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東京歯科大学2023年度物理の過去問解説 第3回


こんにちは私立歯学部予備校のデンアカです。シリーズとして東京歯科大学の2023年度の物理の過去問解説をします。本日は第三回です。

力学解説(問1~問4)

図1のように、水平方向の床の上に、水平方向と角度 $${\theta}$$ をなす斜面(長さ $${L}$$)と水平面(床から高さ $${H}$$)からなる上面をもつ台が固定されている。水平面に物体Aを置き、さらに斜面の最高点に物体Bを静かに置いたところ、Bは斜面上を滑り出し、斜面の最下点をなめらかに通過し、Aに衝突した。衝突後、A、Bとも台から水平方向に飛び出した。

A、Bの質量はともに $${m}$$ であり、Bと斜面との間の動摩擦係数を $${\mu}$$ 、重力加速度の大きさを $${g}$$ として、水平面とAやBとの間の摩擦、A、Bの大きさや空気抵抗は無視できるものとする。以下の設問に答えよ。


問1 斜面上でBに働く垂直抗力の大きさを求めよ。

問2 斜面上でBに働く動摩擦力の大きさを求めよ。

問3 斜面上を移動中の、Bの加速度の大きさを求めよ。 

問4 Aに衝突する直前の、Bの速さを求めよ。

問題はまだありますが、今回はここまでの解説をします。続きは次回です。



考えてみましょう!







問1: 斜面上でBに働く垂直抗力の大きさを求めよ

物体Bに働く垂直抗力 $${N}$$ は、重力のうち斜面に垂直な方向の成分です。物体Bに働く重力は $${mg}$$ であり、斜面に対する角度が $${\theta}$$ ですので、垂直抗力は次のように求められます。

$$
N = mg \cos \theta
$$

問2: 斜面上でBに働く動摩擦力の大きさを求めよ

動摩擦力 $${f}$$ は、垂直抗力 $${N}$$ に動摩擦係数 $${\mu}$$ を掛けたものです。したがって、動摩擦力は次のように表されます。

$$
f = \mu N = \mu mg \cos \theta
$$

問3: 斜面上を移動中のBの加速度の大きさを求めよ

物体Bに働く力は、重力の斜面に沿った方向の成分と動摩擦力の差です。重力の斜面に沿った成分は $${mg \sin \theta}$$ であり、これから動摩擦力 $${f}$$ を引くことで、物体Bの合力が求められます。

$$
F_{\text{合}} = mg \sin \theta - \mu mg \cos \theta
$$

ニュートンの運動方程式より、加速度 $${a}$$ は次のように求められます。

$$
ma = mg \sin \theta - \mu mg \cos \theta
$$

$$
a = g (\sin \theta - \mu \cos \theta)
$$

問4: Aに衝突する直前のBの速さを求めよ

物体Bは、初速度0から加速度 $${a = g (\sin \theta - \mu \cos \theta)}$$ で斜面の長さ $${L}$$ を滑り降ります。したがって、Bの速さ $${v}$$ は運動方程式から次のように求められます。

$$
v^2 = 2aL
$$

これに問3で求めた加速度を代入します。

$$
v^2 = 2g (\sin \theta - \mu \cos \theta) L
$$

$$
v = \sqrt{2g (\sin \theta - \mu \cos \theta) L}
$$


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