501XXのトレードマーク!ポケットフラッシャーってなんだ!?
先日ギャランティチケットについて話したので
今日はフラッシャーについてちょっと話そうかな。
フラッシャー。アメリカではpocketflasherと
言います。flasherには回転灯とか方向指示器とか
露出などと言った意味があるので、おそらく
「目立たす」と言った意味があるのではないで
しょうか。
このフラッシャーがリーバイスのジーンズに
付いたのはおそらく1937年頃。
それまでバックポケットのリベットは
剥き出しでしたが馬の鞍やソファーなどを
傷付けると言ったクレームも増え、
リーバイス社はリベットをデニム生地で覆い隠す
スタイルに変えます。その特許が1937年。
それまで60年以上リベット付きのジーンズと
いうことが1番の謳い文句でもあった
リーバイス社。
リベットが目に見えない形になったことに困りました。
なんとかリベットは打ってあることを
伝えられないかと、考えを巡らせます。
こうしてできたのがフラッシャーなんです。
一番最初期のフラッシャーは上部左右に向かって
矢印がついています。
その矢印の先は
隠しリベットが打ってある部分。そして矢印の
根元には"THE RIVET'S STILL THERE"の一文。
そうこのフラッシャーを付けることで「リベットは
前と変わらず打ってありますよ」と伝えようと
したんです。
そして同じタイミングで付いた赤タブについても
このフラッシャーで「このタブは本物のリーバイスで
ある証です」的なメッセージが添えてあります。
そしてフラッシャーの下部はアーキュエイトステッチを
型取り、1873年以来のトレードマークです。
とあります。
まさにフラッシャーはリーバイスジーンズであることが
どんなディテールなのか明記してあるんです。
また同じ頃、棚に並んでいるジーンズを
すぐに識別できるように他社もフラッシャーを付ける
ようになります。
こうして消費者は一瞥するだけでどこのブランドの
ジーンズかわかるようになったというわけです。
ここでもリーバイス社はリベット付きジーンズに
対してのこだわり、品質へのこだわりが見て取れます。
もちろんアイデンティティを確立しなければ
ジーンズの市場で生き残っていけないのですから、
当然のことなのですが、LeeやWranglerと比べても
そのあたりが徹底されている感じがします。
だからこそ150年経った今でもリーバイス社が
ブレずに生き残ってる証かもしれませんね。
このフラッシャーは隠しリベットの廃止とともに
文言はリベットからバータックについて変更と
なります。
また1984年にはLevi'sの文字から501へと
変更になります。
80年以上経った今もフラッシャーを見るだけで
リーバイスジーンズだと識別できるのですから
このフラッシャーの完成度たるや素晴らしいですね。
追記
このフラッシャーの色、オレンジの糸に合わせた
らしいです。インディゴの色とオレンジの糸の
コントラストが素晴らしく、フラッシャーもその色に
習えば違和感なく目立つであろうと
思惑があったようです。
そしてフラッシャーの意味。「方向指示器」の意味も
あるわけです。
もしかしたら
隠しリベットに向かって指された矢印が「方向指示器」
のように見えてフラッシャーと呼ばれたのかも
しれないですね。