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ミスターシービーは何故エレベーターが苦手なのか

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ウマ娘のヒミツには、モデルとなった馬のエピソード以外にも、馬主、騎手の乗馬当時のエピソードや、固有の話等が織り交ぜられており、その元ネタを探すのも、ひとつの楽しみになっている。
この歌舞伎が好きでよく観に行くというエピソードは、ミスターシービーの容姿を、

写真家の今井壽惠は「歌舞伎町の女形のよう」
                   江面弘也 『名馬を読む』三賢社

と、評したからとされる。これは非常にわかりやすいが、では、ヒミツ①はどうか。

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ミスターシービーと、エレベーターの関係は、実は簡単につながる。
生産牧場の千明牧場(株・丸沼)の経営基盤は牧場運営や競馬だけではなく、丸沼温泉ホテル華厳の滝エレベーターと、多岐に渡る。

華厳の滝エレベーターに、日光に修学旅行や観光で訪れた方で、乗ってないという者を探すのが難しいだろう。この事業があるから、ミスターシービーの墓がある、千明牧場の千葉の三里塚分場が維持できているのだろうと容易に想像できる。

さてそうなると、どうしても、気になる表現がある。
それは『エレベーターが、ちょっと苦手』。
苦手? 何で? 最初にそう思った。
華厳の滝のエレベーターに幽霊が出るから云々という話が主流ではあるが、自分(モデル)の実家の業種を苦手って、あり得るか? 
もしかしてこのヒミツ①は、ミスターシービーの逸話ではなく、騎手や生産系統の逸話から来ているのではないかと思ったので、この頁を作成した。
これが正しいという総論ではなく、可能性の高いエピソードを各種、皆さんにご紹介させていただく。
ではいつもの無断転載注意喚起。
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実は競馬とは、密接なエレベーター

競馬場とエレベーター

競馬とエレベーターは、単語だけ並べると、どんな関係性があるのかと、ある程度は想像できるだろう。
一番関係性が高いのは、どの競馬場にもある、馬主席へ向かう為のエレベーターだ。
競馬場 エレベーター』でグーグル検索すると、まあ、豪華だとわかる。

例えば、G1競走の際、馬主が持ち馬が優勝したら、エレベーターで駆け下りたりするし、負けた馬主はその逆と、色々な喜怒哀楽がある乗り物がエレベーターになる。
尚、競馬場のエレベーターガールと結婚した馬主の数は、相当数になるという。野球選手とアナウンサーかよと羨まけしからんと突っ込みたくなる関係性だ。
また、藤沢調教師には、以下のようなエピソードもある。

師はメディアの取材に平静を装ったが、記者会見を終えて東京競馬場のエレベーターに乗り込むと…。もう時効だから書いてしまおう。真っ赤な目で足を踏みならし、ぐらぐらエレベーターを揺らし始めた。「キャーッ!先生、やめて!!落下しちゃうから」。エレベーターガールの悲鳴が上がる。名伯楽はキングコングになっていた。

藤沢和師 知られざる素顔 より

だがこの競馬場のエレベーターと、ミスターシービーに関係する話は、個人的には、ないような気がする。あるなら、もっと逸話として有名になっていたのではないか。


美浦トレセンとエレベーター

美浦トレーニングセンターでGI調教ツアー より

美浦トレセンには、坂路タワーという、坂路調教を受けた馬や、見学客用のエレベーターが存在する。
すわこれかと、お思いになった馬券師も多いとは思うが、残念ながら、美浦トレセンに坂路ができたのは、1985年。ミスターシービーに、かからないのである。
ただし、ウマ娘として坂路調教が苦手で嫌いという設定は、あるかもしれない。何せふんいきが言えないのも秘密扱いの世界なのだし。

馬運車のエレベーターが苦手なのでは

馬運車(ばうんしゃ)は、冠名もある、一部では有名な存在。
この車に乗り込む際のエレベーターが苦手なのでは、という説なのだが、実際、事故が起きる可能性が高い為、エレベーターは、ない。

菊花賞当日朝、京都競馬場入りするミスターシービー

また、ミスターシービーの現役時代の馬運車にも、エレベーターは、ない。なので馬運車が云々は、可能性としては低いと判断する。


騎手や周囲の人々の逸話からではないか

千明牧場や、吉永騎手ではない?

牧場での話や育成中の逸話の話は多くの書籍で扱われているし、それは吉永騎手も同じ。調教師の逸話かもしれないが、どうにも、そのような話が、ない。こちらが知らない話でも、ああ、あの話ね、という感じで出てきてもおかしくないのだが。

『広く天下の優駿を求む』が、改題されたのが、『東京優駿大競争事始め』となります。二冊は、同じ物だと認識ください。シービーよ、永遠なれ。


ならば残るはひとつのみ

東京都新宿区新宿字恐山    モチーフ元 映画『田園に死す

エレベーターの中でまちがって他人の靴を踏んづけてしまっても、相手にさきに「すみません」とあやまられたりすると面くらってしまう。
どうして「靴を踏んづけやがって!」と怒らないのだろう。
怒りを知らないものに喜びが理解できようか? そして喜びも怒りも知らないものに真の変革のエネルギーが産まれようはずがないのである。

寺山修司 『人生処方詩集 立風書房』 より

寺山修司先生筋かと思ったが、何か違うような感じもする。
だが、もう少し掘り下げる。ミスターシービーの皐月賞を見てから、寺山修司先生は二週間後に旅立った。


ここからの話はまだ一次資料を捜索中ではあるが、この逸話が、エレベーターが苦手になったと自分は考える。もちろん見当外れも充分あるとは思うが。
寺山修司先生の主宰劇団である『天井桟敷』に所属していた、若松武史さんという方がいた。
大河ドラマで、相当重要な役を何度も演じていた俳優だ。

「天井桟敷の頃、寺山修司の発案で、人間心理の実験としてエレベーターに乗って降りずにエレベーターガールの反応を見る、というものがあった」

2021.04.17の一部訃報記事より

記事に出展がなかった為に現在大車輪で一次資料を捜索中だが、寺山修司先生が、千明牧場の生業の一部であるエレベーターを悪戯に使うのが困る、という意味から、ミスターシービーが怒りたくても怒れず、『苦手』になった、とするならば、一応の筋はあるとは思うが、如何だろうか。
もちろん、確実性としては相当に低いと自覚もしているが、やはり、『苦手』という部分が、何かおかしいぞと、訴えるのだ。
ミスターシービーの実装と時間経過で、この答えも出るとは思うが、それを楽しみに。

最後に

送り雛    モチーフ元 映画『田園に死す

シービー「トレーナー、この雛壇買って」
トレーナー「絶対ダメ」

更新情報
2023.02.08 JRA公式のトレセン動画が非公開化した為削除。理由は美浦トレセン改築により内容が、現状に合わなくなったためと思われる。

(終)

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