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【マッチングアプリで100人とデートしてみたら】合コンの2股クン #6

【見たな?】

そこからはお互いK太くんの話題に触れる事もなく
そろそろ寝る時間時に。

2股クン「デニール、お風呂入ってきたら?」
私「ありがとう。じゃあ、お風呂借りるね~」

シャワーを浴びてお風呂から出ようとすると

ガサガサガサ…

何か2股クンが焦っている音が聞こえる。

お風呂から出てみると、2股クンはクッションを枕に眠っていた。

あれ?
さっき動いてたよね?

机の上に目をやると…

私が置いていった携帯の電源が、なぜか入っていた。

ん?
これって、もしかして…?

スマホを手に取ると、案の定!
メール画面が開いている!

2股クン…

…やったな?(笑)

ロックもかけていない私の携帯を、どうやら2股クンは勝手に見たらしい。
(もちろん2股クンは携帯を常にロックしていたよ!見られたら困るもんね!悲)

え、なに?
そんなにK太くんのことが気になっちゃった??

そして、2股クンの嫉妬に、ちょっと喜びすら感じている私。
うん、重症!

「デニール~?」
まるで今起きたかのように眠たそうな声で、私を呼ぶ2股クン。
「こっちおいで~」
いく!

久しぶりに思いっきりハグしてもらいました。

あれ?
これってあれだよね?
ヤキモチだよね?

かわいいいいい~!!

結局、携帯見られたことは特に問い詰める事もなく、その日は眠りにつきました。

【@denier_daisuki】

2日後。
K太くんとの待ち合わせ場所に、少し早めについた私。

暇つぶしでインスタグラムを開いてみると…

ん?
なんかDM来てる?

知らない人だ。

名前は…
「denier_daisuki」

「デニール ダイスキ」?

…は???

DMを開いてみると…
ハートのスタンプが一つだけ。

…いや、もう恐怖!
怖すぎませんか!?

私がドン引きしていると
突然、着信が。

2股クンだ!

【タイミングがよすぎる電話】

私「もしもーし?」
2股クン「もしもし、デニール?」
私「2股クン?どうしたの?」
2股クン「デニール…今、外?」
私「そうだよ~」
2股クン「何してんの?」
私「友達待ってるよ」
2股クン「…男だろ」

いやいや!
紹介されたコと会うって
一昨日、言ったでしょーが!!

私「なんで決めつけ…?w」
2股クン「いや、なんとなく?」

白々しいな~w
…わざとか?

2股クン「まぁ、じゃあ邪魔しちゃ悪いから切るわ」
私「え…(もう切っちゃうの?)う、うん…」
2股クン「じゃあ、またな」
私「またね…」

2股クン「あ」
私「え?」

2股クンが、突然思い出したように言った。

2股クン「そういえば、さっき知らないアカウントからDM届かなかった?」

!!!
私「とっ…とと届いた!もしかして、あれ…2股クンなの⁉」
2股クン「そ~だよ」

うわあああああ!
気持ち悪かったDMが一転!
スクショしたいレベルの家宝に変わった瞬間!!

「ビックリしたよぉ~」
平静を装いながらも、つい甘い声になってしまう。

「ビックリさせてやった~」

かかかかかわいい!!

私にDMするためだけに、わざわざアカウント作ったの?

「えへへへへ~」

私が気色悪い顔で喜びに浸ってると、2股クンはその反応を待っていたかのように

「じゃ!気ぃつけてな」
とアッサリ電話を切ってしまった。

待ち合わせ時間の直前にドンピシャの電話。

やっぱり2股クン、私の携帯見たね?
時間までは言ってなかったもん。

うまいな~もう!
せっかく慶太くんに前向きになってたのに、また2股クンに気持ちを引き戻されてしまった。

彼氏にはなってくれないくせに
私が手元から離れようとすると、こうやって引き止める。

クズ男の典型ですね!
自分のこと好きな女は手元に置いておきたいんですよね~。
自分は平気で他の女追っかけるくせにね!

こうして、まんまと2股クンの術中に落ちた私は、その後せっかく慶太くんとデートしたのに、結局「やっぱり2股クン以上の人はいない!」という謎の確信をもって、その日を終えたのでした。

慶太くん、優しくて面白くて、本当にめちゃくちゃいい人だったんですけどね!もったいないね、わたし!

次回、恋愛指南書に頼ってみたよ!
乞う、ご期待!

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