LEVI'Sのオレンジタブはチャレンジの系譜!?
昨日お客様から
「オレンジタブ」について
尋ねられました。
赤タブと何が違うのか。
僕もまだ勉強中なのですが分かる範囲で少し。
まずリーバイス社のオレンジタブが誕生したのは
1960年代後半。
まさにリーバイス社が1966年のコーポレート
アイデンティティを構築した頃と重なります。
ジーンズのファッション需要が高まった
60年代後半は若者に対してもかなりジーンズは
浸透していたようです。
その若者たちはクオリティはそのままに
価格帯のこなれたジーンズを欲していました。
そのゾーンはいわゆるストア系のブランドが
ラインナップされていたわけですが、
ここにリーバイス社は参入します。
その新たなラインナップが「オレンジタブ」
というわけです。
具体的にはメインラインの「ライン7」と
呼ばれる赤タブの付いた品番の生産ライン。
このラインは要所に1本針のミシンを使い
丁寧に縫製されていました。
そこに「ライン8」と呼ばれるラインを
構築。全てを2本針で縫製し、時間や
手間を省くことでコストを下げるラインを
誕生させます。
このラインで生産されたジーンズに
「オレンジタブ」を付けて差別化をした訳です。
もちろん少しでも手間を省くため
◯リベットの数が少なかったり。
◯コインポケットはポケットのスレーキと
一緒に付けられるように簡易的だったり。
◯アウトシームはインターロックでインシームは
巻き縫いだったり。
かなり効率的に考えられていたようです。
とはいえこの効率化以外の部分では
赤タブと同じ生地を使用していたりした
ようですから、作業効率の簡素化で
より安価なリーバイスジーンズが手に入った
というわけです。若者にとっては喜ばしい
ことだったと容易に想像がつきますね。
そしてこの「オレンジタブ」はデザインの
冒険もできたようで、細身のシルエットや
ブーツカットなど実験的で、ファッション性の
強いアイテムをリリースしていきました。
ライン7とライン8で上手に棲み分けをした
ということです。
そしてこのオレンジタブは1980年代に
役目を終え一旦なくなるんです。
いろんなチャレンジを含め、ファッション的な
要素を強めるきっかけになった
「オレンジタブ」は今見ても魅力的な
商品が揃ってます^_^