私立歯学部の面接・小論文対策で必須!大学の3つのポリシーとは?
こんにちは、私立歯学部専門予備校のデンタルアカデミーオンラインのまつもとです。
今日は大学の3つのポリシーについて説明します。面接や小論文を受けるに方は絶対に知っておいたほうがよい内容です。
大学の3つのポリシー
ポリシーとは日本語で方針という意味です。大学は以下に示す3つのポリシーを定めて公表せよと文科省より正式に要求されています。
アドミッション・ポリシー(入学方針)
これは「どんな学生を大学に迎えたいか」という大学の考え方です。大学ごとに求める学生像が違うので、それをはっきりさせています。たとえば、ある大学は「社会に貢献したい人を募集します」と言うかもしれませんし、別の大学は「研究が好きで深く学びたい人を歓迎します」といった方針を持っているかもしれません。これを知ると、自分に合った大学を見つけやすくなります。カリキュラム・ポリシー(教育課程方針)
これは「どのような授業や学び方で、学生に力をつけてもらうか」という方針です。大学は、学生がどのような授業を受けることで知識やスキルを身につけられるかを計画的に考えています。たとえば、ある大学は「実際に体験する実習を重視します」とか、「少人数制の授業でディスカッションを中心に学びます」といった方針を持っているかもしれません。ディプロマ・ポリシー(卒業認定方針)
これは「どのような力を身につけたら卒業できるか」という基準です。大学は、学生が卒業するまでに身につけるべき能力や知識を明確に示しています。たとえば、「問題を見つけて自分で解決できる力」や「専門的な知識を使いこなせる能力」といったものが求められることがあります。卒業の条件がわかることで、大学生活の目標を立てやすくなります。
この3つのポリシーは、大学がどんな学生を育てたいかを示していて、進路選びや大学生活の中でとても大切な指針になります。
日本歯科大学生命歯学部の3つのポリシー
では実際の大学の3つのポリシーをみてみましょう。以下のHPより引用させていただきます。
本学の入学者受入の方針(アドミッションポリシー)
本学はディプロマポリシーを達成するために、下記のような学生を求めています。
生命体と歯科医学の関連に強い関心をもって追求できる人
高い目標意識を持ち、相手の気持ちを理解できる人間性豊かな人
医療人として地域社会に貢献する強固な意志をもつ人
歯科医学に関する知識、技能、態度を十分習得できる基礎学力のある人
プロフェッションとして高い倫理観をもつ人
高いコミュニケーション能力をもつ人
国際的な活動に関心を持ち、必要性を認識できる人
超高齢社会における歯科医療の役割を理解できる人
生涯にわたり継続的に能力の向上に努める人
本学の教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)
建学の精神である「自主独立」のもと、ディプロマポリシー(学位授与方針)に掲げる人材を育成するために、以下のとおりカリキュラムを編成しています。
ディプロマポリシー達成のため、シラバスに全授業科目の到達目標、学習方略、評価方法を明記し、学習計画を提示します。
歯科医学と生命体との関連性を念頭においた一貫教育を実施します。
初期教育として歯科医学生に必要な自然科学、人文・社会科学、語学教育、情報科学教育を行うとともに、医療人の基礎となるコミュニケーション能力、倫理観、プロフェッショナリズムに関する教育を実施します。
医療英語コミュニケーション学習や姉妹校への短期留学により、医療従事者としての国際感覚を醸成します。
PBLテュートリアルにより、論理的思考に基づく問題解決能力、科学的探究心を養成します。
歯学教育モデル・コア・力リキュラムを基本とした基礎医学、臨床歯科医学に関する教育を実施するとともに、臨床能力の習得をめざし基礎と臨床を統合した教育を実施します。
診療参加型臨床実習の準備教育として、臨床実習前に臨床歯科学の講義による知識の習得のみならず、臨床基礎実習(シミュレーション実習)による技能・態度の習得を目指した教育、ならびに医療スタッフの一員として参加するに必要な社会歯科学の教育を実施します。
学生が医療スタッフとして参加し、その一員として診療業務を分担しながら、歯科医師としての知識・思考法・技能・態度の基本的な内容を学ぶため診療参加型臨床実習を実施します。
超高齢者社会のニーズに対応できる歯科医師を目指して訪問歯科診療の臨床実習を実施します。
全身管理および他職種連携を常に念頭においた臨床実習を実施します。
教育課程の進級審査において、シラバスに目標として掲げられた能力を適正に評価します。
学位授与方針、卒業時の達成目標(ディプロマポリシー)
日本歯科大学は修業年限以上在籍し、各学科所定の単位数を修得するとともに、以下の能力を身につけた者に学士の学位を授与します。
生命体との関連性に幅広い知識を有し、必要に応じて応用できる能力
幅広い教養と倫理観を持つプロフェッショナリズムを備えた医療人として行動できる能力
根拠に立脚した歯科医学知識を生涯学び続け、患者の問題を発見し解決する能力
高いコミュニケーション能力を身につけ、患者および医療系多職種と良好な連携が構築できる能力
専門に偏らない幅広い知識を身につけ、その基本的技能を実践する能力
超高齢社会に対応した地域包括ケアを実践できる能力
医療人として国際社会において幅広く活動できる能力
生涯にわたり自らの能力向上のため研鎖する能力
3つのポリシーをどう活かすか?
入試において一番大事なのはアドミッションポリシーです。なぜなら大学がこういう人に来てほしいです、という意味であり、選考基準ともいえるからです。面接や小論文では自分はアドミッションポリシーを満たしている人間ですよ、もしくはそれに向けて努力していますよ、というアピールが必要です。
例えば日本歯科大学生命歯学部のアドミッションポリシーをまとめると以下のようになるでしょう。
歯科医学に強い関心を持ち、高い目標意識と人間性を備えた人。地域社会に貢献し、基礎学力や倫理観、コミュニケーション能力を持つ。国際的視野を持ち、超高齢社会での役割を理解し、生涯学び続ける姿勢がある人。
もちろんこれが全部満たしていないと入学できないわけではありませんが、少なくともこのポリシーに共感して、興味をもっていなくてはいけません。
例えば超高齢化社会での役割や地域社会との関わりなど、全く興味もないし、何の知識もない、という人ではアドミッションポリシーから考えて日本歯科大学にはふさわしくないでしょう。
カリキュラムポリシーは大学での教育方針です。これは志望理由に関連するでしょう。例えば日本歯科大学生命歯学部では以下の項目があります。
- 歯科医学と生命体との関連性を念頭においた一貫教育を実施します。
これを受けて、例えば以下のように志望理由を述べることができます。
歯科医を目指しているが、歯科だけでなく、生き物や生命活動全体に興味がある。カリキュラムポリシーで生命と歯科の関連性を念頭においた教育を重視されているので、貴学を志望しています。
ディプロマポリシーは卒業要件に当たるものなので、これもカリキュラムポリシーと同様に志望理由に使えるでしょう。
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