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【Vtuber】Nornis感想かんたんまとめ
【Nornis(ノルニス)発表に関する簡単な感想まとめ】
*加筆修正するかもしれませんし、しないかもしれません。気分で。
2022/06/22 23:00ごろから、バッタリ倒れてそのまま眠り、気がついたら4:45になっていた。起床後、Twitterのタイムラインを確認していたところ、下記のツイートを見つけた。
【Nornis(ノルニス)始動】#町田ちま #戌亥とこ #朝日南アカネ の3名がNornisとして活動開始。
— Nornis (@_Nornis) June 22, 2022
3人にしか作り出せないハーモニーを届けます。
▼「Abyssal Zone」MVhttps://t.co/kjI82dChaH#Nornis #ノルニス pic.twitter.com/pb2M7dQmgu
追ってにじさんじ公式からもユニット結成がリリースされる。
【新ユニット Nornis(ノルニス) 】
— にじさんじ公式🌈🕒 (@nijisanji_app) June 22, 2022
町田ちま/戌亥とこ/朝日南アカネの3名がボーカルユニットを結成!
3人のハーモニーが美しく響き渡る1stデジタルシングル「Abyssal Zone」も配信開始!
▼「Abyssal Zone」MVhttps://t.co/2PQXhdovf7
▼各種配信サイトhttps://t.co/9KzliP98Yt#Nornis #ノルニス https://t.co/j5USA4MniH
事前に公開された3段階のティザー動画から話題になっていた(因みにわたしはこれらのティザー動画を見たとき、にじさんじ版"THE FIRST TAKE"でもやるのか?と思った)が、町田ちま/戌亥とこ/朝日南アカネの3名によるユニットということで、従来のユニットよりも歌唱力を前面に押し出したユニットであることが窺える。わたしも当然大きな期待をもってこの発表を迎えたが、同時に一抹の不安を抱えていた。(このとき、デビュー曲MVは未チェック)
その漠然と抱えていた不安をツイートにて示した。否定的な感情が多分に含まれるが、率直な感想なので、お三方のファンの方々にはご容赦いただきたい。(なお、わたし自身、戌亥とこのファンであり、ファンであるからこそ、このような感情が生まれたのだと思う)
以下すべて、わたしのTwitterアカウントからの引用。
100点の歌声を3人集めたら300点になるどころか80点にもならない、みたいなのってけっこうよくあることなので、わたしとしてはそれぞれ単品での歌をもっとよく聴きたいという思いが今のところ勝ってるが、どうかわたしの思いを杞憂にしてくれ。良いモノになることを願う。
町田は太い高音がまっすぐ光線のごとく鋭く遠くまで減衰することなく飛んでいくような声、戌亥はスモーキーで木製の柔らかさを感じさせるが地響きのように胴鳴りする声、朝日南に関しては正直あまり聴いたことがなくコメントできないがきわめて優れたボーカリストであることは聞いている。(朝日南さんファンのみなさま、すみません)
歌が「上手い」といわれる人には、やはりその人にしかない個性がある。ただ単にピッチが正確とかリズムを外さないとか楽譜に忠実に歌える以上の「なにか」をもっている。〈表現力〉と抽象されるモノがそれだろう。この「なにか」がフックとなって人の心に引っ掛かり、震わせる。そして、記憶に残る歌となる。これを独自のアプローチでこなす歌い手を人は素晴らしいボーカリストと呼ぶ。
素晴らしいボーカリストというのは、多かれ少なかれ、声や歌唱法に「エッジが立っている」。こういう「エッジが立っている」人を3人並べることで、どういうことが起こるか、わたしは心配した。以下。
エッジ立ちすぎてる声だと、ハーモニーにすると薄まる感じがする。ハーモニーというよりかソロパートを3つ掛け合わせる感じにするのか、どうプロデュースしていくのか気になる。
アンソロジーか1人の作家単独の作品かどちらがおもろいか、みたいなとこある。歌と文章では全然ちがうと思うけど。
一連のツイート、別にくさしてはないです。むしろ、どう展開していくのか(展開させていくのか)たのしみにしてる。
けっこうむずかしいプロジェクトではあると思う。単品でめっちゃうまい料理(個性の強い)を組み合わせて、より良いコース料理にする、みたいなことやるわけだから。
寿司とステーキと天ぷら合わせて、それぞれ単独より美味しいコース料理をつくるみたいな。
要は「エッジの立っている」3人を並べることで、3人の尖っている部分、たとえば、町田なら光線がすっ飛ぶような直進感、戌亥なら地響きのような胴鳴り感、朝日南なら……というようなメンバー各人の特徴が弱まってしまわないか(音波の重なりによる消し合い、対消滅が起こってしまわないか)ということを危惧している。
ユニットやグループのハーモニーを考えるときは、メンバー各々の音域とそれらの重なりによって表現されるパターンが多種多様であることに加え、重なったときに美しいか、または先のような音波の重なりによる増減がどの程度生じるかという質的・量的なところも考慮しないといけない。
*その点でRain Dropsというユニットはすばらしかった。6名がそれぞれ異なる音域をカバーしつつ、重なりのパターンが多いため様々な和音を表現でき、かつお互いの声質が喧嘩をせず、重なったときに汚い音にならない。6名全員で広い音域をカバーすること、音域の重なりのパターンの豊富さと重なったときの和音の美しさというさまざまな面からよく練り込まれたグループであるといえると思う。
Nornisも上述のような観点は当然考慮されているだろう。Rain Dropsと比較すると、3名と人数が少ない。したがって、ハーモニーのパターン(場合の数)の豊富さよりも1人1人の歌唱を強調するような曲が多くなるのではないか?
代わりにメンバー1人あたりのカバーする音域は広く、これにより音声が重なったときに生じるハーモニーのパターンの豊富さ、および美しさを担保するのではないと思われる。したがって、3名であることにより、1人1人のボーカルをキッチリ聴かせることにフォーカスされたユニットではあるが、個々人の歌唱技術の高さによってハーモニーのパターン・厚みも不足なく聴かせることを両立させようということを企図しているのではないか。
ただ懸念点がないわけではない。おそらく、上記に比較対象として出したRain Dropsよりも、メンバー各々の声のエッジが強く立っている(強いアイデンティティーをもった声である)がゆえに、重なりあったときに各々の声の特徴的な部分が平坦化される、ないしは強い個性が喧嘩してしまわないか(料理するときに味の濃いモノを混ぜると旨いモノができるとは限らない)、そのマイナス要素が「個々の歌唱をキッチリ聴かせることができる」、「音域の広さによって強いアイデンティティーを重ねたハーモニーを実現する」というプラス要素を上回ってしまうのではないかと予感したのである。
サッカーチームと同じでグループでの歌唱もチームプレーである。単純に能力の高いプレーヤーを上から11人集めたチームが最高のチームとはならないのがむずかしいところであり、おもしろいところだ。FWをやらせたら100点の能力を発揮できる選手が80点しか能力を発揮できないMFをやることもある。チーム全体としての戦力を上げるためだ。個人最適よりも全体最適というのがチームプレーの鉄則。音楽でもスポーツでもそこは共通するのではないか。
だから、常に100点の歌唱力を出すのではなく、80点くらいに抑えないといけない、みたいなことは多々発生するだろう。そういうことはユニットのメンバー各々、プロデューサーが最もよく理解しておられるだろうし、「上手くいく」という判断のもとで今回のプロジェクトの始動という形になっているので、楽しみの方が"当然"大きい。にじさんじの既存ユニットより太い線を3本縒りあわせる、みたいな感じ。個性の尖った音声・歌唱をどうMixするか、誰をどの部分でフィーチャーするか、演奏込みでどう「全体最適」にもっていくか。このあたりが注目したいところ。
ここで、新曲MVがすでに発表されていることに今さら気づく。
あ、もう新曲MV発表されてるのか。とりあえず、観てみよう。
元動画【MV】:Nornis "Abyssal Zone"
【MV視聴後(1回のみ)】
やっぱハーモニーより独唱×3ってイメージのがつよいな。
最後まであんまりハーモニーを見せずに、曲のクライマックスで3人の声が一気に合わさる(が敢えてあまり重ねないで交差するような感じを出す)ことで、躍動感と高揚感を演出することに成功しているのがすごいね。
やっぱり、もっと聴いてみたいね。そう思わされる時点でデビューソングとしては成功している。ただ、単独だともっと良いモノが生まれるんじゃないか感はまだ拭えない。繊細な感情表現とかは独唱のがいいような気がするんだよな。今回みたいなダイナミックな方向にもっていくのかな?
映画の主題歌とか劇中歌みたいな感じはした。
壮大なオーケストラのバックミュージックと3人のハーモニーより力強い独唱を強調した構成、クライマックスで3人の声が重なるのではなく、交差するような表現にした点にわたしはダイナミズムを感じた。
このダイナミズムは、3人でないとできない(1人/2人だとできない)表現である。1人だと当然声の重なり・交差は生まれないし、2人であっても重なり・交差のパターンは非常に少なく、3人のような広がりを感じることはない。逆に4人だと先ほどのツイートで述べたような各々のメンバーの歌唱力やエッジが薄まって聴こえてしまう。そのあたりのバランスを絶妙に取ったのが、今回のトリプルボーカルの構成なのだと思う。
今後、このパワフルで躍動感・高揚感あるスタイルで攻めていくのか、はたまた各々の繊細な表現力を潰すことなくうまく噛み合わせて、新たな繊細さーー編み物でいえば、3種の糸が絡まることなく、より細かで美しく整列された網目を形成していくのか。。
これからNornis【ノルニス】のプロジェクトがどう進行していくのか、不安とともに期待をもって見ている。(さっきも言ったがもちろん期待の方が大きい)
アーティスト的観点からもプロデューサー的観点からも今後の推移を追っていくのがおもしろいユニット(プロジェクト)であると思う。
*あと、朝日南アカネファンのみなさま、スミマセンmm……。これから、朝日南さんの歌もいろいろ聴いていこうと思います。Nornisというプロジェクトへの理解を深めるには、Nornisというユニットの少ない分母のひとつ、〈3本の糸のうちの1本〉である彼女の表現(歌唱)についての理解が不可欠であると思っています。
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