載しました。両試験とも茎葉重で5~13%、根重で25%前後慣行区を上回り、がっちりした苗に育っているが分かります。
その結果、定植後の活着も良好で最終的には増収につながりました。
<ビートの事例>
表2はビートで2020年、2021年に帯広市で実施した2事例です。いずれも、苗床ではなかなか外観上の差は感じられず、農家に尋ねても「わからない」ということで多少、焦りました。
ところが、サンプリングして計測してみると草丈、葉数とも慣行区より優っており、茎葉重で20%前後、根重で31~55%重くなっていました。
アヅ・リキッド413施用区
慣行区
移植60日後の圃場でその差は明確となりビートにおける健苗育成、活着促進が実証されホットしました。(写真参照)
<水稲の事例>
2020年、2022年で実施した水稲育苗時の散布の4事例が表3です。品種は各試験圃とも異なります。また、処理時期や倍率は農家間でバラツキがあります。
それでも、調査結果を見ると、草丈がやや大きく、分けつがやや早まる傾向にあることが分かります。そして茎葉重で4~58%、根重で7~53%慣行区を上回り、生育が促進されています。
アヅ・リキッド413施用苗
写真5のようにポット苗を引き抜くとアヅ・リキッド区苗の方が白根が巻いており、丈夫な苗に育っていました。健苗育成は確かです。
慣行区苗
以上、いずれの作物の育苗事例において良好な結果となっています。
アヅ・リキッド413に含まれる腐植酸が根に植物ホルモン作用のような刺激を与えて作物を活性化させた結果だと考えられます。
育苗での使用はアヅ・リキッド413の効果を見るのに最適です。ぜひ試してみてください。
そして、その上で色々な作物の様々なステージでアヅ・リキッド413を活かしてみてはいかがでしょうか
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■プロフィール
えがわ あつし
〇昭和52年~
北海道農業改良普及センター職員として37年間7か所の普及センターで農業指導に従事
〇平成26年~
土づくり肥料メーカーのデンカの技術顧問として在職し現在に至る