清濁併せ吞む(せいだくあわせのむ)
エレカシ(エレファントカシマシ)といったら、みなさんは、どの曲を思い浮かべますか?
「今宵の月のように」あたりでしょうか?
ちなみに私が思い浮かべるのは、こちら
「太陽ギラギラ」
Youtubeで見つけた動画は、もう有名になってからのライブのようですが、
昔むかし、eZという深夜の音楽番組で、この曲を歌うエレファントカシマシを見た衝撃・・・
何年もたってから「今宵の月のように」のエレファントカシマシを見た時、同じバンドだとは、正直、思えませんでした(笑)
その後、ボーカルの宮本浩次さんが昭和の名曲をカバーしたアルバム「ROMANCE」が出たころ、テレビにもよく登場していた宮本さんが、バンドの歴史について語っていたことがあり、
そのなかで「がんばっても、がんばっても売れなかった」時代のことを話していました。そりゃ、太陽ギラギラじゃ売れないですよね。。。
当時は、スピッツやマイリトルラバーなど、ポップで切ない恋愛ソングが流行っていて、宮本さんも「俺もどうしても売れたい!!」という一心で、ポップな歌を作るようになったそうです(笑)
私も学生時代に少しだけ音楽をやっていて、ミュージシャンに憧れた時期もありましたから、宮本さんの話にすごくひきこまれました。
💗自分が好きな音楽を表現したい! という気持ちと
💛売れてミュージシャンとして成功したい! という気持ち
そして
💜自分らしくないけど、売れそうな曲を作ってやろう! という野望
宮本さんは、どうにかして売れたい!!にかけたんですね。
そして、成功した!
ずっと「太陽ギラギラ」歌っていたら、売れなかったと思うし、昭和の名曲を彼がカバーして若い人たちに聞かせることも出来なかった。
売れたから「太陽ギラギラ」のほうがむしろポップな売れた曲より好きだよ!って言ってくれる人たちがあらわれた・・・
清濁併せ吞む(せいだくあわせのむ)
自分の中にある「清らかな物」だけでは勝負にならない
濁った物、汚い物、受け入れがたい状況や理不尽な人たちのことも受け入れて、自分を失わないギリギリまで譲歩してでも、とにかく大海に出る!!
エレファントカシマシが面白いのは、初期のドロドロソングが清い物で、売れてからのポップソングが濁った物だということ(笑)器用さ、なのか、不器用さ、なのか。
2020年11月 父がお空に還った時、私の車のBGMは、宮本浩次さんのカバーアルバム「ROMANCE」でした。
父はお酒が飲めなかったのに、一度だけふたりで居酒屋に行ったことがあります。ふたりだけで話をしたのは、その一度だけです。もちろん、父はお酒飲めませんでしたけど。
「平和の主張をしたいなら、成り上がれ!」
情熱クラブで、関暁夫さんが何度も熱く伝えてくださるこの言葉を聞くたびに、私は、宮本浩次さんの太陽ギラギラと、今宵の月のようにを思い出します。
父は、私に美容院をつげとは、言いませんでした。
そのおかげで、私は自分がやりたいこと、たくさん挑戦してこられました。
まだまだ平和の主張ができるところまで、成り上がれていませんが、命ある限り、情熱を燃やして生きたいと思います。