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『君がやるから、僕もやる』 連れ小便は止めよう!
中学校の時には、年に一回、弁論大会がありました。この弁論大会で頭をガツンと殴られたような衝撃的な弁論に出会いました。
確か題目は『君がやるから、僕もやる』だったと記憶しています。中学校に入学して初めての弁論大会でした。司会進行から「次は、○○さんで、題は『僕がやるから、君もやる』です」と告げられた後に登壇したのは、1つ上の学年の男子の先輩でした。人を見た目で判断するのは失礼な話ですが、小柄でナヨッとした外見で、お世辞にも勉強が出来そうなタイプには見えませんでした。
その先輩が、甲高い特徴的な声で、弱々しい第一声を発しました。「連れ小便は止めよぅ~」。学校行事の、しかも真面目な弁論大会で”連れ小便”です。「この先輩、スゲー!」と、これまでの印象が180度変わりました。”連れ小便”は、説明するまでもないと思いますが、学校などで”誘い合わせて集団でトイレに行くこと”です。
この弁論は、ふざけた内容ではありませんでした。むしろ、それまでの常識に一石を投じる示唆に富む内容でした。”周りに流されるな。自分で考えて判断しよう”と言う、先輩からのメッセージが伝わってきました。私にとっては断トツ1位の弁論でしたが、その先輩のハキハキとしていない語り口が仇となって、この弁論は入賞できませんでした。
皆さんは周りに流されていないでしょうか。SNSなどで見られる誹謗中傷は、『君がやるから、僕もやる』的な行動になっていないでしょうか。そろそろ、”連れ小便”をやめませんか。