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断熱するなら防露(結露対策)もね。

最近は流石に断熱をおろそかにするところは減ってきたらしいけど、結露を気にしてない人は多い。というか、それが普通なのか。

私はといえば、ちょっとお手伝いで工務店の温熱計算をやっているのだけど、その工務店さんがなかなかに良い。

元々この工務店さんの作る家は使う材料にも結構こだわりがあって、いわゆる自然素材しか使わない。(私はまぁ使えるものは悪いものでなければ使っていけば良いのでは派)ただいわゆる自然素材だけの家ではなくて、構造の先生に学んだり、意匠設計の先生とコラボしたりとか、色々と勉強熱心なところだったんだけども、初めてその設計を見たときは結露が心配な部分があったりとか、断熱的にもおやっと思うところもあって。

でも久々に新たな設計を見てみると、その辺の対策ができていていて、多分会社としては手間が増えるし、コストアップにもなるけど、きちんとやられていて嬉しくなったのであります。

結露はじわじわ生活を蝕む

ただ同時に思うのは、この図面見てわかる施主なんていないだろうというね。私も計算するから気づいたけど、そんなこと多分誰も気づかない。もちろん元々やっている人からしたら普通のコトだし。

実際別に結露対策なんてしなくても、普通に家は建つし、結露なんてあっても、ここ温暖湿潤な日本ではそんなものあって普通ぐらいにしか思われないかもしれない。

でもね結露の与える影響はかなり大きい。見た目にカビるとかはもちろん、カビの健康への影響は下手なウイルスなんかよりも大きい(かもしれないし)、そしてなにより、家ってのは木材でできているわけで、この木材ってのは湿気に弱いわけで、それこそ柱とかがやられたら家自体がだめになる。

何が難しいって、仮に結露で家の寿命が50年から30年になったとこで、誰もそんなことは気にしないってのが、ここ日本の住宅市場の別の問題点でもあるのだけどね。

結露は結局住まい方。設計は環境シミュレーションへ。

結露が出来るかできないかっていう計算自体は、新築の家であれば実はそんなに難しくはない。面倒ではあるけど。(実際には非定常計算なんかを考慮すると複雑になる)

ただ問題はどちらかというと住まい方。どんなに性能の高い家に住んでも、それこそ加湿器ガシガシ使ったら結露し放題だし、ものをやたらおいても、棚の後ろとかはカビの温床になる。

そう考えると、家を設計するのはもちろん重要なんだけど、もっと住宅性能の底上げをするにはそれが可視化出来るツールの整備・普及が重要なのではとも思ったりする。

今やっている結露計算はあくまで1次元で、壁とか、天井面が結露するかしないかを見ているだけなんだけど、これがまとめて3D住宅設計の中でできれば良いのに。

まぁソフトとしてはあるはあるけど、高額だったり、使い勝手がいまいちだったりするしなー。Grasshopper プラグインで良いのありませんかね。 



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